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★ 台湾ツアーグループの中に素敵な女性を見つけ、2日目海岸からバスに戻る途中で思い切って彼女と手を繋いでみた。
彼女はちょっと驚いた様子だったが、ニコッと笑ってすぐに手を握り返してくれた。
彼女の名前はパーミーといった。
お互いに顔を見合わせながら、手を繋いだまま駐車場のバスに戻った。
もともとオラの席はママの隣だったけど、ここからは彼女の隣がオラの席だ。
それからの2日間、オラとパーミーは本当に幸せな時間を過ごした。
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バスではいつも隣同士。
オラは幼稚園で習った歌をたくさんパーミーに歌ってあげた。
パーミーはとても喜んで手を叩いて褒めてくれた。
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タイに戻る台湾の飛行場でパーミーに
「パーミーはどこに帰るの?」
と訊くと
「タイよ」
と答えた。
やった!パーミーもタイに戻るんだって!
ママに大声で伝えるとママやママの会社の人たちも
「よかったね」
と笑っていた。
オラたち飛行機も一緒に乗るんだ。
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オラはタイに戻っても一緒なんだと思っていた。
だけど、荷物がぐるぐる回っているところでみんながパーミーとお別れよ、と言った。
オラはパーミーのところへ駆け寄って
「お別れなの?」
と訊くとパーミーも寂しそうな顔でオラを抱きしめてくれた。
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パーミーとバイバイすると、オラはママのところへ走って戻った。
ママもオラを抱きしめてくれた。
オラはそのままずっと泣いたよ。