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★ 海外生活が長かったのに未だに人を疑うことを知らない息子は案の定空港で白タクに絡まれて
「今これしかないんですけど乗れますか?」
と財布の中身を全部見せた。
(空港の白タクって乗るバカいるのか?と思っていたけど、一親等にいた)
白タクの運転手は
「900バーツだから大丈夫」
と通常の4倍を吹っかけたけど息子は
「よかったー」
とむしろ喜んで乗り込んだ。
白タクに乗ってから財布を落としてきたことに気づき、空港に戻る。
この白タクの運ちゃんも一緒に空港ポリス行ったりして探してくれたお陰もあってカードなどいろいろ入っていた財布は奇跡的に見つかった。
我々の家に到着した息子は、お礼としてさらに200バーツを運ちゃんに渡し、無一文になった。
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「遥を乗せてきたドライバー、なんか手まで降ってものすごく上機嫌で帰っていったね」
とカミさんが息子をコンドのエントランスで出迎えながら言った背景にはこんな理由があったのである。
「まずは海外では向こうから声をかけてきた人は全てやり過ごせ。自分の身は自分で守らないといけないぞ」
これが移住初日、最初にオイラが息子にかけた言葉だった。