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★ 海外生活が長かったのに未だに人を疑うことを知らない息子は案の定空港で白タクに絡まれて
「今これしかないんですけど乗れますか?」
と財布の中身を全部見せた。
(空港の白タクって乗るバカいるのか?と思っていたけど、一親等にいた)
白タクの運転手は
「900バーツだから大丈夫」
と通常の4倍を吹っかけたけど息子は
「よかったー」
とむしろ喜んで乗り込んだ。
白タクに乗ってから財布を落としてきたことに気づき、空港に戻る。
この白タクの運ちゃんも一緒に空港ポリス行ったりして探してくれたお陰もあってカードなどいろいろ入っていた財布は奇跡的に見つかった。
我々の家に到着した息子は、お礼としてさらに200バーツを運ちゃんに渡し、無一文になった。
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「遥を乗せてきたドライバー、なんか手まで降ってものすごく上機嫌で帰っていったね」
とカミさんが息子をコンドのエントランスで出迎えながら言った背景にはこんな理由があったのである。
「まずは海外では向こうから声をかけてきた人は全てやり過ごせ。自分の身は自分で守らないといけないぞ」
これが移住初日、最初にオイラが息子にかけた言葉だった。
★ 先週金曜日、ナミの最終日にクライアントであるローソンへのプレゼンがあった。
実はナミがタイにやって来て一番最初にコンペに勝ち、彼女が担当となったのがこのローソンだった。
そんな巡り合わせもあり、後任担当の千朝と一緒に同行した。
こちら側はタイ人スタッフを挟んで一番奥にナミが座り、オイラの隣に新任の千朝が座る。
こうして新しい時代が始まったことを実感する。
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それにしてもどうして専業主婦だった娘が急に働くことになったんだろー。
そうなんだよー、離婚することになったんだよ。
キッツいなー、親父としては。
★ これから3日間だけKL。
娘がバンコクでの就労ビザを申請するために、一旦国外のタイ大使館でビジネスビザを取得しなければならず、昨日から1人でKLにいる。
今日の午後にオフィスで合流し、ジョンやベロニカ他KLオフィスの連中やNTTDATAのノリさんと初顔合わせ。
娘の離婚にはいろいろな理由があって、それを詳らかにはできないけれど、ざっくり言うとDV、パワハラ、モラハラだ。
旦那は100キロを超える柔道有段者で空手、ムエタイもこなす総合格闘家でもあるからDVはシャレにならん。
親権とかいろいろ離婚についての話し合いについては
「本人が忙しい」
という理由で実家の父親が協議内容をオイラとカミさんにLINEメッセージを送ってくるのだが、親が出てくるのはおかしくねーか?
誰が当事者なんだ。
親権については、まだ4歳と1歳という幼児なので母親のもとで育ててあげるのが一番だと思う。
娘が1人でKLに出かけた昨夜は
「お母さんに会いたい」
と家のドアノブを開けようとしながら泣き続けた。
そんな姿を見るだけで胸が痛い。
ところが旦那の実家のお父さんは
「大事な跡取り」
ということで長男だけでも欲しいと考えてる。
犬の子供じゃあるまいし、よくそんなかわいそうなことを考えられるものだと思う。
海外での日本人同士の離婚となると、身近に相談できる弁護士もいない。
日本の離婚弁護士も海外での実情がわからず、難儀しそうだ。
今、離婚協議について相談できる弁護士を探しているので、どなたか心当たりがあったら紹介してください。
★ いろいろと貴重なアドバイスをありがとうございます!
昨日はスバンジャヤの東京美人の上カルビ食いながら、久しぶりに娘と2人で離婚のこと、会社のこと、仕事のこと、友達のことなどいろいろ話した。
息子は昨日初出社。
退社したナミの席に座ってハルから仕事の引き継ぎを始めたようだ。
2人の孫の世話と1歳児の夜泣きでこのところほとんど眠ることができないカミさんは肉体的、精神的にもだいぶ疲弊している。
ベビーシッター支援も得ながら家族協力してこの難局を乗り切っていかないといけない。
今朝は行きつけのコーヒーショップでイーミースープを啜りながら娘とそんな話をした。
まずは今日娘が無事にBビザを発給されますように。
そしてオイラは午後のプレゼンを成功させられますように。
★ 祈りが通じて、娘はBビザを無事取得してタイに再入国し、オイラのプレゼンは上手く運んだ。受注まであともう少しだ。
とにかく一歩一歩、一つ一つ解決していくしかない。
今日はタイは祝日だけど、娘と息子は2人で出社して仕事をしているらしい。
孫2人もオフィスに連れて行っているようなので、少しでもカミさんを休ませようという配慮なのかも知れない。
彼らの踏ん張りにも期待したい。
今日はこれからバンコクに戻り、土曜日にまたKL入り。
日曜日がKLソフトボールの試合。
そう言えば、昨日プレゼンで一緒だったノリさんがオイラに手のひらの豆を見せて
「先週末の打撃練習でこうなっちゃいました」
と気合の入りようをアピールしてきた。
そうしたらたまたまプレゼンしたクライアントの担当者もライバルチームのメンバーで、仕事の話の前にしばしソフトボール談義で空気を和らげることができた。
ビジネスにも役立つなー、ソフト。
★ いろいろあるときは重なるもので、マレーシアに来てから30年近く公私に渡りオイラの力になってくれた親友のマレー人カイルディンが投獄された。
彼が昔働いていた会社での汚職の疑いで7年の刑。
彼や彼の家族は無実を主張していて現在も再審請求をしているが、彼自身はすでにカジャンにある刑務所に服役中だ。
カイルディンの妹には面会に行くときにオイラも連れて行っておくれ、と頼んでおいたので家族面会の際に同行させてもらうことができた。
オイラにとっても刑務所での面会というのは生まれて初めての経験だった。
写真はカジャン刑務所のエントランスゲート。
このゲートの脇にある面会登録事務所で面会申請の手続きを行う。
事務所の中は役所の待合所のようで、正面に受付カウンターがあり、銀行のように受付番号をもらい自分の順番を待つ。
事務所で合流したカイルディンの妹が彼ら家族分とオイラの分の面会申請書を書いてくれる。
面会申請者全員のIDやパスポートと共に申請書を提出し、しばらく待っていると係官が全てをデータベースに登録し、面会許可が降りる。
カウンターには面会時の服装規定も貼り出してある。
一番右の写真はレース模様のスケスケのワンピース。こんなの刑務所以外でもダメだと思うけど・・・
事務所の外に出ると家族や親類5〜6人が待っていて、一緒に車でゲートを通って刑務所敷地内に入っていく。
広大な敷地だ。
しばらく走っていくと、刑務所の堅固な鉄の扉が見えてきた。
さて、いよいよ面会かと思ったら、家族たちは駐車場脇のキャンティンに入っていく。
まずは朝ごはんを食べるらしい。カイルディンの弟はナシレマやミーをお代わりしていたが、こんな刑務所のキャンティンで面会前によくそんな賑やかにご飯食べられるな、と思う。
食後、ひと段落したら刑務所内へ。
面会棟は入り口のすぐそばにあり、面会前に待合所のカウンターで再度面会許可証などの書類を点検し、さらにケータイなどの持ち物を全てロッカーに納めた上で、隣室の面会室に入っていく。
面会室は左右両側がガラス張りで幅1メートルおきにアクリル板で仕切られたブースが10ずつ並んでいる。
3重に網の入った厚いガラスと鉄のグリルが設置されていて、またそのガラスが汚れまくっているので、相手の姿がハッキリとは見えない。
そこはせめてガラスをきれいにしておこうよ、と思う。
ガラスの前に面会者側、受刑者側それぞれに仕切りのない10メートルほどのカウンターと石のベンチが置かれているシンプルな造り。
面会者はそのベンチに座り、カウンターの上にある1台の受話器越しに受刑者と会話をする。
だから、6人で行っても会話をできるのは常時1人だけ、受話器を回してそれぞれ順番に話をすることになる。
カイルディンは、左側の一番手前のブースにいた。
オレンジ色の囚人服の左胸に「01782」という番号布が大きく貼り付けられていた。
彼は元気そうに笑顔でオイラに手を挙げた。
オイラも笑顔で手を振った。
面会時間は40分。
40分かっきりにこの受話器の音声が遮断され、会話ができなくなる。
会話をしたい家族が多いので、オイラは彼らの後ろでその様子を見守ったり、他の受刑者面会の様子を見たりする。
カイルディン家族の他に3組ほど面会者がいた。
同じように会話待ちだった他の面会者がオイラのところに来て
「何年くらい入っているの?」
「ビジネスケース?」
「あと何年くらい?」
とまるで軽い世間話でもするように話していった。
これは刑務所の面会室でのあるあるなんだろうか。
しばらくするとオイラに受話器が回ってきて、カイルディンと話すことができた。
「元気そうだね」
「ああ、だいぶ体もしまっていい感じだろ?」
「とにかく出てくるまで待ってるから何も心配するな」
「ありがとう、Jun。今、アピールが通りそうなので、来年には出られると思うよ」
「そうか、そりゃよかった。とにかく待ってるよ」
話したい家族も多いのでオイラはそんなところで切り上げて受話器を妹に渡した。
40分経つと、あっけなくお互いの受話器は無音になり、ガラスを挟んで手を振って別れた。
面会室を出ると小さなブースがあり、そこで面会費用や差し入れ品購入の支払いをする。
こんなシステムになっているのか。
駐車場で家族と別れ、オイラは帰路に着いた。
今、自分は自由にどこにでもハンドルを切れるんだな、と不思議な感覚に包まれた。
★ 「離婚に際してのいろいろな条件を弁護士と相談してまとめたものを郵送します」
と先方の父親からカミさんに メッセージが来た。
どうしても「親同士」で離婚協議を進めたいらしい。
もしそういう提案書があるならば、我々でなく、当事者である自分の息子ヒデに送り、彼が確認同意したものを当事者である千朝に渡して欲しいと伝えているのだが、
「これは家同士の問題」
「親が関与するのは当たり前」
と、グイグイ押して来る。
彼からの執拗なメッセージにすでにカミさんが精神的苦痛を感じ始めている。
山森家は一枚岩で、当たり前のことだけど、千朝を当事者として進めていくことを確認しているので先方父親との離婚協議に関連した会話はしないことにした。
書類が届いたらカミさんは開封せずに千朝に渡し、千朝は内容をヒデに確認する。
「俺はそんなこと言ってへんで。おとんが勝手に言ったこと」
とあとでトラブる可能性だって十分あるからだ。
相手のペースに乗らず、粛々と進めていくんだ。
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昨日は出張疲れもあり、終業時間に荷物をまとめて帰宅した。
自宅では着替えも待ちきれずに孫たちが飛びついてくる。
こんな歓迎を受ける時代はほんの短い間だとわかっているので、ありがたく洗礼を受けておく。
ナミとハルから引き継ぐ業務量や知識、ノウハウは多く、研修期間とは言え、休出や残業をしないと間に合わない。
オイラは食卓でカミさんと飯を食い、彼らは残業を終えて8時過ぎに帰宅した。
なんか毎日が慌ただしく、バタバタとしているが、これがこれからの日常になるのだろうか。
★ ナミから引き継いで娘の初仕事となったローソンのコンペはオイラの会社が勝って受注した。
タイ人スタッフとのチームワークもとてもよく、いい滑り出しだと思う。
今年のクリスマスイブは、ローソンの「いちご生クリームケーキ」を注文した。
金夜は日本からパートナー会社の出張者3人と夕食会。
東大主席の新卒エンジニアというのが同行。
「東大卒のITエンジニアってこういうベンチャー企業に入る人多いの?」
と訊くと
「そうですね、最近は滅多に大手には行きませんね」
恒常的なITエンジニア不足の中で大手はますます人材獲得が難しくなっているんだね。
「AIエンジニアって、大学でAI勉強してたの?」
「いえ、専攻は物理ですが、僕も含めて今みんな理系はAIにハマってますから」
そうだよね、たぶんこれから一番稼げるのは医者でも弁護士でもなく、AIエンジニアだからね。
ということで、これからアジアで一緒にAI頑張ろうぜ、とドイツビールで乾杯した。
そして昨日バンコクからKL入りして今日はKLソフトボールリーグ。
オイラが先発したJ Brothersは前シーズンに負けているJスポ相手に33対3という記録的大勝!
打ち上げのビールが美味かった!
一方開幕二連勝で迎えたJalanJalanは、ドリアンズ(元ミツイ)に2対3の惜敗。
AリーグもBリーグも混沌として行方がわからなくなってきたぞ、今シーズンは。
★ 今日は日本の資本提携しているパートナーとの月に一度の営業ビデオ会議。
先方は会長、社長他経営幹部がズラッと出てくる。
ここの会長(74才)はオイラの元会社での直属の上司だったこともあり、会議室のスクリーンにオイラの顔が大写しになった途端、
「おい、山森、ちょっと次回から少し化粧してくれよ。このサイズのアップはツライぜ」
そっちで見えるサイズは知らんがな。大写しにしてくれと頼んだ覚えもないし。
社長は、
「次にそちらに伺うのは来年後半かなと思っていましたが、娘さんと息子さんが実務を始めてられるのでしたら来年早々にご挨拶に行きますよ」
と言う。
そんなまだ見習いの2人に会いに来なくてもいいよ、と思うのだが
「あまり時間が経って偉くなられてから『挨拶が遅い』と言われても困りますからね」
そんなすぐに偉くならないって。
仕方がないことだけど、周りから期待されると身が縮む思いがする。
今日はタイは祝日だが、その娘、息子はやはり今日も出社して仕事をしているらしい。
仕事が命だった前任のナミでさえ、さすがにここまで打ち込んではいなかった。
前出の会長が
「家族が会社に入ることを昔はいろいろ言ったけどな、山森、やはり身内は本気で支えるからこれからの会社の成長は俺も楽しみだよ」
とPCのモニター越しに言った。
確かにそうかも知れないし、そうなったらいいなと思う。
★ 今日、先方の父親から我々親夫婦宛に離婚の条件に関する書類が届いた。
親宛に送らず当事者である本人に送って欲しい、と言ってあるのに。
彼らの署名、捺印はあるが、当事者の夫の名前はどこにもないし、題名がそもそも
「息子夫婦の離婚に関する・・・」
となっている。
そして、やはり、
「長男は息子の親権で祖父母が日本で育てる」
と提示してきた。
長男は両親や弟と離れて日本で暮らすというのか。
よくもそんなかわいそうなことを・・・と思う。
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「ひと言」読んで心配してくれたみんなのおかげで、元会社の先輩から離婚専門の弁護士を紹介していただくことができました。
「離婚は家の問題」
「家を継ぐ跡取りの親権」
といったわからない基準で子供たちを不幸にすることはできない。
授かったご縁ではありますが、ここは法的に粛々と進めていこうと思います。
★ 昨日のバンコクへのフライトは午後だったこともあり、KLのイミグレはけっこうな行列だった。
45分くらいかけてあと20人くらいのところまできた時に、オイラの前に並んでいたチャイニーズの夫婦の奥さんの方が、自分の順番まであと2人まで来ていたインドネシア系の男性に
「搭乗まで時間がないんだけどその場所に入れてもらえませんか?」
と声をかけた。
まあ、こういう光景はあるあるで、周りの人もそれほど目くじら立てずに入れてあげたりしている。
しかし、この奥さんの交渉はちょっといつものと違って、そのインドネシア系男性と自分の場所を代わって欲しいというものだった。
周りの人も
「いいじゃん、ここに入っちゃいなよ」
と寛容さを見せたが、この奥さんは断固として「場所交換」を交渉している。
なんだかそのパワーに押し切られた形で若いインドネシア男性はその奥さんのいた場所へ。
長い間列に並んで次の次まで来たところでスゴロクの
「後戻り20」
が出ちゃった格好だ。
奥さんは
「一気に20進む」
が出てもうすぐ上がり。
ここでインドネシア男性の連れの男性が夫婦の旦那さんに気づく。
奥さんだけ先に上がっても旦那さんが残されていては搭乗できないのだ。
連れのインドネシア人男性はこの旦那さんに
「僕の場所と代わってあげるよ」
と彼も「後戻り20」となる。
この光景を見た時に、オイラはこのインドネシアの若い男性2人は本当に優しいな、と感心した。
イライラしながら長い行列を進んでもう次の次で上がりという時に、オイラだったら
「場所代わってくれ」
と言われて承諾できるだろうか?
でも、彼らのような人間になりたいなぁ、と思ったよ。
★ 昨日はハルの後任紹介として息子と娘とハルと一緒にクライアントに挨拶に出向いた。
このクライアントは政府機関なのでその仕事の細かさやボリュームが尋常でなく、担当者が長続きしない。
しーちゃんは1年で体を壊して帰国したし、その後任のハルも半年でギブアップして帰国する。
先方もそれがわかっているので昨日のご挨拶では
「ウチはいろいろ言いますが、全部やろうとしなくて結構ですよ。できないものはできないと言ってください。民間企業とは違うのでよくわからないことを言うかも知れませんが、そういうものだと思ってお願いします」
といつになく低姿勢だった。
これ以上、自分たちのせいで担当者が辞めてしまわれては困る、と心配しているのだろう。
しかし、多少手加減があったとしても、息子の遥は細かいことを順序立てて整理してマルチタスクで進めていくのが苦手な発達障害なので、この仕事に関しては適材適所とは言えない。
それは十分わかっているけれど、ここはなんとかチームで乗り切るしかないのだ。
千朝はインフルBを発症して子供たちと隔離されて自室で療養している。
オイラは日曜日のソフトボールでボール直撃を膝に受けまだ痛みが引かない。
できればこういういろいろな災厄を今年中に全部吐き出して、来年はいい年にしたい。
★ 来週、会社のクリスマスパーティーがある。
昨日千朝がタイ人スタッフたちと一緒にランチを食べていたらみんなが
「今年のJunさんのクリスマスプレゼントはなにかなー?」
「今年こそ絶対Junさんのを引き当てるぞ!」
とめちゃくちゃ盛り上がっていたと知らせてきた。
プレゼント交換会の予算は300バーツ程度という決まりになっているのだが、オイラだけはそれでは許されないので、どうしても高額プレゼントになる。
いつしかオイラのプレゼントへの期待が加熱してきて怖い。
当たった人がみんなの前で開いて場が微妙な空気になったりするのを想像するとゾッとする。
もうやめて欲しい。
昔スタッフだったヒロがクリプレを買い忘れてパーティーに参加し、代わりに現金を出した時にはみんなから顰蹙を買っていたからな、それなりにみんなプレゼントを楽しみにしているんだよな。
もう早く終わって欲しい、クリスマスパーティー。
★ 先方の父親からの条件書を弁護士に送ってから4日ほど音沙汰がなかったので
「どうしたんだろう?」
「難しい協議になりそうだということだろうか?」
と家族で気を揉んでいたんだけど、今日返事が来た。
そこには明快で力強い言葉で
「当事者でもない、親からの手紙は無意味」
「親権は単独親権です。」
「この場合、親権は奥様。天地がひっくり返っても変わりません。」
「兄弟を引き離すような、親権の分離など、裁判所はしません。」
と書かれていた。
弁護士からの文面を読んで、我々家族はとても勇気と力が湧いてきた。
そして最後に
「腹さえ決まれば、あとは前進あるのみです。」
と頼もしいひと言。
この弁護士をご紹介してくださった元会社の先輩は、大学の体育会日本拳法部主将という超武闘派。
そして、この弁護士は、女性ながら同じ大学の体育会空手部の後輩というから相当な武闘派なんだろうと思う。
言葉がとにかく力強い。
昨日は幼稚園のクリスマス会だった。
幼児たちが一生懸命に覚えて練習した歌や踊りがあまりにもかわいくて泣きそうになった。
死期が近いのだろうか。
★ 弁護士のアドバイスに沿って、娘が離婚にあたっての「意向書」(こうしたい、こう考えるという条件提示)を書いた。
先方父親から届いた意味のよくわからない書類はこの協議に無意味、との判断だったので、反応しないことにした。
夫であるヒデには、子供を引き取って養育する熱意がないことはわかっているのだが、父親が「何としても跡取りだけは取れ!」とヒデにプレッシャーをかけているので、話し合いが難航しているのだ。
そして今週、この「意向書」を携えて夫婦の話し合いが再度行われる。
「だっておとんが言うんやからしゃーないやん」
という回答であれば、離婚調停に向かうしかない。
「結果は変わらないから調停はやめよう」
となれば、お互いに無駄なお金も労力も使わずに済むんだけど。
今晩は久しぶりにペパマスと二人で2018年の忘年会だ。
彼も妻の不倫、家出、離婚でこの3年間苦しんだ。
それでも元妻が二人の娘を捨てて出ていったので、彼は彼女たちの親権を取り、男手一つで育児とレストラン経営をこなす厳しい毎日だ。
60歳の親父が毎朝4時起きで弁当作り、送り迎えや仕事との両立は体もキツかろう。
今晩の忘年会はなんか荒れそうな気配w
★ おでこにあった三つ目のカサブタがポロっと取れて落ちた。
取れたカサブタは石のように硬い。
へー、と思ってそのまま捨てればいいゴミなのだが、なぜかすぐに捨てられなかった。
デスクの上に無造作に置いたまま、どこかに飛ばされてなくなればそれはそれでと思って昼飯に出た。
戻ってくるとヤツは同じ場所にいた。
午後はカサブタと一緒に仕事した。
掃除のおばさんに捨てられればそれはそれでと思って帰宅した。
今朝出社してカサブタを探したら見当たらなかった。
ちょっと動揺した。
掃除のおばさんがデスクを片ずけてどこかに消えたか。
と思ったらノートの横にいた。
なんで安堵しているんだオイラは。
しかしこんなに気を揉むのはやだな、カサブタごときに。
今捨ててしまおうと思ったけれど捨てられず、引き出しにあった小さなビニールの袋に入れた。
自分でも何をしているのかわからない。
もうこの先の人生でこんなカサブタには出会えないという思いがあるのだろうか。
★ 昨日は娘が法的にも有効な「意向書」を作成し、それを元に夫と二人だけの話し合いに望んだ。
しかし、話は全く噛み合わなかった。
夫は、
「親権も欲しい、養育費も欲しいってめちゃくちゃやろ」
「自分が二人を養育したいというなら自分で養育費全額を払うのが筋だろ」
という論理なので話が進まない。
とりあえず、意向書に対する正式な回答を待つしかないと娘は諦めた。
一方、当事者でないことを理由に我々が回答をしなかった先方の父親は、彼の作った
「息子夫婦の離婚に関する協議」
をウチの両親や親戚に送りつけてきた。
ウチの両親は高齢で、母親は今病気療養中ということもあり、孫の離婚の話はタイミングも含めてどう説明するか慎重を期していたのに
「お宅のお孫さんとウチの息子が離婚することになりまして、ついては条件はこれこれこうで・・・」
と全部ぶち壊した。
昨日の話し合いの要約や娘の不安を弁護士の先生に送った。
とにかく弁護士先生を信じて頑張るしかない。
★ 周辺がバタつく中で昨日娘のワーキングパーミットが取れた。
ホッとした。
一歩ずつ自活できる生活基盤を築いていかないとね。
一昨日は娘と一緒にオイラの元会社のタイ支社に挨拶に行き、今日はノリさんが勤めるNTTDATAのタイ支社に挨拶に行く。
娘と二人で外回り営業をするとは去年の今頃は少しも思っていなかった。
名刺交換が終わった後で
「私の娘です」
と言うと、必ず場が固まる。
冗談なのか、本気なのかを見定める時間が必要なのだ。
オイラは(なんかすいません)という気持ちになってしまい、とても居心地が悪い。
オフィスではクリスマスパーティーがあった。
そういう日は午前中から仕事するスタッフと遊び出すスタッフに分かれる。
右下で仕事をしているハルとプレゼント山の前で遊んでいるユキ。
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左側、仕事をしているハルと遥。右側はランチの準備を始めているユキとSom。
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ランチタイムになると、みんなでタイスキ。タイでのパーティーフードはやっぱりタイスキが定番なのだ。午前中どうもオフィスにいるスタッフの人数が少ないと思っていたらみんなで食材買い出しに行っていたのだ。
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食事が終わるとプレゼント交換会。
2時を過ぎると幼稚園から帰ってきた春貴と玄貴もオフィスにやってきて、子供好きのタイ人たちはもはや仕事どころではなくなっていくのだった。
★ メリークリスマス!
週末はクリスマス映画やクリスマスソングに浸りながら息子の仕事を手伝った。
某政府系クライアントの仕事は年末年始も容赦ない。休日返上でやらないととても終わらないのだ。
ハルは今週一杯で退社帰国になるため、息子への引き継ぎもあと5日。
2019年は初日からいろんなことが全く新しい体制で始まる年なのだ。
昨日は仕事をしていた息子をランチに呼び出して七星の鶏ラーメンを食べながら
「バンコクに来ていなかったらクリスマスや年末年始はどう過ごしていただろうね?」
と訊くと、
「クリスマスも大晦日も夜10時まで派遣先の店頭でケータイ売っていたね」
と息子は答えた。
いろんな過ごし方があるんだね。
彼がバンコクに来たことで代わりに誰かが夜10時までケータイを売っているわけで。
そういう人たちの頑張りで世の中成り立っているわけで。
今日は終業後にクライアントであるローソンのクリスマスケーキを受け取って帰る。
考えてみれば、クリスマスに家族が揃うのは、娘がKLのインターに通っていた時代以来、14、5年ぶりになる。
昨晩は映画「大災難P.T.A.」を観たので、なおさら身に沁みる。
★ 今日はオフィスで娘とFB広告の配信手法についていろいろ話し合った。
今、オンライン広告の主流はSNSを利用したもので(特にタイやマレーシアではFBがネットユーザーとほぼ同数のユーザー数を持っていて)、強力な広告媒体となっている。
ユーザーのデモグラフィックデータ(名前、性別、年齢、居住地など)はもちろんのこと、趣味嗜好、興味の範囲までFB側は把握しているので、
年齢:20~29才
性別:女性
結婚歴:未婚
居住地:バンコク市内
興味:アウトドア、旅行、買物
といった、商品やサービスにマッチしたターゲットだけに広告を配信することができて、盲滅法に打つマス広告より効率がいい。
FBの広告課金方法には大きく下の二つがあって、
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(1) 広告が1,000人に見られるごとに課金される
(2) 広告が1回クリックされるごとに課金される
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それぞれにメリット・デメリットがあるため、どちらの方が広告の目的を達成するためにより費用対効果が高いかを考えながら運用しなければならない。
大変だとは言え、「一回やり方を覚えてしまえば誰でもできるでしょ」と思える。
だから多くの企業でコスト削減のために自社のスタッフにFB広告の運用を任せてみたりする。
しかし、FB側の広告配信アルゴリズムが変更になった、規約・ルールを変更になった、というたびに(3ヶ月、半年ごとに)やり方はどんどん変わってしまうので、片手間にやっている社内スタッフではとてもついていけないのだ。
「自社でやってみたけどやっぱり無理だとわかりました。お願いできますか?」
という問い合わせが増えている。
我々もプロの運用はこれだけ違うのだ、ということを見せつけないといけない。
そのための勉強は終わることがない。
★ 昨日は終業時間にオフィスのみんなから突然プレゼントをもらった。
紺のスウィングトップとブルーのチェックのボタンダウンシャツと水筒。
「メリークリスマス&ハッピーニューイヤー」
何にもしてやれてないタコ社長なのにみんなありがとうね。
商品タグが付いたままのスウィングトップを着てバイクで帰宅した。
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弁護士先生から1週間ほど返信がないのでちょっと不安。
せめて親権だけでも早くスッキリさせたいとどうしても気持ちが焦ってしまう。
行列のできる先生だからしょうがないか。
とりあえず腹を括って年末年始を迎えるしかない。
オイラの仕事納めは明日27日(木)。
しかし、今週はまだプレゼン結果の発表やプロジェクトの提案書提出などがあり、尻尾の先までアンコがぎっしり詰まっている。
最後の1日まで「攻め続ける」を全うしたい。
★ 2018年、オイラは今日が仕事納め。
昨日は某日系家電メーカーからプレゼンの結果発表があり、プロジェクト獲得!
9回裏2アウトからの本塁打だ。
カミさんが朝のウォーキングでガッツリ犬糞を踏んだ話をしながら
「私のおかげで仕事が取れた」
と晩飯のときに自慢げに鼻を膨らませたので、息子から
「飯の最中にクソの話すんなよ」
と怒られていた。
ともあれ、仕事納めの今日の午後4時から早速日系家電クライアントと年明け早々の作業について会議。
気の弛まない1年の終わりと始まりを過ごせるのはありがたいことです。
明日は朝からバリ島ウブドに飛ぶ。
今年はいろいろあったし、そういうときに全てを癒して、リセットさせてくれるオイラの聖地はやっぱりウブドなのだ。
年末年始は棚田を眺めながらひたすらボーッとしようと思っていたけれど、息子から分担仕事を振られたので完全には休めません。
まあ、それでもビンタンビールを飲んで出来るだけのんびり過ごしてきます。
★ 平成最後の歌がサザンの「希望の轍」と聞いて泣きそうな朝です。
珍しく息子も「それなら今年は紅白観ようかな」と言っている。
オイラはウブドの宿で観ることにする。
たぶん泣くな。
ジジイは涙腺弱くていけねぇよ。
昨日の仕事納めは残業までして最後の一滴まで絞り尽くして残っていたスタッフみんなに
「サワディーピーマイ!(Happy New Year!)」
と声をかけて退社した。
返信の来なかった弁護士さんは、どうもメールが届いていなかったようで改めて返信が来た。
「相手方の言ってることは全くたわごとですので心配しなくていいです。絶対に親権は千朝チャンにあるので、ダンナ及びダンナの両親の脅しなどに絶対に負けないように!」
強烈な一言。
武闘派弁護士だけあってここには書けないような言葉もたくさんあって胸がすくようだ。
「これで安心して年が越せる〜」
と娘は涙目で安堵していた。
さて、これからデンパサール行きTGに搭乗します!
★ 今日は散歩がてら外で朝食を食べてから宿に戻り、政府系クライアントの仕事をオイラとカミさんで分担して作業中。
カミさんは室内で、オイラは田んぼを見渡す2階のテラスで。
テラスにはベッドが置かれてあるので疲れたらすぐにゴロンと横になってウダウダ。
オイラはこんな環境では一向に仕事が捗らないのに、カミさんはPCに向かって集中している。
仕事後のビンタンビールが待ち遠しのだ。
そしてその頃バンコクのオフィスでは、哺乳瓶部長が電話対応に大わらわだった。
タコ社長はちょっと申し訳ない気持ちになるのだった。
★ いよいよ大晦日。2018年もあっと言う間に過ぎ去り、今日が最後の日となりました。
オイラは、朝6時から1時間、ウブドの村を写真を撮りながら散歩して、朝風呂に入ってから朝食を食いました。
田んぼを渡る風を受けながら今年を思い返すと、今年は例年以上にいろいろあった年だったし、苦労した年だった。
周りはみんな定年や早期退職で世俗から離れて悠々自適な生活を始めているけど、オイラはまだ嵐の海の小舟のように揉まれまくっている。
そして大陸の見えないその航海はまだまだ続く。
でもこれは自分で選んだ道だからこの荒波を乗り越えていく感触を楽しんでいく。
みんなの2018年はどうだった?
引き続き大勢の人がJalanJalanしてくれてありがとう。
いろんなツッコミもありがとう。やっぱりとてもうれしい。
ということで、来年2019年もよろしくね!
じゃあ、今日は紅白で「希望の轍」聴いて1年の締めくくりとします!
★ 在馬長子 [お疲れ様です。それは大変ですね。 でも日本の戸籍上の離婚なので、海外にいようが日本に住んでいようが日本の法律さえわか..]
★ Jun [>在馬長子 両親の国籍が日本である以上、日本の法律に準拠するのは間違いないみたいなんだけど、管轄が日本だという弁護士..]
★ YUKIKO [そうか、そういう事情だったんですね。でもDVやモラハラは治らないでしょうから、別れて正解ですよ。日本の民法ではよほど..]
★ 駐在君 [タイは出生地主義じゃ無いので国際法は関係無いかと。たしか夫婦とも日本に住んでない場合、東京家裁が管轄ですね。基本的に..]
★ 駐在君 [東京家裁は離婚調停や裁判になった場合です。海外にいる場合、月一とかで一時帰国するか、または代理人を立てることになるは..]
★ 在馬長子 [Junさん、もちろん、私は娘さんが一人で日本で子育てすることを進めているのではありません。 これは事実として、日本の..]
★ Jun [>YUKIKO そうだね、ありがとう。昨日も千朝と2人でスバンジャヤの東京美人で焼肉食べながらいろいろ話した。頑張る..]