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★ 昨日は新人のハルから、彼女が担当している仕事でクライアントから無理な注文が来て困っているとSOSが入った。
たぶん、彼女は先輩であるナミに相談して、ナミが
「それはハルがクライアントに直接言うと今後仕事がしにくくなるからタコ社長に任せた方がいい」
とアドバイスしたんだろう。
このクライアントからもらっている仕事は大きいのでできれば揉めたくないのだが、スタッフを守るのもオイラの役目なので、ハルからもらったクライアント担当者のケータイ番号に直接電話。
クライアント「ハイ」
オイラの名前を聞いて明らかに身構えているのが声のトーンでわかった。
タコ社長「今回いただいている変更依頼ですが、時間がないので難しいです。ここまで大幅でなくとも変更内容を調整できませんか?」
あくまでオイラは穏やかに切り出したのだが、相手は強硬な口調で
クライアント「いや、やってもらわないと」
と突っぱねてきた。
クライアントが言うことは絶対だとか、金曜日の夕方に月曜朝一納品の発注をするとか、もうそういう時代は終わったのだ。
こういう言われ方をするとカチンと来る。
タコ社長「いや、物理的に無理なものは無理だと言ってるんですよ。そもそもこちらも頑張って早めに提出してご確認をお願いし、すでに承認をいただいて作業を進めてきたと聞いています。どうしても変更したいのなら変更内容を今日中にそちらで作ってこちらに送ってください」
クライアント「いや、それはウチの仕事じゃない」
タコ社長「こちらではできないんだからしょうがないじゃないですか。それなら変更内容を変えてくださいよ。どんなに仰られても時間のあることなのでできないものはできませんよ」
ほんとはオイラもここまで言いたくないんだけど、前で聞いているハルとナミが
「社長がクライアントに押し切られた。情けない。それで私たちが犠牲になる」
となってしまうのは不憫だし、口調が強くなってしまう。
クライアント「わかりました。こちらで素材を提供するか、変更内容を見直すか、早急に検討します」
タコ社長「はい、お願いします」
結局しばらくしてこのクライアントからハルに直接電話があり、変更内容の調整をすることになったらしいのでホッとした。
理不尽なことを言われると、クライアントでも喧嘩したり、叱りつけたりしてしまう。
あそこのジジイのタコ社長怖えーよな、とクライアント界隈で噂になってたらやだなー。