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2016年05月01日(Sun) モンスタークライムへの道

さて。いよいよ1週間後に迫ってきた。

「モンスタークライムチャレンジ」

マレーシアはペナン島内66kmのコースで3つの山を登る過酷自転車レースだ。

昨年レース初参加となったキャメロンハイランドの「キングオブマウンテン」レース50kmでは途中26kmであえなくダウン。

(昨年KOMの哀しい顛末)

後ろからついてきてくれたはらまきのサポートカーに回収された哀しいデビューだった。

KOMに比べると山の標高は低いが山は3つに増え、走行距離も長い。

なんとか前回の26km越えを果たし、あわよくば完走してみたい!

あれから平坦ではあるが100km近いロングライドを何度もこなしてきたし、サラダと鶏肉のランチで脂肪を落とす努力もして来たし、夕食後に時間があれば20分くらいは室内でロードバイクを漕ぐトレーニングもしている。

まだまだ3つの山を越えられる実力は備わっていないけれど、なんとか「いい勝負」をしてやりたい。

そう、あと1週間。

ペナンに向けてオイラは燃えている。

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kaobal [kaobal待機しておりますよ。どうやって応援、お手伝いできるのか見当もつきません。メールください。]

Jun [>kaobal オイラもはらまさ夫妻の車でKLから連れてってもらう身なので詳細はよくわからないのだけど、スタートは以..]

kaobal [まさやん、はらまきのアドレスかTel、メールで教えてもらえますか。]

tomo [室内で20分漕ぐのってトレーニングになるの?]

Jun [>kaobal メール送りました! >tomo ならない。飽きちゃうんだもん。]

在馬長子 [頑張ってください!私も応援に行きます!]

kaobal [メールが着かないよ。 Junさんの前のアドレス(xxxxx@pc.jaring.my)に送ってもだめだし。 ここに私..]

kaobal [これでよいのかな。]

Jun [>在馬長子 マジ!? うわー、頑張らないとー! >kaobal streamyx.comに送ったら遅配の通知が帰っ..]


2016年05月02日(Mon) 続・モンスタークライムへの道

今日は振替休日でタイも休みなので朝のウォーキング後に少し自転車で走ることにした。

もうレース当日まで1週間を切っているのであまりハードな遠乗りはやめ、自分のペースで。

 

オイラのアパートを南に少し行くとチャオプラヤ川が入り込んできている。

桟橋から渡し船に乗って向こう岸へ渡ると、田舎村があってチャリダーたちが自転車で村を回っているのだ。

3時間ほど走って、コンビニでプロテイン牛乳を買って帰宅する。

お昼はサラダのみ。

ああ、なんてオイラ、ストイック。

8日のレースが終わったら心置きなく糖分爆摂取してやる。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

駐在君 [ご存知かとは思いますが、当日ギリギリまで糖質制限してはダメです。カーボ・ローディングとして1日〜3日前(体質による)..]

Jun [>駐在君 前夜から炭水化物摂るってのは聞いてたけど、3日も前からでもいいの?それはありがたい(笑)!]


2016年05月03日(Tue) シンガポール1泊

明け方のフライトでこれからシンガポール出張。

今は空港のスタバで同行するナミを待ちながら朝飯。

またあとで時間があったら書きにくるよ。


2016年05月04日(Wed) 共存

バンコクからの航空機を降りた瞬間からたった15分、オイラはすでにオーチャードに向うタクシーの中にいた。

国際空港として、KLIAやスワンナプーム、もちろんドンムアンなどよりはるかに利用客が多いにも関わらず、チャンギ空港のイミグレやタクシー乗場のスムーズさは見事と言うしかない。

オペレーションの差でここまで違うのかと思うと、30年間なんの進歩もないマレーシアやタイが哀れである。

これもリークァンユーの凄さだろうか。

オーチャード通りには、斬新なデザインのショッピングモールやオフィスビルが立ち並び、

未来都市のようにも見える。

一方で同じオーチャード通りには、100年以上の建物が今でも残され、

プラナカン文化の情緒漂う路地もある。

これは都市づくりの問題としてとても難しいことだと思うのだが、

それを「共存」させることに成功している。

会社というものも、年寄りと若者が共存しながら成長させるのはとても難しいことだ。

100年以上経つ建物を利用したカフェで飯を食いながら、老いたタコは90年生まれのナミと話し合う。

明日のプレゼンのこと、会社のスタッフのこと、業界のこと、これからの会社のこと。

起業した頃はみな同世代だったオイラの会社も、今では一番上のタイ人スタッフと一番下のタイ人スタッフでは20年の年の開きが出るようになった。

人種の違いと世代の違い。

オイラの会社もこれから共存の難しさと向き合っていくのだ。


2016年05月06日(Fri) 続・続・モンスタークライムへの道

モンスタークライムを3日前に控え、昨日の休日はどう過ごせばいいかうろたえているだけの1日になってしまった。

日中は自転車で走るには暑すぎるので、早朝6時半にロードバイクで近所にあるベンチャキティ公園のサイクルレーンやスクムビット外周を20kmほど走り帰宅。

明治のプロテイン牛乳を飲んでから朝飯。

これからどうしよう、どうしよう、と思いながら10時過ぎにターミナル21に出向く。

強い陽射しから目を守るためにUVカットのロードバイク用サングラスを購入。

昼飯を食おうとレストラン階をウロウロするが、どれもカロリーが高そうで、結局帰宅してサラダにする。

午後はどうしよう、どうしよう、と思いながらマレーシアに輪行するロードバイクを解体し、洗車することに。

油で黒くなったチェーンを銀色に戻るまで磨き、乾いたところで新たなオイルを注入。

これで自転車は完璧だ。

夕方になったので自炊。

ししゃもを焼いて日本酒を冷やでおちょこ一杯だけ。

鶏肉を焼いて、野菜とジャガイモでスープカレーを作りご飯で食べる。

食後はどうしよう、どうしようと迷ったが、マッサージ屋でフットマッサージ。

ああ、なんだか体調がいいんだか、悪いんだかよくわからない。

今朝は、コンドのジムで筋トレをし、プロテイン牛乳。

昨日のスープカレーのスープにご飯をぶち込みカレー雑炊で朝食。

.

今日は午前中仕事をしたら午後にはユキと一緒に空港に向う。

いよいよモンスタークライムチャレンジ、マレーシア入りである。

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まさ [今日ぐらいから高カロリー食を摂らないと、レース中にガス欠になりますよ。]

Jun [>まさ 足りなかった(笑)。]


2016年05月09日(Mon) 怪物山との格闘

過酷な自転車山登りレース、モンスタークライムチャレンジ2016。

とりあえずその参戦記を今日のひと言に代えさせてもらいます。

5月7日、レース前日の朝にはらまさ夫妻、ユキ、オイラとかみさんの5人ではらまさ号に乗ってタマンデサからペナンに向けて出発。

ちょうど昼頃さしかかるイポーで高速を降り、名物イポーチキンで昼飯だ。

 

激しくエネルギーを消費する山登りレースの前なのでできるだけ多めに炭水化物や糖分を摂取しておかなければならない。

これらの栄養素が体内でグリコーゲンに変わるのには時間がかかるので、当日慌てて飯を食っても体が動かなくなるハンガーノックになってしまうからだ。

夕方ペナンに到着するとそのままスタート地点でもある大会事務局へ。

ここでレース参加登録とともにゼッケンやコースガイドなどをもらうのだ。

他の参加者たちの顔も見て気持ちが盛り上がってくる。

その夜はペナン在住の友人たちとレース前夜飯会。

ここでも麺やご飯を多めに食べ明朝に備える。

.

そしていよいよレース当日。

まだ外は真っ暗な4時過ぎに起床し、再び炭水化物を摂取して準備。

宿から約30分ほどで大会スタート地点に。

オイラはとうとうこの場所に。

完走したい!

でもできるだろうか? 前回みたいに坂の途中でダウンしてしまうだろうか?

もう、気持ちは不安と期待でバクバクだ。

スタートは7時。

回りが少しずつ明るくなってくると選手たちの熱気が辺りを満たし始める。

 

みんな強そう。みんな速そう。ドキドキ。

そして、フラッグオフ!

(クリックするとフラッグオフが見られる動画ページに飛ぶよ)

選手たちはいいポジションを取ろうと一斉に飛び出していく。

オイラとユキも頑張って飛び出す。

コース内に制覇しなくてはならない山が3つ。

最初の山ではなんとかユキから50mほどのポジションでついていく。

頂上に到達し、ダウンヒルは気持ちよく飛ばす。

麓の折り返し地点でヘルメットにチェックポイント通過シールを貼ってもらい、そのまま2つめの山登りへ。

2つ目は1つ目の山より少し距離があるが、まだそれほど疲れはない。

大きく呼吸をしながらペースを落とさず登り切ることができた。

そして2つ目のダウンヒル。

ここでギアを重いギアに変えたときにチェーンが外れる。

自転車を止めてひっくり返し、外れたチェーンを元に戻して再度スタート。

ダウンヒルは好きなので抜いていった人たちをみんな抜き返して麓へ到着。

ここから3つ目の山まではしばらく平坦な道を走る。

体調も良かったし、ペースも下がらず飛ばしていたんだけど、3つ目の山の登り付近にさしかかった三叉路で道に迷ってしまう。

オイラはそのとき周りに他の選手のいない一人旅状態だったのでオロオロするばかり。

しばらく途方に暮れていたらようやくインド人の参加者がやってきたので

「ここはどちらに行くかわかりますか?」

と訊いてみると、

「右折の表示は何も出てないからここはゴーストレートだ!」

とそのまま走っていく。

それならばと、オイラも彼のあとをついてそのまま走っていく。

ほどなく上り坂になり、そこから山登りとなっていく。

ところが、行けば行くほど道は細くなり、人気もなく、およそ大きな大会の賑やかな気配がない。

「ほんとにこっちなのか?」

「こっちだ」

オイラとインド人はどんどんどんどん深い方へ山を登っていく。

幸いまだ山を登る体力が残っているのでグイグイと漕いでいく。

そのうち、農民がカゴを背負って上から降りてきて、おめーらこんなところでなにやってんだぁ?的な顔を向けたので、これは絶対違う!と確信した。

「絶対こっちじゃないよ、戻ろう!」

「そうか?その辺の村人に聞いてみようよ」

「いや、村人に聞くような大会じゃないよ、オレは戻るよ!」

「わかった、じゃあ、戻ろう」

とせっかく登った山を降り始める。

ようやく先ほどの三叉路まで戻ったが、その三叉路の少し先にも別の三叉路があり、もうどこに進めばよいのかまったくわからなくなってしまった。

そこに2人の選手がさしかかる。インド人が

「へい!コースはそっちか?」

「ああ」

2人はなんだかリラックスした気のない様子でそのまま走り去っていく。

「あっちらしい!」

インド人はもう彼らの後を追って走り始めている。

オイラはなんだか釈然としない。

彼ら2人にレース中の緊迫感や高揚感が全くないのだ。

その上談笑しながら走っていた。

決定的にオイラを不安にしたのは彼らの首にメダルらしきものがぶら下がっていたことだ。

それでも他になんの手がかりのない今、オイラは彼ら2人とインド人のあとを追って再び走り始めた。

まだまだペースは落ちないし、心拍数もさほど上がっていないはずだ。

調子は悪くない。

しばらく走っていくと前の3人は予想外の建物に吸い込まれていった。

.

スタート地点だった大会事務局。

.

いつの間にか再びスタート地点に戻ってしまった。

「ここはゴールじゃないよ!」

「違うのか?」

インド人はまだわからない。アホなのか?

「ゴールは山の上だ!彼らはゴールを終えて戻ってきた選手だ!」

オイラは本当にうろたえた。

どうしよう。

インド人は大会事務局辺りにいた人にゴールはどこだ?と聞いているが、要領を得ない。

ああ、こんなところで、こんな感じでオイラの長かった挑戦は終わってしまうのか。

泣きたい。

インド人は誰から何を聞いたのか、再びスタート地点から同じコースを走りだそうとする。

「いや、そっちに行けばゴールから遠ざかるだけだ!」

「でも、あいつがあっちに行って右折すればゴールの方だ、と言ってた!」

あいつって誰だ。

オイラはもう誰も信用できないんだ。

そして、ここで諦めるわけにもいかないんだ。

オイラは自分を信じてここまで来た道を戻る。

インド人にそう伝えると、

「ならば勝手にしろ!」

オイラとインド人はそこで右と左に別れて走り始めた。

悔しい。

残り少ない力を振り絞って、今来た道を戻らなければならないのだ。

でも、負けてたまるか。

走り続けるんだ。

だんだん力が弱くなってペースが落ち始めてきた頃に先ほどの三叉路に戻ってきた。

思い切って残されたもう一方の道に進むしかない。

オイラは意を決してその三叉路を右折する。

しばらくすると警官がたくさん出ている。

オイラは警官に前方を指で指しながら

「コースはこっちでいいの?」

と走りながら尋ねる。

警官たちは、そうだ!とオイラの前方に向って手を振る。

やった!

オイラはコースに戻ってきた!

そこから平坦道を1kmほど走ると今度は壁のような坂が見えた。

大会の標識に

「頂上まで4.8km」

と書いてある。

あと、4.8kmだ。

もう少しだ、頑張れ!オレ!

そう檄を飛ばして激坂に突入していったが、オイラの体力も脚力ももうほとんど残っていなかった。

ギアを一番軽くしてもなかなか足がペダルを踏み込めない。

苦しい。

オイラはそこからなんども道ばたに倒れながら進んでいく。

悪意に満ちた地獄坂で、選手たちは次々にゾンビになっていった。

足が動かなくて立ち止まったままのヤツ。自転車とともにひっくり返ったままのヤツ。

座り込んだまま力なく薄ら笑いを浮かべているヤツ。

オイラのゾンビ化も確実に進行しつつあった。

それでも正気を失わないよう、オイラは少しずつ、少しずつ上って行く。

しかし。

ゴールまであと800mに迫ったところで、オイラの太ももが痙攣して動かなくなった。

激しい痛み。

そのまま横倒しになり、攣りまくる太ももを抱えて道ばたに転がるオイラ。

あー、ヤバい。

ここまで攣ると、もう自転車に乗ることも、歩くことさえもできないのだ。

恐れていたことが長いレースのゴール目前で起こってしまった。

あとたった800mなのに。

ここで断念なのか。。

がっくりとしていたオイラの前を、自転車を引きながら中国人ゾンビが通った。

「攣ったのか?」

「うん、攣ってしまった」

そのゾンビ選手は、背中のポケットから黄色いスプレーを取り出し

「これ使ってみな」

とオイラに差し出してくれた。

オイラはありがとう、とスプレー缶を受け取り、筋肉の固まった太ももに2、3度スプレーする。

冷やっとした感覚が太ももを覆う。

ありがとう、とゾンビにスプレー缶を返すと彼はまたゆったり、のったりと自転車を引いて上って行った。

オイラは恐る恐るその場で立ち上がってみる。

どうだ!

太ももの痛みが嘘のように消えている。

ゾンビがオイラの命を救った。

完走できるかもしれない!

オイラは逸る気持ちを抑え、ゆっくり自転車にまたがる。

今度攣ったら一巻の終わりだ。

左足に負荷をかけないよう、右足一本でペダルに重心を乗せる。

自転車が少し進む。

行く!

オイラはゴールまで行く!

もうそれだけを考えてオイラはペダルを回し続けた。

そして見えてきたゴール。

人が一杯いる。

やった! オイラはモンスターを退治したんだ!

そして、悲願の完走メダルを首に掛けられた。

.

すでにゴールしていたユキは、なんと女子の部で10位入賞という快挙を成し遂げていた。

表彰式ではマレーシアの選手たちに混じって1人登壇する日本人。

 

「YUKI AIHARA!!」

というアナウンスが会場に流れたときは、誇らしくて、うれしかった。

.

こうしてオイラたちのモンスタークライムチャレンジ2016は終わった。

帰りの車の中でユキが

「来年はシニアの部入賞目指す?」

と訊いてきた。

ちょっとブルッときた。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

もとママ [ 武者震いのブルッですか。そんなの無理ーのブルッですか。]

Jun [>もとママ わかんない。あの坂を上位選手と競りながらとんでもないスピードで駆け上がる自分の姿を思い浮かべてブルッとな..]


2016年05月11日(Wed) マレーシアをあとに。

ペナンからKLに戻って引き続きKLで仕事をし、これからバンコクに戻る。

JACTIMのウェブサイトが昨日リニューアルオープンした。

事務局の永江さんとタイのエンジニアの間に入って細々とした不具合修正作業で時間がかかったが、無事予定日に公開できた。

会員からは賞賛のコメントがたくさん寄せられているようで永江さんも

「苦労した甲斐があったわ」

と喜んでいた。

その永江さんと昨日昼飯を食いながら

「私、来年定年だよ」

と聞いて驚いた。

初めてJACTIMで永江さんに会った時はまだ20代だったからなー。

大変な時間が過ぎてしまっていたんだなー。

ペナンで久々に再会したkaobalさんが

「Junさん、ちょっと頑張り過ぎとちゃう?」

と言っていた。

自分では頑張っているつもりはないんだけど、時間の経つのも忘れて夢中に生きていたところはあるかも知れない。

やりたいことをやっていても、不本意なことを強いられていても、時間は同じように過ぎていく。

笑っていても、塞いでいても、やっぱり同じように過ぎていく。

そして、みな同じように死んで、全てのことがチャラになる。

それならやりたいこと、好きなことをやらないとバカバカしいよな。

オイラも元会社にいたらあと3年で定年だったんだ、と気付いたら、そんな風に思えた。


2016年05月12日(Thu) 禁断症状?

山登りレースが終わったら、コノヤロー、バカヤロー、美味しいものを食べまくるぞー!と思っていたのにさ、気が付いたら昼飯にコンビニでサラダと鶏胸肉買ってた。

どーした、オレ。

もういーんだぞ?

.

やっぱり健康になることを体が望んでいるんだろうか。

坂ロス?

あんなに苦しかったのに、気が付くとまたあの激坂を思い出している。

自転車に乗りたい。

今週の土曜日はバンコク自転車部のみんなと乗りに行く。

なんでこんなに楽しみなんだ。


2016年05月13日(Fri) 赤い雄牛がやってきた

オフィスで仕事をしていたらウチのスタッフが女の子を2人連れて入ってきた。

ちょっとざわつくタイ人スタッフたち。

彼女らはオイラのところにきて、

「どうぞこれを」

と手渡した。

そして

「一緒に写真を撮ってください」

と。

Red Bullのプロモーターガールによるサンプリングキャンペーン。

ウチのスタッフたちにも1本ずつ渡しながら一緒に写真を撮っていく。

きっとその写真をSNSにアップするところまでが広告キャンペーンの一環なんだろう。

今回はエレベーターホールで声をかけられたウチのスタッフが彼女たちをオフィスに招き入れたわけだけど、日本のオフィスでこういうキャンペーンは成立するのだろうか。

セキュリティが厳しくてきっと入れてもらえないよね。


2016年05月15日(Sun) サファリパーク

昨日は「自転車乗りの会」でバンコク郊外のサファリパークへ。

エカマイの集合地点から約30kmだが、前週に80km山4つを登っているので、平坦道の30kmは物足りない。←調子に乗りやすいタチ

サファリパークは車で動物たちの間を縫って走るコースや動物園やマリンパークの他、オラウータンショー、アシカショー、イルカショー、スタントショーなど様々なアトラクションが園内の様々な場所で催されて賑やか。

入口にはゆるキャラたちがいるんだけど、そいつら片手に金握っていて、歩きながら金勘定していたり、チップねだったりすんだよ。

 

子供の夢、いきなりズタズタ。

.

普段はそんなに混み合うこともないんだろうけど、昨日は2,000人くらいのインド人団体観光客の入園と重なってしまい苦労した。

オラウータンショーの観客。全部インド人。もう座るとこないし。

 

仕方がないのでアシカショーに移動してみると、観客席は全部インド人で埋まっていて立ち見すらできない。

 

絶望して外に出ると、インド人の団体で道が塞がっていて歩けない。

一緒に行った連中からは

「こんなにインド人がいるのはJunさんのせいだ」

といわれのない批判を受け、

「インド帰りとしてなんとかしろ」

と無理を言われる。

ようやく辿り着いたキリンのテラス。

このサファリは250頭以上、世界一キリンがいるってのが売りでもあり、キリンテラスからキリンと直接触れ合える。

 

餌用のバナナを出すと、つるーんと長い舌が伸びてきてキモおかしい。

外国人は園内全て回れるパッケージだと大人1人1,400バーツと高い。だけど免許証やATMカード等、タイ在住を証明できるものがあるとローカル価格650バーツになるよ。

というわけで、自転車往復60kmより園内インド人対策の方が遥かに疲れたサファリパークだった。


2016年05月16日(Mon) 苦しみの果てに

仕事でケアレスミスが多い。仕事や作業を順序だてて行うことが苦手。

昨年の終わりにようやく就職した息子が悩んでいた。

上司や先輩からも毎日怒られてばかりで、焦ればさらにミスをするという悪循環に苦しんだ。

そして、先月退職した。

.

学生の頃からそうだった。

やらないといけないとわかっていても体が動かない。

提出しなければ卒業できないとわかっている卒業制作も期限に間に合わなかった。

周りが励ませば励ますほど、苦しんだ。

就職してからも電話やメッセージに応答がなかったり、電話に出ても低い声で

「んー」

と呻くだけで会話にならないことが多かった。

海外にいて会うことのできない息子の窮状に、親である我々も苦しかった。

仲のいい従兄弟の勧めで、彼は先週心療内科を訪れた。

そして、ADHDの疑いがあると診断された。

オイラもよく知らなかったのでネットでいろいろ調べてみると、

「多動性」「衝動性」「不注意」といった3つの症状の特徴を持つ発達障害だということがわかった。

うちの息子はこのうちの「不注意」が当てはまると診断されたようだ。

これは自分が障害だと認識しないうちはとても辛いもので、うまく対応できないことで自分自身を責めたり、周りからも「怠けている」「悪気があってやっている」あるいは「親の育て方のせい」といった非難や誤解にさらされ続けるのだ。

息子は医者から気持ちの安定する薬を処方された。

なんでみんなが簡単にできることが自分にはできないんだろう。

自分を責め続けて苦しんでいた、その原因がわかった。

彼の気持ちが穏やかになった。

家族もホッとした。

原因がわかれば、その障害とどう付き合っていくか、という方向に進むことができるからだ。

苦手なことがある代わりに、得意なこともあるわけで、そういう道を探していけばいい。

かみさんもずっと苦しんでいたので、その日は近所のバーで乾杯した。

まだまだ人生の序盤戦だ。

焦らず、一歩一歩進んでいけばいい。

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トモダチくん [みんな程度の差だけで、何かそういうことってあるよ。息子さん、いい親持って幸せだよ。good luck]

Jun [>トモダチくん うん、まあオイラも絶対普通じゃないしね。ありがとう。]


2016年05月17日(Tue) また来るんだ。

来月半ばにまた吉本のバンコクライブがあって、トータルテンボス、トレンディエンジェル、とにかく明るい安村、ウーマンラッシュアワーなどなかなかな顔ぶれがやってくる。

オイラは通勤時や出張移動時などにポッドキャストで芸人たちのラジオを聴いている。

バナナマンのバナナムーンGOLD

清水ミチコとナイツのラジオビバリー昼ズ

サンドウィッチマンの東北魂

髭男爵ルネッサンスラジオ

おぎやはぎのメガネびいき

爆笑問題カーボーイ

山里亮太の不毛な議論

エレ片のコント太郎

などなど、まとめ聴きができて重宝している。

このポッドキャスト、ラジオ本編と違うので芸人たちの適度に脱力した楽屋トークのようで面白いよ。

ウチはトータルテンボスのファン。

かみさんが特に藤田(昔アフロで今ボウズ)のファンなので生で会えたらうれしいなぁと期待している。


2016年05月19日(Thu) 通ぶるのはよせ。

「SIDE WAY」という映画が好きでね、ハリウッド版と邦画版と2つあるんだけど、時々観たくなって代わりばんこに観る。

映画の舞台はカリフォルニアのワイナリーで、ワインの話がふんだんに出てくるんだけど、これがもう全然わからなくて楽しい。

「いい味だ」

「ううん、バランスが悪いわ。アルコールが強過ぎて果実味を消している」

「うん、確かに君の言う通りだ。さすがだ」

な〜にがさすがだ、と思うんだがこれが楽しい。

よく人はワインの味がわかる、わからないで議論になるけれど、味の好みなんか人それぞれだから

「このワインは美味い」

とか頷かれてもにわかには信じられないんだよ。

例えば誰でも子供の頃から慣れ親しんできたオレンジジュース。

このオレンジジュースの味だって人によって好みはバラバラだかんね。

オイラは果汁100%よりも、果汁10〜30%が一番美味いと思う。

バヤリースのオレンジジュース的な。

だからワインも葡萄30%であと砂糖みたいなのが出てこないかなと思う。

バヤリースワイン希望。


2016年05月21日(Sat) 悶々の3連休

昨日がタイの祝日だったので今週末は3連休。

なのになんだかいろいろうまくいかなくて何もできない。

タイでは時々やってくるアルコール御法度の日だったので、街角のバービアではいかつく悪そうな白人たちがみんなぼんやりとコーラやコーヒーを飲んでいて笑えた。

白人は朝からブスのタイ人ばばあの腰に手を回して小瓶ビールを飲んでいるから白人なのだ。

オイラは自転車乗りたい。

でも体を壊しそうに外は暑い。

仕事する。


2016年05月24日(Tue) もうすぐ卒業

今日は8月で定年を迎える某日系クライアントの社長訪問。

「定年退職後はどうするんですか?」

「趣味に生きる」

「例えば?」

「憧れのライカのカメラを買って、日本中を旅しながら日本の祭を撮る。写真撮ったら温泉とゴルフ三昧」

ほほう。。

「海外じゃ定年65歳って当たり前だけど、ウチの会社は60歳でよかったなと思うよ。65歳からじゃ遊ぼうにも体がついていかないからね」

なるほど。。

「毎日定年後の楽しい妄想に浸るんだけど、ふと現実に戻ってまだ仕事しないといけないのか、と思うとガックリ落ち込むんだよね」

そういうものなかのか。。

な、なんか、楽しそうじゃないか、定年!

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もとママ [ そんな生活、一年経たないうちに飽きますって。]

Jun [>もとママ そーかー。やっぱりまだまだオイラは労働者を続けなければならないんだな。]


2016年05月25日(Wed) お返し

KL郊外場末のガソリンスタンドでインド人の店員にガソリンを入れてもらった。

オイラの発した言葉は、

「Full tank」(満タン)

だけだったのに、レジカウンターで清算を終え、車に乗ってスタンドを出ようとしたところでそのインド人から

「どうもありがとうございました!」

と言われてびっくりした。

うーむ、なぜオイラが中国人でも韓国人でもなく日本人だと判定したんだ?

できるな、このインド人。。

オフィスに戻って駐車場からエレベーターに乗り込むと、タイ人の若い女性2人連れが陽気にぺちゃくちゃと話していた。

カードを触れて行き先階のボタンを押すタイプのエレベーターでなぜかオイラが自分の階を押したと同時に彼女たちが押していた階のボタンの灯りが消えてしまった。

しかもカードを持っていなかったらしく

「Please push 1st Floor by you card」

とタイ英語で頼んできたので、

「Dai krap. Chan nun na ?」

とタイ語で答えてあげた。

彼女たちはタコがいきなりタイ語を発したことに驚いて、そしてとても喜んでくれた。

このままオイラも1階に行って「ご一緒にお茶でも」したいところだったが、心を鬼にして仕事の待つオフィスに戻った。


2016年05月26日(Thu) 世代話題

昨日は日系大手通信会社の駐在員5人と会食。

全員が30代男性。

仕事の話、業界の話、タイやマレーシア、アジアの話など話の流れは通常駐在員との飲み会で出るものがほとんどなのだが、ひとつだけ新鮮だったのは、

「アイドルの話」

全員がそれぞれ、ももクロ、SKE48、きゃりーぱみゅぱみゅ..とメジャーになる前から追いかけている推しメンを持っているのだ。

その話になるともう目がキラキラしちゃう。

オイラも彼らと同じ30代だった頃に好きなタレントはいたかもしれないけど、思い出せない程度だし、ましてや彼らのように

「もちろんファンクラブ会員です!」

と胸を張ることもなかった。

5人のうちの1人にアイドルオタクがいた、というのはありそうなことだけど、全員がそれぞれ当たり前のように話す光景を見て、

これは世代間ギャップなのだろうか。。

と思う。

オイラの世代の駐在員の会食話題はもっぱらゴルフか司馬遼太郎だからなぁ。

オイラの住める世代がないよ。

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tomo [ひばりじゃないの?]

Jun [>tomo そこまで遡るともうボチボチ知らない人出てくるからね。]


2016年05月27日(Fri) 「軽い」痛さじゃないよ?

翌朝バンコクに戻るというKL最後の夜、激しい腹の痛みで目が覚めた。

時計を見ると0:16。

食中毒か?と思ったが、そんな痛みではない。

トイレに駆け込みたいわけでもないし、吐き気もしない。

ただ、胃から腸にかけて踏み付けられているような重い痛み。

ネットで症状から検索すると腹痛には様々な病気がある。

激痛で有名なのは盲腸だが、どうも症状が違う。

「手当が遅れると生命に関わることもあります」

なんてのもけっこうある。

ここで今救急病棟入りたくない。

どうしても戻らないといけない事情もある。

横向いたり、うつ伏せたり、いろんな体勢を試してみるのだがどれも痛みが和らがない。

オイラはベッドの上でのたうち回った。

朝まで眠れず耐え忍び、身支度パッキングを終えるとイタタタタと言いながら空港に向い、バンコクに飛んだ。

いつもの2時間が地獄に思える。

ドンムアン空港から直接オフィスに出勤し、どうしても戻らないといけなかった事情を済ませ、病院に行く。

診察台の上で内科の先生にお腹をトントンされ、いろんなところ押される。

「先生、痛いです」

「わかりました。軽い食あたりですね」

「え、食あたりって下痢とかないですけど」

「そういう食あたりです。お薬出しておきますからすぐ良くなるでしょう」

そうなのか?

腸捻転とか腸閉塞とかじゃない? 膵臓ガンは? 症状近いけど?

どうも釈然としないまま、腹痛でお腹を押さえながら帰宅した。


2016年05月29日(Sun) 日曜日に思ふ

処方された薬を服用することで腹痛は少しずつ収まり、昨晩にはほぼ治ったと思われる。

その昨晩はナミの引越先の部屋で飲み会が開かれ、深夜1時過ぎまでしこたま飲んだ。

要するに酒を飲んでいるうちにすっかり良くなったようなもので、きっと麦酒やら葡萄酒やら玉蜀黍酒やらに胃腸に良い効能があったのであろう。

「酒は百薬の長」

とはよく言ったものだ。

ようやく床についたのは深夜2時過ぎであったが、朝6時、居間から流れてくる報道番組の音吐朗々たる声に目覚め、酔いの残らぬ塩梅に気を良くした。

気を良くすると歯止めが利かぬ質で、昼から再び葡萄酒を煽る不心得をしでかすが、また日曜日にはこの不心得が極楽なのである。

珍しく司馬遼太郎を読んでいるので「ひと言」の文体がだいぶ影響を受けた。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

もとママ [ ほんとだ。とりあえず小康状態を得られたようでなによりである。慶賀に堪えない。]

Jun [>もとママ 慈愛に満ちたお言葉まことにかたじけない。]


2016年05月30日(Mon) 出張者週間

今週金曜日はいよいよバンコクセミナーだ。

どんなセミナーかと言うと、オンラインショップをやっている会社を集めて、どうやったらショップがもっと良くなるか、売上が伸びるか、という解決策を専門家がレクチャーするのだ。

タイやマレーシアではちょっと前の日本のように

「実物に触らないで買うなんてあり得ない」

「クレジットカード決済が怖い」

「買ったけど届かなかったらどうするの?」

という消極派がたくさんいるので、オンラインショップはまだまだ夜明け前だ。

「15バーツでコーヒーが飲める屋台が街中にたくさんあるのに喫茶店なんてあり得ない」

と言われていたタイでもコーヒー一杯120バーツのスターバックスが儲かって儲かって笑いが止まらないのだから

「・・・なんてあり得ない!」

なんてのは耳を貸さぬがよい。

まあ、そういうことで水曜日から日本、インドネシア、シンガポールから4社13人もの「耳を貸さない」出張者が大挙してウチのオフィスにやってくる。

打合せや食事、飲みなど、オイラを入れて日本人4人でどう分担してお相手するかが悩みどころなんだよ。