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★ はいはい、いよいよ12月。とうとう師走です。
いろんな出張やクリスマス会、忘年会を埋めていったら今月はもうすでに2、3日しか空いている日がなくなっちゃったよ。
ほんとに年老いたタコも走り回るな。
恐ろしいのは連日の外食のカロリー。
調子に乗って飲み食いしていると取り返しのつかないことになる。
小学校時代から学校一のお調子もんの称号を欲しいままにしてきたオイラだしそれに抗える強い意志を持てるのかどうか。
今何か一つだけ欲しいものをあげる、叶えてあげる、と言われたら、
迷わず言うね。
「どんなに美味しそうな食物やいい女に誘われても、キッとして自分を律することができる強い意志」
★ 今晩はこれからナミのウェディングパーティーです。
オイラはちょっとスピーチをするんだけど、どんなことを話せばいいのかよくわからない。
この晴れやかな日。
幸せになって欲しい。
でも、ちょっと寂しい。
そんな気持ち。
結婚、おめでとう!ナミ!
★ ナミが結婚しました。
(左の写真は会場カメラマン、右の写真は武井さん撮影)
可愛かったなー。
で、オイラが新婦側代表としてスピーチしたよ。
新郎に向かって
「ナミをよろしくお願いします。どうか幸せにしてやってください」
って締めたら、ステージの上からナミが
「親かっ!」
ってツッコんだよ。
★ 3日間の慌ただしいKL出張からさっきバンコクに戻ってきた。
伊勢丹ジャパンストアに出しているお店の件で商品供給元のメーカーに「もっと販売支援をしてもらえないか」と陳情に出向き、某日系家電メーカーで新しいプロジェクトのプレゼンを敢行し、新たに雇う日本人スタッフの面接を断行し、マレーシアのEコマース会社との打ち合わせを遂行した後、会計会社と経理処理の手続きを実施してからKLIA2でエアアジアに飛び乗るのだ。
もう団子屋の裏のタコ以外の何者でもないよ。
ところで、最近KLで一緒に新規開拓をしている日系通信会社の日本人若手営業のN君。彼は普段から「Junさんは僕のボスだと思ってます」と頼りにしてくれているんだけど、今回訪問した日系家電メーカーの日本人マネージャーにオイラを紹介するとき思わず
「ある意味、私のボスです」
と紹介してしまったので、
「どういうことですか?」
と先方が食いついてしまい、なかなかプレゼンが始められなくて弱ったよ。
という感じで、このN君、ちょっと天然が入っているんだけど、昨日大学のKL在住同窓生で行った忘年会の「今年の十大出来事」で出てきたSMAP解散に驚いて叫んだというから情報弱者も甚だしい。
普段ほとんどネットで情報を拾わないと胸を張る通信系IT会社営業マン。
だけど一方で最近の若い人たちのネット情報収集もほどほどにした方が身のためだとオイラは思っている。
いい加減な情報集めて炎上したDeNAのキュレーションサイトもそうだし、ネット上のブログ記事を読み漁っては何か世の中わかったような気になってこれぞ自分の生き方の指針とばかりにありがたがったりするのは間違いだ。
ブログになんか本気であなたの人生の参考になるものなんか何にもないよ。
「ブログ」って言葉すらなかった20年も前からブログ書いているオイラが言うんだから間違いないんだよ。
★ ある仕事でタイの心療内科専門病院で会議。
タイにはうつ病など心療内科にかかるような心の病が極めて少ないので私立の専門病院はタイに一つしかない。
今回院内を見学させてもらったが、患者さんも8人しか入院していない。
日本では病院がたくさんあって何百というベッドが埋まっていることを考えるとこの違いはいったい何?と思ってしまう。
それでもこういう専門病院の設計はいろいろ配慮されていて、医師と患者が向き合う診察室では必ず医師の後ろに押せば開く避難ドアがあるとか、病室には固い突起物が一切ないとか、消防法で義務付けられている消化器もセキュリティパスをかざさないと取り出せないとか、患者や医師を守る工夫がたくさん施されていて唸った。
その他で唸ったのは怖いおばちゃんのイメージのある「看護師長」が可愛かったことだった。(写真一番右)
★ 昨日は自転車仲間、田中君の送別ライド。
初めて行くマハチャイ、そしてドンホイロットの町。
バンコクの南西約100kmの遠出だ。
KLレースの後、全くトレーニングをしてなかったので、いきなりの片道100kmは辛かった。
シーフードで有名なドンホイロットで昼飯を食べると、帰りは列車で。
この駅は、線路のすぐそばに商店街があって、列車が通る時だけ線路にかかるものを片付ける光景が有名。
こんな旅をして、バンコク西端の駅に着き、そこからまた10kmちょっとの距離をスクムビットまで自転車で帰ってきた。
★ 来年から会社の総務や人事的なことをいろいろ整備しようと思い、昨日スタッフ全員にそのルールを説明した。
例えば、時間外勤務とか経費精算とか休暇の扱いとか。
その中に新規プロジェクト獲得報奨金制度というのがあって、まあ簡単に言うと、やっている仕事の利益に応じてお金払うよ、っていうことなんだけど。
売上規模の大きな仕事はどうしても忙しいし、負担も大きい。
一方サボっているヤツは毎日サバイサバイ。
これでは社内のモチベーションや生産性も上がらないし、不公平だからね。
説明したのは朝だったんだけど、タイ人を観察しているとおもしろいな。
今すでに相当抱えていて、このまま行くと来年は毎月の給料が1.5倍くらいになるぞ、というスタッフはちょっと機嫌がいい。
今までサボっていた営業スタッフはオイラをミーティングルームに呼び出して、珍しく今月制約しそうな案件の数字を説明しながら、この場合の報奨金はいくらになるのか質問してくる。
はたまた経理のスタッフはずっと機嫌が悪くてブスーッとしている。
聞くと、会社のルール整備の影響で自分の仕事の負担が増える。その上、自分は営業でもエンジニアでもなく、プロジェクトに関係できないから報奨金も蚊帳の外だ、とこういう理由で塞いでいたらしい。
オイラは彼女を会議室に呼び出して
「Don't worry. You know I always take care of you.」
と報奨金以外で仕事の増加分を評価するんだよ、と説明した。
すると彼女はパァ〜っと笑顔になり、スキップして部屋を出て行った。
子供かっ。
★ とんぼ返りだけれど、急遽日本に戻ってきた。
朝空港について西荻窪に荷物を置くと午後から市ヶ谷の取引先で打ち合わせ。
寒い。
でも空気が澄んでいて空の青色がアクリルカラーのように鮮明で、大気汚染で全てが濁っているタイやマレーシアとは別世界だ。
一方で、西宮市長が高校時代にタバコ吸ってたとかバスの運転手が追い越した車に暴言吐いて3ヶ月停職だとか、マスコミ話題のどーでもいー感も別世界。
オイラは25年前に初めて海外で暮らし始めた時、この日本マスコミ呪縛から解放された実感をよく覚えている。
それでもしばらく日本に滞在しているとワイドショーを見てしまう自分もいて、いつでも引き戻されるドラッグのようなものなのだ。
★ 昨日は仕事の話がきっかけで42年ぶりに中学時代の友人に再会した。
彼は、中学時代オイラの仲のいい友達だったが、3年生の終盤に突然「不良」になり、クラスの誰とも話さなくなってしまった。
卒業式にも彼と挨拶することなく、以来42年の月日が流れたのだ。
そして先日突然、オイラのFacebookに「アジアでの仕事で相談に乗ってもらえませんか」と連絡があり、オイラは彼の今の人物像を思い描くことができないまま、彼と再会した。
待ち合わせ場所で、昔の面影をとどめた少し長い顔を見つけるとオイラは彼に抱きついた。
彼は「満身創痍なんだ」とはっきりと出ない声でそう言った。
10年くらい前に「英語」にハマり、2年くらい前にキリスト教にハマり、今は不動産で安定収入を得ながら、毎日「英語とキリスト教」だけの生活を送っていた。
彼は海外留学も海外生活の経験もないのだが、頭の中で考える言語は英語だと言う。
今一番の楽しみは夜1人で英語で瞑想する時間らしい。
2人で話をしていても突然途中から英語になってしまう。
それにジーザス、ゴッド、ホーリースピリッツという言葉が混ざるのだ。
それでも我々は3時間近くノンストップで話しまくった。
彼が今「救済」しているフィリピン人たちのビジネスにオイラの会社も関わることにした。
これから伸びる重要なマーケットにつながりが持てるのはオイラにとってもうれしいことだ。
「Junは、すごくパワフルだな。バイタリティあって若々しくて若者じゃないか。俺なんかお爺さんだな」
と別れ際に彼は言った。
「もうちょっと頑張ろうぜ」
60歳で人生を終えてもいいように「終活」を始めていたという彼の手を握って別れた。
★ 移動中に宝くじ売場があった。
すれ違った人が
「ここ当たるんだよねー」
と話していたので足を止めた。
「当たるのか? 10億円が?」
ちょうど年末ジャンボのタイミングで日本にいるし、珍しく買ってみるかと宝くじを買い求める人の列に並んだ。
並んでいてたら後ろに並んでいた女性2人組が話している。
「でもさ、10億当たっても使い道ないし、私なんか必要ないんだよね」
「何言ってんのよ、投資よ、投資すればいいのよ」
「投資?」
「マンションとか買うの」
「ああ、部屋買って人に貸したりするのね?」
「何言ってんのよ、部屋なんか買わないわよ、棟ごと買うのよ、10億なんだから。安いのなら3億くらいで買えるわよ」
「そ、そうなの? じゃあ、吉祥寺とか」
「ダメ、吉祥寺は現実より評判高くて割高だから。国立よ。」
「国立?」
「国立の駅前あたりに中古でもいいから買うといいのよ」
「へー、そうなんだー、国立はいいわね」
この2人は宝くじ購入意識の次元がずいぶん違うなー。
それにしてもそこまで具体的に使い道を描いて宝くじに向き合っているのか。
オイラの順番が来たので、窓口に歩み寄る。
「はい、連番、バラ、どの番号がよろしいですか?」
とおばちゃんが事務的に聞く。
とにかく笑顔のおばちゃんから買うのが当たる秘訣
と以前高額宝くじに当たった人たちのインタビューで言っていたのを思い出し、
「おばちゃん、笑顔で連番とバラ一つずつ選んでくれる?笑顔で」
「あらあら、難しいのね」
「笑顔ね」
おばちゃんは引きつり笑顔を浮かべながら宝くじの束を掴み、オイラに差し出した。
「はい、どうか当たりますように」
笑顔の満面で言ってくれた。
オイラも国立にする!
★ 昨晩遅くにバンコクに戻ってきた。
今回は日本のイーエージェンシーという創業20年のITベンチャー会社の役員会に参加して、そこで正式にオイラの会社とイーエージェンシーは資本業務提携をした。
先方の甲斐社長はオイラより10歳年下。学生時代に地元京都で起業したIT経営者だ。
会議の後は、さぁて、これからどうやって攻めていくかねぇ、と深夜まで語り合った。
これからまだまだ茨の道なんだ。でもまた一歩ずつ登っていくんだ。
2017年も頑張る!
★ 昨日はクライアント社長、ナミ、ユキと4人で忘年会。
顔色一つ変えずにどんな酒でもかっぽんかっぽん飲み続ける人っているじゃない。
この社長がまさにそうで、ビール、焼酎、ハイボールを10数杯空けて
「すぐに酔える人がむしろ羨ましい。金がかかってたまらない」
と悲しそうに微笑んでいた。
こういう人の肝臓ってどうなっているんだろうか。
忘年会半ばで話題はナミの新婚旅行の行き先をどこにするか、になって、自分の新婚旅行でハワイに行ったクライアント社長、ハワイで働いていたことがあるユキは
「ハワイいいぞ!」
と薦めた。
オイラも学生時代に友人と二人でフィリピンから輸入した「幸せの木」というのを自転車で行商して稼いだお金で1ヶ月ほどハワイに遊びに行ったことがある。
ハワイは「南国の島」でも「ビーチリゾート」でもなく、ハワイはハワイなのだ。
あのハワイだけの世界観、空気感、常にどこからか聞こえて来るハワイアン、白人たちの放つ日焼けオイルの香り、ロコサーファーたちの笑い声などなどが、どこでもないハワイを作っている。
「ハワイかー、ハワイにするかー!」
とナミは興奮して叫んでいたが果たして家でゴロゴロしているのが至福という旦那が乗るかどうか。
「旦那が『ハワイ? パタヤでよくね?』って言ったらどうする?」
「ぶっ飛ばす!」
あー、なんか目に浮かぶ。
★ 一昨日くらいからペンタトニックスのミュージックビデオをかけっ放しでクリスマス感をクライマックスに持ってきた。
奇跡のハーモニーに酔いながら彼らもさぞかし気持ちいいだろうなぁと思う。
オイラがケージとリーダーと3人でやっていたバンド「パレット」でも5年間で1回だけハーモニーが「ふわっ」っと部屋全体を包む丸い音霊になった。
鳥肌が立った。
それから毎週何度も練習を繰り返したが、それっきり丸い音霊が我々を包むことはなかった。
バンド活動は楽しいけれど、アカペラの快感に勝るものはない。
あ〜あ、オイラもアカペラアーティストになればよかった。
それもダークダックスとかボニージャックスとかゴスペラーズみたいなぼけぼけのハーモニーじゃなくてペンタトニックスみたいなキレッキレの。
そして世界中をクリスマスツアーで回るんだ。
今日25日がクリスマスだからね。(日本だと24日がクリスマスで25日は何もなしって気になるけど)
今日1日は妄想するよ。
それじゃみんなも妄想してね。メリークリスマス!
★ いよいよ年末最終週がやってきた。
今日はこれからスタッフ一人一人と面接しながらボーナスを渡す。
今日の午後から年末年始休みを取っているスタッフもいるし、懐に多少の余裕をもって帰省する方がうれしいだろうと思うんで。
年齢を重ねるにつれて1年が早く感じるのは小学生と年寄りではその物差しが違うから、という学説を以前ここでも話題にしたけど、それにしても早過ぎる。
今朝、たぶん今年最後のクライアントとの打ち合わせで
「出会った人100人以上に1年が早かったかどうか質問しているんですが、2人だけ『なんや遅かったな〜』という人がいました」
とクライアントが言った。
「どんな方ですか?」
「金持ちで暇がたくさんある人でした」
隣でユキが
「Junさんも遅く感じられるようになるといいね」
と励ましてくれたけど、それも実際ど〜なんすかね〜?
★ 一人一人ボーナスを渡し、来年の昇給額を通知する。
大きくアップする者もいるし、あまり上がらない者もいるがそれは仕方がない。
そして各スタッフと今年や来年のことについてしっかり面接をするので、丸1日かかる。
その中でエンジニアのスタッフが
「自分の仕事も順調だし、会社やスタッフ仲間環境もOKです」
という 結論で面接を終えた後、席を立つ前に
「Junさん、年が明けたら会社を辞めたいんですが」
と言い出して気絶しそうになった。
今までチミと話していた30分間はなんだったんだ。
そこからもう一度彼の本当の悩みや不満を聞き出し、
その問題の解決策を提示して説得し、
「やっぱり辞めるのはやめます」
と泣きながら言うまでにさらに30分を費やした。
(でもきっと彼は半年後には同じことを言い出すんだけど)
10年付き合っていてもわからないんだわ、タイ人たちが。
マレーシア人はいいヤツも性格の悪いヤツもずるいヤツも臆病なヤツも、それはそれでちゃんとわかるんだ。
でもタイ人ってぼおっとした半透明の繭の中で膝を抱えているような人ばかり。
その中に飛び込んでいくのも怖いんだけど。
★ 今日はオイラの会社の仕事納めの日。
3分の1くらいはすでに休暇に入っているし、オフィスは静か。
そんな年末に
「電通と幹部1人が書類送検」
というニュース。
電通という一種特殊な、政府もマスコミも大企業にも厳然たる影響力を持つ企業体が摘発されるというのは社会的に大きい意味合いを持つ。
この問題が、実は電通だけの問題ではないことは誰でも分かっているはずだ。
金曜日の夕方に
「月曜日の朝までにやってきて」
と発注する日本の大企業クライアントや
「電通がやってくるのにウチがやらなければ負けるだろ」
と競う博報堂やアサツーDK、そしてその下請け業者たちがみんなで長い年月をかけて作ってきた社会的な構造問題なのだから。
そしてそれは広告業界に限らず、様々な業界が一緒に作ってきた日本の労働文化なのだ。
電通の「鬼10則」をその異常性の象徴と批判するが、あの「鬼10則」がどれだけ大きくの企業で回され、利用されてきたか。
電通の友人に聞くと、ようやく
「すみません、会社の規則なのでこの仕事はお受けできません」
とクライアントの要望を断ることができるようになったらしい。
クライアント側もこの状況下でさらに無理強いしたり、
「できないなら博報堂に回すよ」
と言った脅しもできなくなってきた。
さらに業界の違う大手企業たちも対岸の火事と余裕ブッこいてはいられず、
「ウチも人事から残業規則徹底のお達しが入りましたよ」
と電通事件を発端にした労働環境改善の余波は広がっている。
これが一過性の現象でなく、大きな流れになるかどうか、来年以降も注目していきたい。
★ マレーシア在住時に飼っていたロットワイラーのエドと別れて以来、犬や猫を見ると飼いたくて飼いたくて床に仰向けになって手足をバタバタしたくなっていた。
だけど、バンコクではコンドに住んでいるのでペットが飼えず、キリスト、仏、アラー、シャザーンからサンタクロースまでこの望みをなんとか叶えてくれないかと祈っていた。
そうしたら、今朝。
バルコニーからミャアミャアと可愛い声が聞こえてきた。
室外機のある小さなスペース。
そこに''夢''がいた。
母親猫と小さい生まれたての子猫が2匹。
これはウチが飼っているんじゃなくて、猫がここに住み着いたんだからね。
仕方がないよね。
え〜、メチャメチャうれしい!
えと、これはキリストさん? 仏さん?それともシャザーン?
もういいや、とにかく望みを叶えてくれてみんなどうもありがとうー!
★ 今日は早起きをしてバリ島にやってきた。
いつも山のウブドばかりだったので、今回は滞在日数を少し延ばして、まず海で過ごすことにした。
レンバンガン島というバリ島からジェットボートで30分くらいにある島。
でも、ボートが1日4本しかないので、デンパサール空港からサヌールビーチまでの渋滞やら出航待ち時間やらでレンバンガン島の海を見下ろすヴィラに着いたのはもう夜の7時だった。
ということで晦日はほぼ移動日でした。
今日はビンタンビールを飲んで寝るよ。
明日はレンバンガン島の海が見られるよ。
★ レンバンガン その2
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で、昼ビールの酔いを少し冷ましてからビーチに出た。
おっちゃんにはああ言ったものの、所詮シュノーケリングなんてのは女子供のすることで、男はやっぱり波乗りだ。
ビッグウェーブに挑戦し、チューブに入るのだ。
「ボードをよこせ」
おっちゃんから渡されたボードを波打ち際に放り投げると、ポイントに向かって果敢にパドリングを始めた。
いい波が立っているじゃないか。
そこにいるのは地元のバリサーファーやオージーサーファーなど、ほとんどが白人の若い男女のサーファー達だ。
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でも、パドリングが重い。
なんだか腕が疲れてきちゃった。
漕いでも漕いでも彼らのいる場所にたどり着かないよ。
あれ、乳首が痛い。もう泣きたくなるくらい乳首が痛い。
そうこうしていたらなんだか船酔いみたいになってきた。
うー、気持ち悪い。吐きそう。
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と、サーフポイントとはお門違いの場所でぼんやりしていたオイラ。
一本も乗れずに這々の体でようやく砂浜に戻ったオイラにカミさんが
「望遠レンズで覗いていたけど、一向に動かないから腹が立ってきた。
ジジイが風呂入ってんじゃねーよ」
と怒っていた。
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レンバンガン その1
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宿はレンバンガン・クリフ・ヴィラと言って、名前の通り崖の上にあった。
明け方降っていた雨も朝の散歩に出る頃には止んでいた。
部屋から1分ほど森の中のスロープを降りていくとプライベートビーチに出る。
そこには子犬が3匹いて、海を眺めながら子犬と戯れる。
ビーチハウスにはカヌーやサーフボードが並んでいるのが見える。
「午後になったらシュノーケリングに行かないかい?」
とパドリングボードに正座して海の上を漕いでいく日に灼けたおっちゃんが声をかけてきた。
「そうだね、行ってみようか」
とりあえず砂をはらって崖の上にあるレストランに朝食を取りに向かった。
★ kaobal [強い意思があるほうが良いのかどうか、どちらとも言えませんね。 それはそうとjunさん最近メールアドレス変えましたか?..]
★ Jun [>kaobal いや、変えてませんよ。icomm.bizのやつね。]
★ kaobal [昨日送った記事はちゃんと届きましたね。 同じアドレスがうまくいったり、だめだったりって、これって何が悪いのかなあ。私..]