|
★ 昨日もNHKのニュースでやっていたけど、バンコクから屋台が消える。
タイの外務大臣が海外からの観光客誘致で
「屋台はタイの文化、是非それを海外の人々にも体験して欲しい」
と発言している一方で屋台の撤去とは矛盾がある、と珍しくNHKが皮肉交じりのアナウンスをしていた。
オイラも昨日昼飯を食いに行くときに目撃した。
お馴染みのフルーツ売りの屋台が警察に撤去されてトラックの荷台に積まれている。
バンコク都は
「ゴキブリやネズミが減ってバンコクの美化に繋がる」
とその理由を説明するが、屋台の売り上げに家計を支えられているタイ人たちの困窮やバンコクがシンガポール並みにつまらない都市になることで観光客が減ることなど、デメリットの方が大きいように思える。
ゴキブリやネズミの駆除なんか別途方法を考えればいい。
本当の理由は一体なんだろうかと考えてみる。
バンコク屋台がなくなって一番喜ぶのは誰だろうか?
それは、コンビニだ。
お弁当や飲み物を売り上げの柱にしているコンビニの店先で熱々のお弁当や飲み物を売っているのである。
以前現地ローソンの日本人社長が
「一番の競合はセブンでもファミマでもなく屋台です」
と言っていた。
このローソンが4年ほど前に初めてバンコクに出店したときに店内で調理する熱々のお弁当を販売し、それを店内のイートインスペースで食べられるスタイル採用した。
これは当時のタイでは画期的な試みであった。
これが「屋台が競合」の始まりだ。
しかし、進出したての弱小ローソンには屋台を規制させるほどの政治力などもちろんない。
ところが、この熱々お弁当戦略をセブンイレブンとファミリーマート、マックスバリューなど他のコンビニがすぐに真似を始めた。
2ヶ月も経たないうちにセブンやファミマの店頭には熱々お弁当やおにぎりが並ぶようになった。
9000店舗を運営するセブンの経営母体はタイ最大の財閥CPグループ、ファミリーマートの経営母体はタイ最大手のセントラルグループだ。
これらタイを代表する巨大企業たちが自社の利益の為に声を上げ始めたらどうだろうか。
店先でお客を奪われる写真のような状況に「共存共栄」と余裕かましていられるだろうか?
真相はオイラにはわからないが、これでコンビニの売り上げが大幅にアップするのは間違いないのである。