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★ KLの日本食屋業界はバンコクから10年ほど遅れている。
スクムビットなら北海道から沖縄まで、日本の名店が軒を連ねるが、KLでは脱サラ日本人やローカルのなんちゃって和食がマジョリティだ。
日本人人口も違うし、マレーシア人はタイ人ほど日本食に熱を上げていないからこれは仕方がないことだ。
マレーシアはローカル飯が美味いので和食にこだわることはないのだが、少しダイエットしてたり、健康を気にしたりするとやはり和食を混ぜないと外食で食べるものがないんだよね。
だからオイラの住むタマンデサで半年ほど前に日本人のおっちゃんがやっていた和食屋が閉店したのはちょっとガッカリした。
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んで、昨日オフィスの帰りに近所のショップロット前を通過したら、車の中から赤提灯が見えた。
「焼肉」「居酒屋」「定食」などといくつもの赤提灯がぶら下がっていて、窓には浮世絵がべたっと貼ってある。
この時点でこれはもう正真正銘、嘘偽りのないなんちゃって和食である。
でも、オイラはハンドルを切ってその店の前の駐車スペースに車を停め、中に入っていくことにした。
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ショップロットの2階。
入口にはチャイニーズの夫婦が待ち構えていて
「いらっしゃいませ、いらっしゃいませ」
とめちゃくちゃ歓迎ムード。
「いつオープンしたの?」
「3日前です」
片言の日本語。
なんか夫婦の一生懸命感がウザさギリギリ。
オイラは白飯はほとんど食べないつもりで豚肉定食を注文。
最初に出されたお茶が温かったんだけど、しばらくすると
「お茶が寒いので熱いのに代えます」
と変な日本語で交換してくれたので好感。
茶碗蒸しも豚肉もなかなか美味しくてこれは通えるレベルだな、とうれしくなった。
食事が終わると、夫婦がメモとペンを持ってきて
「今日の食事についてレポートを書いて」
と言われたのでビビる。
なんだよ。
マジか。
仕方がないので、もうレポートは仕事だけで懲り懲りなのにペンを取り、一品ずつ評論を書いてあげた。
「みそ汁は日本人の心だ。そのみそ汁が熱かったのは大変よろしい。日本人は和食店の評価をみそ汁の熱さで行う。みそ汁が一度でもヌルかったら日本人はその店には二度と行かない。心してみそ汁と向き合うように。
それからミニサラダにはドレッシングがかかってなかった。だから肉汁につけて食べた。それはそれで美味しいんだけど、ほんのちょっとでいいからサラダにはドレッシングをかけて欲しかった。日本人はサラダにドレッシングがかかってない店には二度と行かない。ミニサラダとは真剣に対峙するように」
メモ用紙を表も裏も目一杯埋めたった。
おお。行かれたのですね!<br>ワタシも赤提灯を見つけて気になっていたんです。<br>行ったらレポート必須ですか?w
>ヤン<br>そうだよ、食べてる時から考えながら食べなきゃダメだよ。