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★ 先週ジョホールバル日帰り出張でダイワハウスとサンウェイが組んだ巨大なイスカンダルプロジェクトを見せてもらった。
このプロジェクトではシンガポールに面したジョホール一等地700ヘクタールに新たな都市を創造する。
JalanJalanソフトボールメンバーだった宇杉主将、石濱選手、村山選手、徳田選手、伊藤選手といった連中がパイオニアになってそのプロジェクトの住居を担当し、それがSAKURA RESIDENCEというわけだ。
管理事務所で少し打ち合わせをした後、早速ショーユニットを案内してもらった。
まず日本の会社が建てると家というものがちゃんと「直線、直角」でできていることに静かに感動する。
マレーシアではそういう家にお目にかかったことがないからだ。
「日本の家造りでは、1mmの誤差やズレとの戦いなんですが、マレーシアは2~3cmズレててもOKなんです。だから規格の揃ったシステムキッチンやシステム家具というのがマレーシアの家にはないでしょ。一軒、一軒、サイズの違う家ができてしまうからシステムキッチンが入らないんです。この「3cmはOK」を1mm以下にすることをマレーシアのワーカー達にわかってもらうのは本当に苦労の連続でした」
ショーユニットへ向かう車の中で宇杉さんがしみじみと語ってくれた。
オイラもそれは並大抵の苦労じゃなかったと思うよ。
「でも、そうして完成した家を見て、マレーシアのワーカー達がその出来栄えに感動してくれたんですよ」
ダイワハウスという日本の一企業ながら、これはマレーシアへの大変な文化貢献じゃないかと思うよ。
リビングに隣接したゲストルームでは、テーブルの上に飲みかけのグラスが置かれたままでも一滴もこぼさずにベッドにできちゃうんだ(笑)。
窓には全て可動式の網戸が設置されていて蚊対策と利便性を両立させ、
キッチン周りも女性の体格で全てが扱えるよう日本の細やかな配慮が隅々にまで生きている。
オプションながら落ち着いた和室も広く、その下は収納スペースにもなっている。
マレーシアの家に住んでいると例外なく室内への土埃や砂の侵入に悩まされる。機密性が極悪だから、玄関ドアや窓の隙間からいろんなものが入ってきてしまう。
しかし彼らが建てた家は、機密性がめっぽう高く、音楽を大きく鳴らしたスピーカーをバルコニーに出してサッシ窓を閉めるとほとんど聞こえないのだ。
残念だが、KLにもこんな家は一軒もない。たとえコンドミニアムでも。
同行したジョンやベロニカも驚いて
「Junさん、この家欲しい、会社で買って、この家欲しい、事務所JBに作って」
と叫び続けていた。
家に触れた人々が笑顔になる、夢が膨らむ。
そんな家を作る仕事って素晴らしいなぁ、と改めて思ったよ。
イスカンダルプロジェクトを後にした我々は久しぶりに宇杉さんと美味しい中華料理を食べながらいろんな話をした。
彼はアーリーリタイアメントをしてアメリカに渡り、大リーグやアメフト、バスケットなど超一流のアメリカンスポーツを観戦しながら暮らすのが目下の目標らしい。
マレーシアのジョホールバルにこんなに生き生きと鮮やかな人生があったんだなぁ、とうれしく思った1日だった。