★ 先週末は、女子会に紛れ込むおやぢした。

金夜はかみさんが通うタイ語学校のクラスメートたちと飲み会。

正面のけいこさんは、左側のタイ人タカさんとラブラブ夫婦。

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土曜日は、オイラの会社で働いていた元スタッフたちと。

左がかっちゃんで、アベタイのオペレーターを2005年頃やってくれていた。

今はタイ人の彼氏と結婚して、コンドミニアム買って、来月出産という順調ぶり。

右は、のこ。2000年から6年ほど働いてくれたウェブデザイナー。

彼女もタイ人の彼氏と一昨年結婚して、家買って、今は主婦してる。

今回はのこの家でのこの手料理ごちになったよ。

「今、人生ゲームの1回休みを満喫しています！」

と、のこ。

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2人とも幸せそうでタコ社長としてはとてもうれしかったよ。

★ 木曜日の午後娘がブリスベンから、深夜息子が日本から、それぞれバンコクにやってきた。

思い起こしてみると、正月に一時帰国で実家に集まることはあるけれど、家族4人だけで何日かを過ごすのは10年ぶりくらい。彼らがまだ中学生だった頃以来だ。

金曜日は会社をスタッフに任せて家族で過ごした。

昼間は街をぶらぶら散歩したり、タイ飯を食ったり、買物をしたり。

夕方になると、娘はソファに寝転んで映画を観ているし、息子はギターでサザンの曲を練習してる。かみさんはキッチンで料理を作っている。

しばらくすると、子供たちが手伝って食卓に料理が並び始める。

コロッケ、餃子、麻婆豆腐、鶏の唐揚げ・・・

バランスも何もなく子供たちの好物が並んで行く。

オイラも自炊していたときに作ったからわかるけど、けっこう手間がかかる。

骨折の後遺症が残る不自由な手で作ったかと思ったらちょっとこみ上げてきちゃって。

席に座って餃子を一口かじったら、

いきなり涙がぼろぼろこぼれてきちゃって。

バカみたいに、止まらなくなっちゃって。

ごまかそうにもごませなくて、半分笑いながら

「餃子美味しくて涙出てきちゃったよ」

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「ねぇ、お父さん、美味しすぎて涙出ちゃったって」

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かみさんも笑いながら泣きながら

「バカなこと言ってるんだもん」

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変な感じの晩飯ー。

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その日過ごした1日の光景は、きっとどこにでもある普通の家庭の風景なんだけど、

そんな普通のことがこんなにうれしいなんて。

★ 子供たちがそれぞれの国に帰国する月曜日の朝、どぇりゃー腹下りだった。

空港へ送る車の中、無口で沈痛な面持ちの父親は別れ際の悲しみに耐えていたのではなく別の苦しみに耐えていた、ということはこの際言わぬがよかろう。

娘にハグされたときが一番あぶなかったということも内緒だ。

自宅に戻ると、かみさんは病院に行った方がいいと勧める。

昨年、某和食屋の和風ハンバーグに当たって脱水症状、腎不全に陥り4日入院したときと同じ声だ、と主張する。

ここで「声診断」の有効性について議論しても仕方がないので、病院へ診察に行くことにした。

「バクテリアによる急性胃腸炎ですね」

トムボーイの医師はきっぱりと診断を下し、即入院が必要だと宣言した。

また面倒くさいことになった。

車椅子に座らされて運ばれた病室。

そこには先客が一人いた。

カーテンに囲まれているので容貌はわからないが、イビキの声音から中年のオヤジのようだ。

ベッドの上に座ると二人の看護士さんがお湯で体を拭いてくれる。

気分はすっかり介護されるおじいさん。

着替えをして横になり、採血、点滴装着が終わるともうやることがない。

改めておっさんのイビキがうるさい。

ガーピー、ガーピー、という安定したリズム感がなく、無音が5秒くらいあるとその後でいきなりガッヒョンブッヒョンバヒョバヒョバヒョ〜と爆音がくる。

5秒ほどの無音は同じだが、その後くる爆音は毎回変わるのだ。

しかもこのおっさん、よく寝る。

私が入院中、食事以外はずっとイビキをかいて寝ていた。

もしかしたら、どこか体の具合が悪いのではないかと他人ながら心配したものである。

私の方は点滴、投薬、安静が奏効し、翌日には症状も快方に向かい、夜には退院の許可が出た。

自宅に戻ったが、結局ずいぶん会社を休んでしまった。

まだ全快ではないかも知れないがスタッフたちの様子も見ておかないと、と出社する。

「Junさん、大丈夫ですか？」

みんなから声をかけられる。

その中で、今月末に退社することになったデザイナーのKim君が、

「今日はお世話になったJunさんにカレーを作ってきました！」

とKim君特製カツカレーを持ってきた。

急性胃腸炎入院明けにカツカレーというのは、無謀である。

仮釈放を待ち受けていたワル仲間からの儲け話のようにアブナイ。

一歩間違えばすぐに介護おじいさんへ逆戻りだ。

しかし、オイラは拒否らなかった。

かぼちゃのココナッツ煮だったら、もしかしたら、「ごめんね、Kim」したかも知れないが、ここは日本男児としてケツを捲る場面だろう。

日本のことが大好きなKim君がオイラのために自分で作ったカツカレーだもんな。

一口食べてみると、口の中に広がる甘み。え、甘み？　何故？

でも、とてもしみじみとした味わいがあった。

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お腹を少しゴロゴロさせながら、夕方ちょっと早引けした。

(写真はKim君特製カツカレー)

★ 昨日からKL出張。昨夜は久々にJalanJalanのシステム関係の面倒を見てくれていた山下さんと晩飯。

マレー人の奥さんとの間には子宝に恵まれて5人の子供たち。

上はもう社会人、下はこれから小学校1年生という幅の広さだ。

今は教育費で苦しいけれど、5人のうち3人でもうまく就職してくれれば老後は安泰ですよ、と笑っていた。

少子化問題に揺れる日本でも普通のサラリーマンに5人の子育ては厳しいだろう。

先日長野県下條村の子育て支援がテレビで紹介されていたけれど、安心して子供を産める、育てられる社会であるかどうかが、国の将来を決めるな。

★ 日曜日にKLからBKKに戻ってきた。

土曜日の夜はロイヤルセランゴールクラブで会議。久しぶりに独立記念広場からライトアップされた旧連邦庁舎ビルを見て、赴任したての頃によく訪れたのを懐かしんだ。

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翌日曜日は第39回KLソフトボールリーグの開幕戦。

開幕式で、オイラ生まれて初めて「選手宣誓」をした。

ちゃんと間違えずに大きな声で元気よく宣誓ができたのでホッとした。

JalanJalanの開幕戦の相手は「三井」。

今年こそ悲願の総合優勝を狙うJalanJalanは、初戦をしっかり勝たなくてはいけない。なのに、またしてもオイラが開幕投手。

過去、オイラが開幕投手の初戦は負けないという不敗神話の験を担いでの登板となったのだ。

しかし、3回で4失点と危うい滑り出し。

それでも大会随一と言われる猛打線が火を噴いて、19対10で開幕完勝。さい先の良いスタートを切った。

試合後には新人3人の歓迎会兼開幕祝勝会。今季はみんな気合い入ってるよー！

(写真上は旧連邦庁舎ビル。下は中華カフェで祝勝会のJalanJalan戦士たち)

★ 昨日は夕方からかみさんがオフィスに来て、タイ人デザイナーにいろいろとアドバイス。

オイラの会社ではオフショア制作と言って、日本から仕事を受注することもあるのだけど、タイ人では表現しきれない日本人的感覚や嗜好を時々注入する必要があるのさ。

少しすると、しまぶーがオフィスに遊びにきたので、8月26日の「ひと言」でも紹介したナーおばさんの店でケージも入れて4人で晩飯。

そして今晩は久々のバンコク酒豪の会。

それもあって昨日は体調維持のために早めに帰宅、すぐ就寝。

★ 週末金曜日には久しぶりに「バンコク酒豪の会」が開かれた。

会長であるオイラは、酒豪らしく途中でチェリービールを飲んだり(他の会員は一口飲んで「うわっ、甘っ」とギブアップした)、ダブルチョコレートケーキを食べたり(他の会員は「さすが会長！」と言いながら食べるのを棄権した)

して大いに気を吐いたが、一番最初にテーブルに額を付けて他界した。

次回も容赦しない。

★ 週末は遅くまで残業で、日曜日と月曜日は2日続けて徹夜だった。

50歳を過ぎて2徹は無謀。

よりによってそんな徹夜明けの午前中に日系クライアントの社長とのアポが入っている。

2人きりで話している最中に寝てしまったらどうしようかと不安だったが、アポはアポだから行くしかない。

先方のオフィスに着くと、社長秘書が

「え？　山森さん、社長とのアポは明日ですよ」

ああ、オイラはなんてバカなのだ。バカボンのパパなのだ。

まあ、それでもこの状態でお会いするよりは明日出直せという神の思し召しだろうと解釈し、ありがたく再訪する旨を告げる。

しかし、この親切な秘書は

「あ、大丈夫です。社長、前のアポが予定より早く終わったので、今空いてますから」

「え、あ、そ、そうですか・・・」

ああ、一旦気持ちに区切りをつけたのに、こんなに頭がボケた上に混乱した状態でさっきの神は思し召そうと言うのか。

しかし、こういう極限を超えた状態って、かえってクライマーズハイなのか自分でも驚くくらいうまく会話を運ぶことができたし、充分な成果も得ることができた。

やっぱり神の思し召しだったんだ。すごいぞ、神ちゃん。

その後帰社すると、デスクに座っていてもボーッとするばかりでまるっきり頭が回らないので、午後は早めに帰宅して寝た。

ベッドやソファの上に横になると、あっという間に眠りの谷に落ちていくあの感覚。

ふわっと意識が薄れていく感覚。

あれは美味しいものを食べた時の幸福感と同じように幸せな一瞬。

それを何度も味わいたくて、

「ふわっと落ちてはすっと這い上がる」

「ふわっと落ちてはすっと這い上がる」

を何度も繰り返してしばらく遊んだ。

まあ、早く寝ろよって話だが。