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★ タイで働く日本人なら誰でも感じることだけど、タイ人と一緒に働くのはとても難しい。
昨日、娘がクライアントの日本人社長から受けた指示をタイ人スタッフに共有したところ、そのスタッフは「責められた」と感じてヘソを曲げてしまった。
タイの職場では日本の職場にある「激しい議論」の光景はない。
日本人は仕事に真面目だから「自分の仕事に対するプライドや熱意」「自分の顧客」「同僚の努力」などを背負って相入れない考え方や仕事の仕方に対峙して戦う。
脈々と生き続ける「武士道」の精神である。
「自分の主君」をそれら無形なモノに置き換えて守ろうとしているだけで同じである。
しかし、タイ人には仕事をする上で守るモノはない。
そしてお互いにナイーブでプレッシャーを嫌い、プライドが高いということを知っているので不要な諍いは起こさない。
まして「仕事ごときの為に」人間関係をギクシャクさせる意味がないと思っている。
だから誰かが仕事上のミスを犯してみんなに迷惑をかけても絶対責めるようなことはしない。
責任はウヤムヤにするのが彼らのやり方なのだ。
そこに日本的な労働価値観を持ち込んで経営改革をしたり、同僚を指導したりすると失敗する。
かつて日本人経営者1人を残して、ある日突然社員が全員同時に会社を辞め、誰1人出社して来ない広いオフィスの中で社長1人呆然とした、という恐ろしい話を聞いたことがある。
昨日は晩飯を食いながら、これから長くタイ人たちと時間を共にする娘と息子に「タイ人との働き方」のレクチャーをしてやった。