|
★ 時代に即応しようと自分たちで作ってきたルールが結局自分たちの首を絞める形になっている、そんな局面によく出会う。
例えば企業のコンプライアンス。
うちの会社はクライアントのほとんどが大手企業なんだけど、とにかくこのコンプライアンスのルールに縛られて何も進まず、みんななかなか競争優位に立てない。
確かにコンプライアンスは大切だけど、企業存続を脅かすようでは本末転倒だ。
グーグルの創業者もこんなことを言っている。
「現在の企業の多くはリスクを回避することに力を注ぎ、自由さとスピードをあげることに目を向けていない。情報はシェアされずに隠され、デザインは無難で、考えに考えを重ねることが美徳とされた時代の遺産を引きずったものになる」
新しい事業やプロジェクトを立ち上げようにも数字で埋め尽くされた「事業計画」の作成にとんでもない時間と労力を費やさねばならず、出来上がって承認手続きが完了する頃にはもう他の会社が始めてしまっていたりするのだ。
経済活性化のために民間企業を支援するプロジェクトを推進している某役所では
「規則ですので一民間企業を支援することはできません」
というお前らアホかというような話がまかり通っていて呆れるが、せめて日本経済を引っ張ってきた自動車、家電、精密、光学・・・といった産業の民間企業はもっと自由な精神で欧米や新興国との競争に立ち向かって欲しいものだ。