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★ 20年前、家族4人でマレーシア生活を始めた時、3歳と1歳だった子供たちのためにYAMAHAのピアノを買った。
子供たちはピアノを弾くのが大好きで、家にいるときはいつも変わりばんこにピアノの前に座っていた。
幼い頃は練習曲を弾き、高校生になるとポップスを奏でた。
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そのピアノが今日、我が家から運び出された。
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KLで一人暮らしをしているかみさんもバンコクに移ってくることになり、ピアノは子供のいる日本人の家族に譲ることにした。
ピアノはずっと手入れしてきたし、調律も年2回欠かさなかった。
とんだ年代物のピアノだが、届け先の家族から
「きれいなPIANO、本当にありがとうございました」
とお礼のメッセージもいただいた。
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でも、ピアノがなくなった部屋を見て、かみさんは涙を堪え切れなくなった。
思い出の一杯詰まったピアノ。
毎日毎日、いろいろな曲が家中を満たしてきたピアノ。
そして、もう2度と子供たちが戻ってきてピアノの前に座ることがなくなったという現実。
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日本とオーストラリアにいる子供たちにピアノとかみさんの話をメッセージで送ってやると、すぐに2人ともかみさんに電話を入れたらしい。
「ねぇ、お母さん、覚えてる? 僕がまだ小さい頃、グリッサンド(ピアノの鍵盤を右から左へ、または左から右へ「じゃら〜ん」となでるように手を滑らせて弾く奏法)が好きで、よくやってたよね。
でも途中で手でやるのが面倒になって、近くにあった亀の置物でやってたの。そうしたら亀の色が鍵盤に付いちゃって、お母さん怒ったんだよ。
『こんな風に汚しちゃったら他の人に譲れなくなっちゃうでしょ!』って(笑)。
それが、本当にもう他の人に譲る時がやってきたんだね・・・」
日本にいる息子がこんな話をしてくれたとかみさんから連絡があった。
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もう20年も山森家を見てきたピアノだけど、今度は次の家庭の子供たちに弾かれながらまたいろいろな思い出を作っていくんだろう。
本当に時の経つのは早い。うちの子供たちももう大人になった。
子供たちのピアノがまた役に立ってよかった。
なんか、最近、こういう話を読んでいると、こちらまで涙腺が緩みそうになるね〜。歳かな…。
私もすっかり奥様の気持ちになり、込み上げてきてしまいました。お互いを思いやる、さりげない温さもなかなか素敵ですね!
>大木<br>歳だな。オイラもそうとう緩んだぜ。<br><br>>東武線<br>今日も「ベッドが引き取られていったぁー」と連絡がありました(笑)。1個1個やるんでしょうか。
家族の鏡ですね。ホントに良い家族です^^<br>おこさんも、とうとうタイ住民ですかw
ウチもジャカルタに居る頃5年間、やっぱりYAMAHAのピアノを買いました。小学校低学年、年子の娘たちは毎日練習してました。僕の思い出す彼女たちの弾く曲は「トルコ行進曲」かな。
>emu<br>お父さんの頭が光ってるからね。<br><br>>小菅さん<br>ああ、弾きますよね、トルコ行進曲。懐かしいな。それぞれピアノと子供には思い出があるんだな。