|
★ 昨日は写真部メンバーとメークローン市場やアンパワの水上マーケットへ。
メークローン市場は線路脇の露店の間を電車がすり抜ける光景が有名。
電車が通るのは一瞬だし、ベストショットを撮ろうと観光客たちの位置取バトルが激しいのでたいそう難しい。
オイラは来週半ばから少し早めのソンクラン休暇に入っちゃうよ。
そこで使うカメラやレンズの試し撮りに良いウォーミングアップになった。
さて、週前半はタイやマレーシアの仕事いろいろをしっかりやるよ。
★ 映画「君の名は」のテーマでもご存知のラッドウィンプスが6月15日にバンコクでライブ。
そのチケットが4月1日正午からネット販売されるということで昔からのファンであるユキからオンライン申し込み支援要請があった。
日本ではなかなかチケットは手に入らないらしく、JTBが日本のファン向けにアジアツアーを販売するという噂もあり、少し前から
「クリックし損なうなよ」
と周囲の空気はピリピリしていた。
しかし、蓋を開けてみると支援の必要もなくユキが一発で購入できたようで、空気は一気に
「大丈夫か? 客入るのか?」
と逆側に振れる。
そろそろK-POPに飽き気味のタイ人に2度目のJ-POPブームを目論んでいる興行事業社たちは、このラッドウィンプスを一つの指標にしようとしている。
果たして会場はガラガラでユキはステージ上のラッドウィンプスから
「君の名は?」
と声をかけられることになるのかっ。
★ 今日、日本人候補者2名面接した。
内定出したい候補者が1名。
でも、この候補者もまだ他社受験中だからウチに入りたいかどうかわからない。
ご縁があればいいな。
新規採用には時間を使うし、お金も使うし、本当に疲れるけど、会社の浮沈に大きな影響を及ぼすので慎重に地道に続けていくしかないよ。
だけど、人材紹介会社は数打ちゃ当たるで何でもかんでも紹介してくるのやめて欲しい。
お互いに時間の無駄じゃない。
なんども言うようだけど、こんな甘い仕事で80万円も取っちゃダメだよ。
★ 明日が仏教の祝日、来週はタイ正月のソンクラン祭ということで、オイラは一足早く今晩から正月休暇をもらうことにしたよ。
日本の会社とタイの会社とマレーシアの会社と仕事をしているタコ社長にとっては、「休みを取る」というのがなかなか難しい。
日本の正月やGWはタイやマレーシアには関係ないし、ソンクランには日本もマレーシアも働いている。ハリラヤ期間中、日本もタイも通常業務だ。
間が悪い、居場所が悪いと年中無休になってしまう。
そこで今回はけっこう早くから日本とマレーシアの提携先や取引先に根回しを始めてタイのソンクラン正月に
「連絡が取れない」
ことにさせてもらった。
それでもさー、休み明けの地獄が見えているので、ネットには繋ぐし、仕事の資料もバッグに詰めて頭を空っぽにはできないんだよな。
しょうがねーよ、タコ社長なんだからな。
★ 昨日の深夜便に乗ると5時間の時差があるため、ブリュッセル空港には早朝7時に到着した。
そしてブリュッセルには寄らずにそのままブリュージュへ。
ベルギー、それはビールとチョコレートとワッフルの国。
世界で最も美しい小さな町には200以上のチョコレート屋さんが軒を連ねる。
ハアァァ、もう天国。
「あ、これも。あ、あれも」
もう、最初で最後のチョレート大人買い。
そして、チョコレートやクリームやチェリーをたっぷり乗せたワッフル。
ハアァァ、もうこのままここで息絶えたい。
一応、観光も少ししたよ。
★ 2日間のブルージュ滞在の後、列車でブリュッセルに行き、そこでレンタカーを借りる。
南部の小さな田舎の村には公共交通機関がないので車で回るのだ。
オイラは運転があるので飲めないけれど、カミさんはビールを飲みまくる。
町や村にある酒屋のショーウィンドウにはこんな感じでビールが飾られ、町の建物が反射して絵のよう。
店内に入るとベルギービールの種類に圧倒される。
果たしてどこまで飲み尽くせるか。
一方オイラはスィーツでっせ。
串に刺したワッフルにチョコレートコーティングをしてもらう。
一口食べて、即死して、その店のお客さんたちに蘇生してもらったからね。人騒がせなニッポンジーンって腕を広げてたからね。
ブリュッセルからハレルボスの森で少し散歩してから
「世界で最も美しい24の村」
の最初の村「メラン」に立ち寄り、高速でワロン地方最初の宿スパへ。
日本でも使うあの「スパ」の語源になった村らしい。
この村にはどんなスィーツがあるんだろう。
★ すべて順調に進行していたベルギーの旅も中日にトラブルに見舞われた。
「最も美しい24の村」のひとつ、クリュぺ村を出てニィ村に向かう途中にレンタカーのタイヤがパンク。
慣れない左ハンドル右側通行で車道に突き出た縁石に引っかかってしまったのだ。
その場でタイヤ交換を試みるも、ネジキャップが外せなくて断念。
ジャッキを変なところに当てたので中でグシャって何かが壊れてたしね。
パンクしたタイヤでゆるりゆるりと一番近いGSまでたどり着く。
GS内コンビニの店員に助けを求めると、近くにタイヤ修理工場があるからそこに頼め、と言われる。
泣きながら走っていく。
修理工場のお兄さんたちは全く英語が話せず、ケータイで撮った写真でタイヤの状況を理解してもらう。
だけど修理先約の車が2台あり、そこで約1時間待つことに。
ようやくスペアタイヤに付け替えてもらう。
しかし、これではこのままレンタカーの旅を続けることはできない。
AVISのロードアシスタントに電話をし、事情を説明すると修理工場のオヤジが1時間くらいしてやってきた。
いろいろ調べたり電話をしたりしていたが、結局
「私ではどーすることもできないので、明日の朝修理工場へ行ってくれ」
と言われる。
もう足掻くのを諦めて、今日予定の残り2つの村をスペアタイヤで走り抜くことにした。
翌朝、宿を出てから指示された修理工場へたどり着いて説明するが、そこでは誰一人英語を解さない。
お互いに身振り手振りでわかったことは
「うちにはこの車に合うリムのストックがないからどーすることもできないので、別の町の修理工場へ行ってくれ」
という話。
しかしこれはレンタカーだし保険にも入っているし、AVISの見解を聞こうと修理工場へ向かう途中にロードアシスタントの番号に電話する。
今日は朝からずーっとかけていて一度も通じなかったラインが初めて通じた。
オイラは全てを説明し、
「了解しました。これからどういう解決策があるかこちらで確認するので30分後にあなたの電話番号に電話します」
との回答を得られた。
そして、それ以降「あなたの電話」は全然鳴らない。
45分を過ぎた辺りから再びこちらから電話をするが、これが2時間以上通じない。
もうとっくにお昼を回っている。
修理工場の人たちには「ランチタイムで店をしめるので出て行ってくれ」
と追い出される。
誰も助けてくれないベルギーの片田舎。
孤独。不安。絶望。
AVISの本部に電話してみる。
担当者からは、
「それは貸し出したカウンターが対処する事案なのでカウンターに連絡してください」
と言われる。
もちろん借りたカウンターには朝から電話しているんだけど、こちらも誰も電話に出ないんだ。
誰も助けてくれないベルギーの片田舎。
孤独。不安。絶望。
.
.
そして我々はブリュッセルの貸し出しカウンターまで戻ることを決断した。
ハイウェイを後続車に何度煽られようと、スペアタイヤでのろのろと約100kmの道をブリュッセルまで走る。
カウンターの前にたどり着いたのはもう3時過ぎ。
AVISのロードアシスタントのひどい対応を直訴したが、カウンターの二人は
「ホリデーで手一杯なんでしょう」
と、詫びる様子もなくニヤつくだけだった。
もう、金輪際二度とAVISは使わないぞ。
.
パンクしたアウディA3からアウディQ2に乗り換えて、我々は再びブリュッセルを出るとフランスとの国境近くブイヨンの町へとハイウェイをかっ飛ばした。
時間はすでに午後4時。
ベルギーの日の入りは午後8時。
まだ回れる。今日のロスを取り返すぜ。
.
そんな折に、カミさんが
「あ、ダウンジャケットを前の宿に忘れてきた!」
爺いと婆あの旅はもう大変なのよ。
★ ベルギーの田園「ワロン地方」の美しい村を回る旅の最後の宿はディナン。
ここではオーベルジュというレストランが宿泊施設を持つ形態の宿に泊まった。
そういう宿の特長は飯が美味いということだ。
そして何より、朝食時には
「Coffee or Tea?」
ではなく
「Coffee or Tea or Chocola?」
と訊かれる。
これがベルギー仕込みの美味しいチョコレートなんだ。少し肌寒い朝にこの熱くて甘いホットチョコレートが飲めるのは最高さ!
そして宿のご主人夫婦と一緒に写真を撮り、別れを惜しむと、体と心をポカポカにして最後の地ブリュッセルへと向かう。
ブリュッセルは世界中からもの凄いボリュームの観光客が集まってきていて長閑なワロンとは別世界だよ。
団体旅行ってのは日本人や中国人だけかの印象があるけど、欧米人も旗持ちの後ろをゾロゾロと団体でついて歩くんだね。
そして行ったよ、ブリュッセル名物、小便小僧。
奥に小さく見えるのが小便小僧だけど、大変な人だかり。
奴はみんなに見られながら小便していたよ。
それから町の広場の反対側には小便娘。
こんな名物もあるなんて知らなかったよ。
こっちもすごい観光客の人だかりだよ。
.
そして町歩きをしながらシーフードバーで美味しい魚介類を食べながらワインを飲んだりしたよ。
そこで知り合ったベルギー人とドイツ人の二人のオヤジは今、村上春樹や谷崎潤一郎、川端康成を読んでいるらしく、左のオヤジは俳句にハマっているという日本通だった。
こういう出会いもまた面白いな。
じゃあ、今日はこれから常夏のバンコクに戻るぜ。
★ 機内映画でやっていたアニメ「SING」がよかったので、フォーチュンITモールでDVDを買った。
最初は「Petに続く動物アニメかぁ」と思ったのだが、錚々たるアーティストや俳優たちの競演で全篇ノリノリになる。
ショーへの出演者を選ぶオーディションでは日本人のアイドル志望としてレッサーパンダの5人組・キューティーズがきゃりーぱみゅぱみゅの「にんじゃりばんばん」を歌う。
これがオイラには
に見えてしまう。
アメリカから見ると日本のエンターテイメントはこういう風に見られているんだろうか。
そして、力量届かずあっさり落ちてしまうのだが、言葉が通じないのでリハーサルにもやってきて追い出されるというなんだか日本人として身につまされる演出だった。
日本語吹き替え版だと声優の内村光良、長澤まさみ、トレンディエンジェルの斎藤さんなんかもなかなかハマっているだが、やっぱり英語版で観るのが良いんじゃないかなー。
★ ベルギーとタイの時差は5時間。
時差ぼけ対策のために長い時間起きていたからか、旅の疲れからか、昨日は帰宅して飯を食った午後8時には目を開けていられなくなって就寝。
そして今朝6時に起こされるまで久しぶりに10時間の爆睡。
さて、ソンクラン前に大勢の面接をしてきた日本人候補者の中から1人内定者が出ました。
27歳女性、現在日本在住。
これから移住の準備を始めて来月半ばくらいからウチの新しいメンバーとなります。
こうして海外でずいぶん長く日本人の面接をしていると総じて女性の方がしっかりしている、安定感があるなーという感想を抱く。
誤解を恐れずに言えば、ウチのユキにしろ、ナミにしろ、今回の内定者にしろ、単身海外に将来を賭けようという女性だからちょっと変わったところも併せ持つんだけど、ヤワでないことは確か。
その点、男性はヤワなんだなー。
日本の取引先会社がどこも男ばっかなのがオイラには信じられないよ。
今年初めに採用した海老君もかなりヤワなので、今日本の提携先に出向させて鍛えてもらっているんだけど一皮剥けて逞しくなるといいんだけど。
ということで、来月半ばから3人娘体制で会社をガンガン引っ張ってってもらいます。
★ YUKIKO [日本人男性は日本国内の男社会文化に適応できるように子供のころから矯正されてるから、日本では期待通りに輝けるけど(不条..]
★ Jun [>YUKIKO うー、もったいない話だノォ。オイラが不思議なのはおっつぁんの多い大企業ならまだしも、20代、30代の..]
★ YUKIKO [>Jun 若いベンチャーの男の子たちも、価値観においてはオジサン世代の洗礼を受けていて呪縛から逃れられないか、20代..]
★ Jun [>YUKIKO じゃあ、まだまだしばらく日本はこの状況が続くんだなー。]
★ まさ [うちの女性幹部も怖いです。。。]
★ Jun [>まさ な、なんかホントに怖そうw]
★ 昨日もNHKのニュースでやっていたけど、バンコクから屋台が消える。
タイの外務大臣が海外からの観光客誘致で
「屋台はタイの文化、是非それを海外の人々にも体験して欲しい」
と発言している一方で屋台の撤去とは矛盾がある、と珍しくNHKが皮肉交じりのアナウンスをしていた。
オイラも昨日昼飯を食いに行くときに目撃した。
お馴染みのフルーツ売りの屋台が警察に撤去されてトラックの荷台に積まれている。
バンコク都は
「ゴキブリやネズミが減ってバンコクの美化に繋がる」
とその理由を説明するが、屋台の売り上げに家計を支えられているタイ人たちの困窮やバンコクがシンガポール並みにつまらない都市になることで観光客が減ることなど、デメリットの方が大きいように思える。
ゴキブリやネズミの駆除なんか別途方法を考えればいい。
本当の理由は一体なんだろうかと考えてみる。
バンコク屋台がなくなって一番喜ぶのは誰だろうか?
それは、コンビニだ。
お弁当や飲み物を売り上げの柱にしているコンビニの店先で熱々のお弁当や飲み物を売っているのである。
以前現地ローソンの日本人社長が
「一番の競合はセブンでもファミマでもなく屋台です」
と言っていた。
このローソンが4年ほど前に初めてバンコクに出店したときに店内で調理する熱々のお弁当を販売し、それを店内のイートインスペースで食べられるスタイル採用した。
これは当時のタイでは画期的な試みであった。
これが「屋台が競合」の始まりだ。
しかし、進出したての弱小ローソンには屋台を規制させるほどの政治力などもちろんない。
ところが、この熱々お弁当戦略をセブンイレブンとファミリーマート、マックスバリューなど他のコンビニがすぐに真似を始めた。
2ヶ月も経たないうちにセブンやファミマの店頭には熱々お弁当やおにぎりが並ぶようになった。
9000店舗を運営するセブンの経営母体はタイ最大の財閥CPグループ、ファミリーマートの経営母体はタイ最大手のセントラルグループだ。
これらタイを代表する巨大企業たちが自社の利益の為に声を上げ始めたらどうだろうか。
店先でお客を奪われる写真のような状況に「共存共栄」と余裕かましていられるだろうか?
真相はオイラにはわからないが、これでコンビニの売り上げが大幅にアップするのは間違いないのである。
★ ウチのプログラマのリナがどうも最近カキ氷機を購入したようで、
ランチタイムやおやつの時間に頻繁に
「Junさん食べて」
と持って来るようになった。
なんかこれ、食パンが入っているよね。
ランチからオフィスに戻ってきてすぐはこれなかなか食べられないんすよー。
ベルギーのワッフル、チョコレート三昧の贖罪で昼夜を控えめにしているんだけど、また取り返しちゃうんすよー。
今晩娘とその子供が一時帰国から戻って来るので、明日は娘の子供とプールで遊んで体力使うことにしよう。
★ 2人目を妊娠中の娘が妊娠中毒症と診断されて昨日緊急入院した。
今日の午前中も病院で担当医といろいろと話をしたが、母子ともに無事であることを祈り、あとは先生に任せるしかない。
ウチで預かっている1人目の息子(2歳)が、飾ってあった娘の写真を見て、
「ママに会いたい」
と涙をポロポロこぼしながら自分の靴を持ってきたときには、ヤバかった。
頑張れ娘、そしてその赤ちゃんよ。
★ 一昨日緊急入院した娘は容態が悪化したため急遽ICUに移された。
血圧が異常に上がって救命へのリスクが高まったため、弱っていた赤ちゃんの心肺機能の回復を待たずに摘出手術をする方針が担当医から下された。
オイラもICUの中に入ったが動き回る医師や看護師たちの緊張感が胃を締め付けた。
準備が整うと手術室に運び込まれ手術が始まる。
オイラとカミさんは待つしかない。
娘婿は着替えなどの整理で一旦自宅に戻った。
摘出手術自体は長引くものではないと聞いていたのに1時間経っても出てこない。
出てきた看護師に
「どうなんですか?」
と詰め寄ると、
「旦那さんを至急呼んでください」
「私は患者の父ですが手術は大丈夫だったんですか?」
「すみません、私はお話しできないので旦那さんを呼んでください」
と険しい。
なぜ、話せないんだろう、なぜ、娘さんは大丈夫ですよ〜と普通に言えないのだろうと思うわけだ。
カミさんは横で心配で泣き出している。
娘婿が戻ってくると、看護師からナーサリーに行くように言われ、オイラも一緒に付いていった。
「MEETING ROOM」
と書かれた部屋に通され、しばし待たされる。
永遠かと思うほど待たされる。
痺れを切らして部屋の外に出て「SPECIAL CARE」と書かれたガラス張りの部屋を覗くと看護師たちが慌てて制止する。
「旦那さんを呼んでください」
と看護師の1人に言われて、彼を部屋から呼び「SPECIAL CARE」の部屋に入れる。
通訳が到着する。
オイラやカミさんは入れない。
そこには手術で取り出された赤ちゃんが保育器の中にいるが、娘はどうなっているんだろう?
娘婿が若い女性の執刀医から説明を受けて神妙に頷いている。
先生が外にいたオイラを見かねて中に招き入れてくれた。
中に入ると大きな保育器の中にあまりにも小さい赤ちゃんがいろいろな管に繋がって横たわっている。
保育器が大きいんじゃなくて赤ちゃんが小さすぎるのだ。
でもその赤ちゃんは小さな胸を大きく上下させて息をしていた。
生きているんだ!
こんなにちっちゃいくせに。
その健気な様子に感動して胸が熱くなった。
先生は
「これから生きられるかどうかはまだわからない。精一杯ケアをしながらしばらく様子を見守るしかない」
と言った。
オイラが娘の容態を訊くと
「今、ICUに戻って同じように監視下にあるので見守るしかない」
と言った。
小さな、まだ名前もない赤ちゃんに「頑張れ!」と心の中で呼びかけてからナーサリーを出るとICUに向かった。
ガラス張りの集中治療室の中に娘がいた。
麻酔が効いて目を閉じたままだ。
担当医がこちらを振り返り
「24時間様子を見ます。状態が安定しましたら一般病室に移します」
と静かな笑顔で説明してくれた。
医師の笑顔というのがこんなにもありがたいものかと思った。
2人とも頑張ってくれ・・
★ みなさんにご心配いただいてありがとうございます。
おかげさまで、昨夜娘がICUから元の病室に戻ってきました。
まだ意識はボーッとしたままだけど、血圧も少しずつ下がってきているようで回復に向かっているんだと思います。
「よく頑張ってここに戻ってきたね、えらかったね」
とベッドの上の娘に声をかけてやりました。反応はなかったけど。
赤ちゃんも頑張って生き続けているようです。
オイラは明朝からまたKL出張。
今回はちょっと長くて5月7日まで。
娘の第一子の世話と娘の看病でカミさんが大変なんだけど、KLの仕事も正念場なので行ってきます。
★ 本日2回目のひと言。
今、19:00。
赤ちゃんの呼吸が止まりました。
これからお母さんの血液を緊急輸血するそうです。
頑張れ、玄貴!
.
.
.
肺の羊水を抜く治療を続けた結果、羊水が抜けた赤ちゃん本体の体重は900グラムちょっとだった。
それでも頑張って生きている。
お父さんとお母さんは名前をつけてあげようといろいろと考えていたがなかなか結論に至らない。
娘婿のヒデが娘を支えながら2人で赤ちゃんを見に行くことにした。
こんなにちっちゃいのにすごくゲンキに頑張っているように思えて、彼らがゲンキをもらえた。
これからもずっとゲンキに育っていって欲しいという2人の思いがそこで一緒になった。
「ゲンキ!」
お父さんや長男に付いている「貴」の文字を使って
「玄貴」
と名付けることにした。
★ 輸血の甲斐あって玄貴の呼吸が安定してきた。
黄疸も改善してきたと担当医が言っているそうだ。
輸血といってもお母さんの血液をそのまま使用するのは感染症などのリスクのためできないので、子供の血とお母さんの血を血液センターに持っていって最も近いものを探し当てた上で輸血するらしい。
大変だね。
頑張れ、玄貴!生き延びるんだ、玄貴!
.
そして、サミティベート病院から現時点での医療費見積もりが娘のところに届いた。
.
約1,200万円。
.
これは大変だ。
★ 現在のところ玄貴の状態は引き続き安定している。
NICU(新生児集中治療室)には他にも赤ちゃんがいるが、その中でもダントツに小さいんだと看護師が言っていたけど。
そして娘はまだ血圧が高いけど、自宅療養ができるとの担当医の判断で、昨晩退院することができた。
アタの籐製トイレットペーパー籠からペーパーを引き出して、その上に乗ってトイストーリーを観るという変わった性癖を持つ長男春貴(2歳)
は、お母さんをお見舞いに行っても手を握ることしか許されなかったけど、再びお母さんの胸にしっかりとしがみついていた。
★ 駐在君 [不動産、金融含めピンハネ料が高いのは日本の文化みたいなもので人材紹介も欧米に比べ50%高いです。成功報酬型は制約させ..]
★ Jun [>駐在君 既得権益享受者が社会の仕組みを変えようとしても難しいよねー。ほんと何とかして欲しい人材業。]