|
★ 30日の夜にKLに戻り、昨日、今日と客先プレゼン。
今朝は6時半出発でマラッカまで車を飛ばしてきた。
明日もう一件仕事をしてから土曜日の夜に久しぶりのバンコクに戻る。
日本では実家に滞在し、家族や親しい友人との時間を過ごしたりしたが、なんだか里心がついてしまってダメだね。
KL行きの飛行機の中で
「オレはなんでまた海外に向けて飛んでいるんだろう」
などとぼんやり考えてしまう。
KL国際空港で味わったその暑さこそがまさにオイラにとっての現実で、考えなければいけないことややらなければいけないことがいきなり頭の中に充満する。
一瞬たりとも無駄にできないこと、やり抜かなければいけないという緊張感が身を包んだのだ。
きっとあの空の上を境にして定年退職後の世界と現役の世界が分かれていたんだ、と実感した。
★ 帰りのJALの機内で、離陸前からオイラの前の年配男性乗客とCAがなんかずっと揉めていた。
最初若いCAが眉をハの字にしてやり取りしていたが、しばらくして年配のCAが交代して話していた。
機外の音がうるさいのと前の男の声が小さいので詳細はわからないのだが、どうもノートPCを手元に置く置かないで揉めていたようで少しすると、
「じゃあ、預けて壊れたらどうするんですか?」
「ここは非常口席なので、どうしてもとおっしゃるならここにはお座りいただけません」
「降りろということですか!」
「いえ、そういうことでは」
という激高したやり取り聞こえてきた。
さらにしばらくすると年配のCAに変わって白いジャケットのチーフCAがやってきてまた延々と話している。
「預けて壊れたら責任取ってくれるんですか?」
という年配のくせに小学生のような幼稚な物言いに、これが日本をダメにしてきた不寛容なモンスタークレイマーというやつかと思い当たり、後ろのオイラもだんだんムカついてきた。
後ろから頭を小突いて、お前いい歳こいていい加減にしろ、アホ!と言ってやりたくてそのタイミングを待っていたんだけど、チーフCAとモンスタークレイマーの会話が全然聞き取れない。
万が一和解に向かっている途上で突然オイラが脳天を叩いたりすると、ただ単にオイラが罪人になり、機を降ろされかねないので初動は慎重にせんといかん。
シートの隙間から耳を出さんばかりにして様子を伺っていたのだが、チーフCAが勝ったようで男の手元にあった荷物を頭上の収納場所に押し込んだ。
そうか、折れたか、命拾いをしたな、オヤジ。
と心の中で呟いていると、ほどなく機はKLに向けて離陸をした。
★ 土曜日はKLで、昨日の日曜日はバンコクでみっちりソフトボールの練習をしてちょっと体が悲鳴を上げている月曜日の朝です。
来週11日にバンコクソフトボールリーグの本大会を控え、昨晩はおぼんこぼんチームで決起飲み会を開催した。
打撃や守備や様々な連携プレーの話をしていくうちに酒も進み、だんだん
「なんかもう負ける気がしないね」
「優勝しかないよ」
とみんな気持ちが大きくなっていった。
そして今朝5時着の便で息子がバンコクにやってきた。
今回の来タイにあたってはカミさんからいろいろ買ってきて欲しいリクエストがあったのだが、息子は
「頭の片隅にはあったんだけど・・」
と言いながら手荷物一つでやってきた。
呆れたカミさんは
「せっかく20kgのスーツケース2個も預けられたのに、手ぶらかよ!」
と再会したそうそう文句をぶつけていた。
もともとは4日間の休暇バンコクの予定だったが、先週オイラと話した際に来月からバンコクで働くことになったわけだから、少しでもこちらに持ち込む荷物を詰め込んでくればよかったのに、そういう段取りがうまくできない。
とりあえず、今回は金曜日に一旦帰国するが、残りの2週間で海外移住に向けた準備や段取りができるのか、この種類の発達障害は大変気を揉むのである。
★ 昨日バンコクにやって来た息子は好物だった母親製コロッケをたらふく食べたくらいで特にくつろぐこともなく今朝は早朝から叩き起こされてウォーキングに同行。
朝食を共にしてからオイラとニケツでいきなり出社。
みんなの前で自己紹介をしてからナミ、ユキ、ハル、千朝と一緒に業務引継ぎ会議。
会議後はすぐにデスクで業務開始。
ナミから仕事の指導を受ける千朝の隣の席で仕事を始める息子(遥)は、まさか1週間前に自分がバンコクの会社で姉貴とデスクを並べて仕事をするとは夢にも思ってなかっただろう。
ナミが今月末、ハルが12月末で退社した後は、ユキ、千朝、遥という布陣になる。
「わぁー、山森家に囲まれタァー!」
と大声を上げているユキである。
★ 「どう?できるかな?」
帰りがけ、千朝と遥の研修をやっているナミに聞いてみる。
「大丈夫だと思います。やる気というか学習意欲がすごいですから」
それを聞いて少し安心する。
なんせ職場にいる姿を見るだけでハラハラしてしまうのだから。
昨日はクライアントに電話で
「12月、1月以降、こういうことになりますので」
とお知らせした。
まだ研修中なので正式に挨拶には行けないが、主要なクライアントには早めに状況を説明しておいた方がいいからだ。
「はは、そうですか」
と必ず少し笑う。
「何がおかしいんだよ」
と心の中で思いながら
「よろしくお願いします」
と言う。
★ 借りているアパートや家財道具の引き払い、ビジネスビザ取得などバンコク移住に伴う作業をしに、息子は今朝帰国した。
そして今月末にタイに再入国する。
昨晩は晩飯を食いながらタイ人と仕事をする注意点など今後のことをいろいろ話した。
そもそも娘は3歳からずっとマレーシア、オーストラリアという外国生活だし、息子も1歳から高校卒業まで多人種、多文化の中で育っているので、その辺はうまくやるだろう。
彼らがオイラを支えてくれる参謀、戦力になってくれたらそれはとてもうれしいし、ありがたいことだ。
孫2人の面倒を見る時間が増えるカミさんの負担も増えるが、これも協力して支えていきたい。
2019年からは会社も家族も新しいフォーメーションで始まる。
そのためにあと1ヶ月半、最後まで攻め続ける。
★ やった!
初参加のバンコクのリーグで堂々の第3位!
今日はトーナメント方式で丸一日かけて8チームが総合順位を競い合った。
初戦はオイラが先発して13対2の快勝!
準決勝は惜しくも敗退したが、3位決定戦で再び先発し22対1の大勝!
オイラはホームランも打てたしね、2試合投げて合計3失点と調子良かった。
来週の日曜日はKLソフトボール第2戦。
この調子で投げ切るぞー!
★ 週末だけの運動より毎日少しずつでも体を動かしたいと思っている。
オイラの住むバンコクやKLのコンドにはスイミングプールがあるので毎日泳げればいいのだが、朝夕は水が冷たくてちょっとキビシイ。
特にバンコクのこの時期になると気温もグッと下がってくるのでなかなか入れない。
そこで今考えているのが
ウエットスーツ
だ。
あれは水の侵入を防ぎながらも体とスーツの間の空気で保温する。
学生時代にすけさんと真冬の千葉でサーフィンすることもできたのもこのウェットスーツのお陰。
毎日ちゃんと水泳することでこの先の健康を維持できるなら、なんとなく南国のプールにはそぐわないこの代物に投資をしても良いのではないか?
オイラは今そんなことを考えて、昼休みにオフィスそばのダイビングショップに顔を出したりしている。
★ 今日はタイ人営業スタッフとの会議で社員旅行の話になったが、12月半ば施行ということで、すでに出社しているはずの
「千朝も遥も参加できますね?」
と訊かれた。
「千朝は子供の世話があるから難しいね」
と答えると
「みんな子供が好きだから連れて来ればいいですよ!そしたら容子さんも」
と丸抱え案が飛び出す。
社員旅行と言いながらなんか家族旅行になっちゃうじゃねーか。
気持ち悪いだろ。
オイラは明日から2週間のマレーシア。
来年の食い扶持を確保するための出稼ぎ営業。
そいで日曜日だけちょっとKLソフトボールリーグ第2回戦。
★ 昨日の午後にKLのオフィスに入り、マレーシア生活開始。
カミさんからすぐにスーパーで野菜を買うようにと言われていたので、帰宅途中に近所のショッピングモールに寄ってみる。
すぐに使える生野菜のパックとベビースピナッチのパック、それから少し肉や飲料を買い出しして戻る。
最近はマレーシアの日本人居住エリアじゃないローカルスーパーでも日本食のコーナーがしっかりある。価格は高いのにこれだけ売り場を広げているということは地元の人たちが買うんだろうな、みんなずいぶんお金持ちになったんだな、と思う。
来月からいよいよガリガリ君がマレーシアでも発売開始予定なんだけど、最後の最後でまだ販売価格が決まらない。
スーパーのアイスクリームケースを覗いても、安いものばかりじゃない。
高級アイスもけっこう売れている。
「子供がお金を握って買いに行ける価格」
がその国その国での価格設定判断の基準なのだが、そもそもマレーシアでは子供がお金握って1人で買いに行けるお店なんて家の近所にないよ。
みんな親と一緒に車移動だからね。
そうなると買うのは親だよね。
マーケティングターゲットは誰か? その辺も面白いのだ。
★ 緊急摘出手術を受けて生まれながらに生死をさまよい、皆さんにもご心配をおかけした娘の第二子、玄貴が今日初めて幼稚園に通い始めた。
1歳半にして初めての社会。
長男の春貴と園内で遊ぶ様子を見ると、お互いに兄弟だという意識が芽生えてきているようにも感じる。
幼稚園に行くようになるなんてなんだか信じられない。
★ 今日はKLソフトボール。
上位リーグのJalanJalanは、昨シーズンは2試合やって2試合とも勝てなかった無敵GUTSをなんと14対2の圧勝でボコボコにした。
昨年の雪辱を晴らそうと打倒GUTSに一丸となって迎えた今日の試合。
初回表からGUTSの豪速球投手を打者一巡の猛攻で撃破した。
守ってはエース金崎がGUTS猛打線を2点に抑える完璧なピッチング。
いやー、最高に気持ちよかった。
JalanJalan強すぎる。
オイラが知っているこの21年間のKLソフトボールリーグの歴史上、間違いなく今のJalanJalanが全チームの中で最強チームだ。
「Junさん、J Brothers作っておいてよかったね」
応援団の1人がそう囁いた。
ほんとだよ、こんなチームじゃ絶対出場できないよ。
それでオイラのプレーするそのJBも昨シーズン優勝チームのアンカーと対戦し、こちらは13対14で逆転負け!
オイラが途中でふくらはぎの肉離れを起こしてしまい、戦線を離脱。
そこから流れが相手に移り、大量リードをひっくり返されてしまった。
これは激しく悔しい。
これで開幕2連敗。
開幕2連勝のJalanJalanと対照的な結果になっている。
しかしまだまだ2戦。これから巻き返しを図って行くぜ!
★ ハゲ頭のおでこの上あたりに大きな腫れ物ができて外に出たくない。
完全に「三つ目がとおる」だ。
今日は祝日で医者もやっていなかったので、薬剤師のいる薬局に行き、診てもらったところ
「Skin Infectionだ」
と診断され、抗生物質の塗り薬を処方してくれた。
「Skin Infectionってなんだ? 虫に刺されたのか?」
と尋ねても
「Skin Infectionだ」
と繰り返すばかりなので薬をもらって帰ってきて、部屋でずっと仕事をしていた。
それでも晩飯だけ食べに近所の和食「二階」に出かけたらJ Brothersの監督野田が先客でいた。
野田の視線が「三つ目」を見つけたところを見計らって
「なんか虫刺されが化膿したみたいで」
と食い気味に言い訳した。
Skin Infectionは自分でも説明できないので不採用になった。
明日明後日とプレゼンがあるのに、三つ目で行くのやだな〜。
★ 今朝起きて鏡を見たら、三つ目がコロッケほどの大きさに腫れ、さらに頭頂部付近にも四つ目ができつつあって血の気が引いた。
午前中は外出があり、そこでマレー人たち7〜8人と会話をしたが誰も何も聞かなかったのでこの件については沈黙を通した。
その会合のあと、KL市内の皮膚科専門クリニックで診察を受けると
「帯状疱疹」
とのことだった。
昨日薬剤師からもらった薬は間違っているので塗布を止めるように診断された。
帯状疱疹はよくお腹周りなどに出るが、それがハゲ頭に出たのだ、と医師は言った。
赤い蛇が肌の上をのたくるような症状なので俗に
「スネーク」
とも言うんだ、と医師は誇らしげに語ったが、オイラは全然うれしくなかった。
このスネークの影響で瞬きをするたびに目の周辺に痛みが走り、耳の下のリンパが腫れて口を大きく開けられない。食べるのも痛い。
これはオイラにとっては久々の重症だぞ。
今日からナミが最後の出張でKLに入って来て、プレゼンもある。
このひと山は頑張って乗り切らないと!
★ 朝5時起きでマラッカまで運転して日系車メーカーへのプレゼンは無事行ったものの、午後は乗り切れず夕方のプレゼンはナミとベロニカに任せて早退した。
頭にはたくさん疱疹ができちゃったし、顔の方まで下がって来て左の瞼には巨大なモノモライ状のものができて目がちゃんと開かなくなった。
ヘルペス経験者のノリさんは
「まだ広がりますよ」
というのでどこが峠だかわからない。
頭や目や耳がズキズキ痛む。
部屋で休んでいたらナミからプレゼンは上手くいって褒められた、と連絡があったのでホッとした。
明日の最終便でバンコクに戻る。
幸い明日は客先アポがないので体を休めておこう。
★ 昨日のKLーBKK移動はほんとツラかった。
早くバンコクに戻りたい、家に帰りたいと思っているのに搭乗ゲートの変更や遅延で疲れまくる。
空港からナミとスクムビットに向けてタクシーに乗るが会話をする元気もなかった。
彼女はアソーク駅でタクシーを降りるとそのまま飲み会の二次会に合流すると言っていてパワーの格差を思い知らされる。
ようやく帰宅するとカミさんは驚いていたが、頭部の疱疹が事前に見ていた写真よりも治まっていたので少し安心した様子だった。
ただ右の瞼がドライフルーツのアプリコットのようになっていて重くて開けられない。
カミさんも娘が働き出したことで孫の世話時間が増え、この1週間で体重が2キロも減っていた。
ちょっと山森家、難所に差し掛かりここが正念場という感じだ。
こういう時こそ、家族一致団結して乗り切っていくしかない。
★ 前日10時ごろに眠りに落ちたのに今朝7時半まで寝た。
昨日は日本からケージがやって来て、ソフトボールのユニフォームを渡しがてら少し話をした。
早期退職で戻った故郷滋賀の長浜は自然が豊かで素朴ないいところだ。
だけど、彼が先日外出先から夕方6時半に最寄り駅を降り、自宅までの商店街、住宅街の帰路で1人も人間に出会わなかったと聞いて、田舎の夜はほんとに早く、人々は外に出ることもないんだなと驚かされた。
駅前に和民はあるらしい。
彼にはもう過労やストレスで帯状疱疹が出るようなことはないんだろうな。
★ 今日は午前中に来客があり、またスタッフ全員で今週末退社するナミの送別ランチをするということで出社したけれど、体に力が入らないので午後は早退して体を休めてる。
症状は治まって来たけれど、まだ体が弱っているのだ。
そういう時に限って案件がひとつ炎上していて、客先から引っ切りなしにオイラのケータイに電話が入る。
早く戦線に復帰したい焦りはあるけれど、ここは辛抱してゆっくりやろう。
★ 昨日は会社を休んで自宅休養した。
娘は出社してナミの特訓を受けているので、1歳の玄貴をカミさんが世話しており、このチビがちょくちょく病床にちょっかいを出しに来る。
だから完全に眠り込む時間は少なかったが、それでもだいぶ回復した。
今日は通常通り出社をして、午前中にナミとハルと千朝を連れて引き継ぎのご挨拶。
「正式に来週から引き継ぎます」
という儀式を執り行い、
「しっかりお願いしますよ」
とクライアントから言葉をもらうとオイラは一層不安になった。
明後日にはいよいよ息子がバンコクに移住してくる。
こちらは12月いっぱいで退社するハルの後任だ。
改めてまたご挨拶に行った時に
「しっかりお願いしますよ」
と言われるのかと思うと胃が縮み上がる思いだ。
★ 今日は約5年半勤めたナミが退職する日。
タイ、マレーシア、シンガポール、ベトナム、日本といろんな国でいろんなクライアントやパートナーといろんなプロジェクトを一緒に作り上げてきた。
とても濃い5年半だった。
どうもありがとう。
ワーキングパーミットが失効になる今日、彼女は深夜0時までにタイ国外に出なければならない。
10日間ほど日本を始め、休暇旅行をしてくるらしい。
再びタイに戻ってくる時には旦那さんの扶養ビザで、しばらくプログラミングの勉強をし、営業とエンジニアの両方をこなせるスーパー人材を目指す。
すごいよね。
そして同じ日の今日、息子の遥が日本からタイに移住してくる。
短い期間で日本の「整理」をしたので、万感胸に迫ったのか、成田に向かう電車の中で号泣してしまったらしい。
そう、人生には大きな岐路もあり、出て行く人もいて、入ってくる人もいる。
今日はそんなとても運命的な日なのだ。
★ ヒラノ [不安もありながら、お父さんとして一安心ですね。]
★ Jun [>ヒラノくん いやー、変なプレッシャーあるねー。不安の方が大きいわ。]