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★ 2019年の初プレゼン2件はうまくいってなんとかいいスタートが切れた。
昨日は某自動車メーカーで日本人マネージャーと打ち合わせをしたのだけど、マレーシアならではの話を聞いた。
日系車メーカーと言えども、実際に製造ラインに携わる現場はマレー人になる。
品質競争も激しくなる中、やはり長年勤めているマレー人従業員たちにはどうしてもその意識が芽生えにくく、何度言っても遅刻をしてラインに影響を与えたり、いい加減な作業をして不良品を出したりすることが多い。
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マレーシア第一国民車のプロトンが、三菱自動車との提携を解消してマレー人たちだけで製造を始めた途端に品質が落ち、道路脇でエンコしたままのプロトン車を見かけることが増え、消費者は敬遠するようになった。
一時は70%という圧倒的な市場シェアを誇っていたプロトンの凋落は激しく、今やPerodua、トヨタ、ホンダという日系資本に抜かれ、シェアは10%を切る。
こんな惨劇を見ている業界各社は品質向上に躍起になるわけだ。
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そして昨日訪問したこの会社では、現存従業員による生産に依存するのを諦め、新会社を設立。ここで主力車種の製造を行うことにした。
しかし、同じようにマレー人ワーカーを雇用したのでは何も変わらないので、有名大学や有力高校の新卒エリートを一挙に2,000人採用。
彼らが通常政府や銀行に入社したら受け取れる給与を支給して一大エリート製造会社を作り上げたのだ。
この新製造会社の平均年齢はなんと20才!
それでも今までの製造会社に比べて圧倒的に低い不良品率と圧倒的に高い品質向上を成し遂げ、快進撃を続けている。
これにいつしか刺激を受け始めた旧製造会社の従業員たちに競争意識が芽生え、こちらの品質も向上するという画期的な成果を上げ始めているという。
壁一枚隔てて、20歳前後の若者たちが自分たちより厚遇を受けながら、高い品質の車をどんどん製造していくというのはココロ穏やかならぬものがあるだろう。
オイラの会社でも新部署設立をこんな感じでやってみたいな、と思った。