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★ 某日系食品メーカーのクライアントの日本人たちから聞いた話がちょっと面白かった。
彼らにとっては深刻でちっとも面白くないんだけど、いかにも日本っぽい話だなと。
最近日系食品会社の海外輸出や進出が増加しているし、TPPもあってこれからもっと大きく広がっていくだろう。
このクライアントも今、タイやマレーシアに進出しようとしていているのだけど、ある壁を乗り越えられずに四苦八苦している。
それはFDA (食品医薬品局)の審査。
食品基準については世界一という自負のある日本の食品たちがことごとく失格となる。
この食品メーカーによると、日本の食品は着色料や香料分野で独自の研究が高度に進み、日本オリジナルの原料や製法を編み出し続けてきたため、世界共通の基準の方がついていけなくなってしまったと言う。
タイやマレーシアは基本的に欧米の基準でルール作りをしているため、日本の食品に含有されている自然物質が使用許可リストになく、それが故に
「基準を満たさず」
と判断されて承認が下りないというのだ。
欧米の食品の着色料や香料よりもよほど自然に近く、体に優しいのに
「そんな素材は知らない」
という理由で日本の加工食品が海を渡れないわけだ。
「日本の意識の高い消費者だけに向けて研究開発をしていた日本の食品メーカーはこれからえらいこっちゃと気付き始めますよ」
自嘲気味にクライアントは笑ったが、目は笑ってなかった。