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★ 朝、夢と現の狭間の頃。
ベッドで寝ている自分の足元の方でヒソヒソ、モゾモゾという気配がした。
それでも意識はまだ半分夢の中にいるので、尖った恐怖に刺されることもなく闇に身を任せていた。
しばらくするとオイラの足を持ち上げる気配。
またヒソヒソヒソ。
オイラの足に何かを履かせる気配。
またヒソヒソヒソ。
だんだん自分の意識が覚醒してくるに連れてヒソヒソヒソが
「ちょうどいいじゃない」「ちょうどいいね」「買い取ってもらいなよ」「うん」
みたいな声に聞こえてきて、
「な、なんだっ」
と起き上がるオイラ。
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昨日娘が旦那ヒデのために買ったCROCSのサイズが小さくて履けなかった。
プロモーションで買ったので取り替え、返品禁止。
あー、もったいない。
と、こーなってからの。
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当てはめるって・・・
朝5時に。
★ 昨晩は某日系クライアント日本人と営業部長ナミ(先々月昇格した)とオイラの3人で会食をした。
他のクライアントともこうしてナミと一緒に会食することがよくあるが、ナミがトイレなどで中座するとクライアントが必ずこう切り出す。
「渡邉さん、明るくて、いいですね」
「若いのに物怖じしないですよね」
オイラはとてもうれしくて、その度に褒めてくれたクライアントに丁寧にお礼を言う。
営業がクライアントに好かれるというのはとても大事なことだが、
「若いのに物怖じせずに好かれる」
というのは誰にでも備わった才ではないのだ。
新入社員当時、上司と取引先との会食でろくに2人の会話に割って入れなかった自分を覚えている。
来週からシンガポール、マレーシア。
彼女の可能性は世界に広がっていくのだ。
★ 今日はちょっとアカデミックにクラシックコンサートへ出かけた。
かみさんとオイラの会社のユキとヒロとヒロのお母さんとで、ナミの所属するバンコクブラスバンドの第3回定期演奏会。
前回予定されていた演奏会はタイのクーデターで急遽延期になり、ここでようやく実現した。
それだけに団員たちの「集大成感」がヒシヒシと伝わって来た。
壮大なハーモニーを客席に流し込んでくる迫力。
やっぱり生の音はいいねぇ。
神聖なる音楽を楽しみ、真剣に演奏する楽団員たちを見ながら羨ましいと思った。
どうしてこの人たちは若くして楽器を演奏し、学校のブラスバンド部に所属しようと思ったんだろうか?
オイラは水泳部、バレーボール部、ソフトボール部などスポーツばかりで、音楽部に入ろうなんて考えたこともなかった。
コンサート開始前に団長さんが団員募集していたし、サックスやファゴット、クラリネットやパーカッションが足りないと言っていた。
ファゴット始めようかな・・・ (←また始まったよ自分)
★ 昨日はシンガポール到着後に某日系クライアントで打合せ。
今回はこれがメインの出張目的だったが、夕方から取引先でもある日系ベンチャーにご挨拶に。
まだシンガポールに進出して来たばかりなのでオフィスはレンタルオフィスを利用しているが、その家賃の高さに驚いた。
シンガポールは物価が高いのでシンガポールを市場として進出しても採算にのるのは至難だろう。
夜はその日系ベンチャーの社長にマリナベイサンズを望むレストランでチリクラブをご馳走になった。
いろいろ高いけどシンガポールの夜は美しかった。
★ カンパニーセクレタリーや銀行と種々手続きを進め、不動産屋と物件を回ってから車のディーラーやテレコムに行き、現地のスタッフと仕事の打合せをしてからバンコクのスタッフとオンラインミーティング。
ナミは途中ホテルでバンコク案件の事務仕事。
2時間で往来できる隣同士のたった2カ国でも2つの市場をカバーするのはそれなりに大変な事だ。
オイラは起業してすぐ2カ国、3カ国と拠点を増やしたがやっぱりそれは挿し木のようには簡単に育たず、失敗した。
種を植えてからしっかりと根を生やさないとどんな小さな土地でも育てるのは難しいとその失敗から学んだ。
一回教訓を得れば二度と失敗をしないというほどビジネスは甘くないが、それでも明らかな危険を回避する嗅覚は肥えた気がする。
日本の資本力のあるIT系ベンチャーでも拠点を増やしているところがあるが、現地駐在員は予想以上に苦労している。
外から見るとアセアンも同じ土壌に見えるけど、各国各国土質が全然違うんだよね。
挿し木は難しい。
★ 今日はまた不動産屋といくつかの物件回りとスタッフ面接。
当面業務時間の大部分をスバンにオフィスのあるクライアントのプロジェクトに費やすので、社宅をスバンエリアで借りようと思っていた。
すでに某コンドで最終契約の交渉に入っていたのだが、今日不動産屋が休日返上で見せたいと連れて行ってくれたタマンデサのリンクハウスがとても素晴らしかったので、その場で即決した。
今日面接した女性営業候補も大変良い人だったので即決したかったが、もう1人候補者面接があるので逸る気持ちを抑えて踏み止まった。
更地に石垣を積み上げていくような大変な作業だが、マレーシア人や日本人の昔の友人たちが様々な局面で本当に力になってくれる。
結局オイラは、他の多くの人たちに支えられて生きているんだと心から実感するこの頃だ。
★ タイは4連休まっただ中だけど、マレーシアに出張して来ているので普通に仕事の月曜日。
今日は午前中と午後に1件ずつ日系企業・団体へのプレゼンテーション。
その準備もあってこの週末もほとんどホテルの部屋で書類作ってた。
唯一昨日の昼にはらまきとタマンデサのフードコートでインニョンを食べながらいろんな話をして息抜きできた。
付き合ってくれてありがとう。
しかし、KLってつくづく移動距離が長い上に公共交通機関が発達していないから車ないと生活していけないね。
バンコクも都市の面積はでかいけど、BTSやMRT3駅半径で仕事もプラベートも完結してしまうのでむしろ小さく思えるよ。
さてKL滞在あと3日。
仕事と生活の基盤作りのために最後の追い込みだ。
★ バンコクに戻って来て今日は朝から病院で血液検査。
約1ヶ月ほど前に肝機能数値が上昇して体調不良に陥ったが、1ヶ月後に再検査をしましょうということになっていたからだ。
血液検査の結果、全ての数値は正常に戻っていて、ウィルス性の一過性肝炎だったことがわかり大変ホッとした。
病院からそのままオフィスに向かい、久しぶりにスタッフたちの顔を見た。
そこで全員にマレーシア出張に関する報告とナミをマレーシア駐在として異動させることを発表。
タイのプロジェクトから完全に離れるわけではないので月に1週間くらいはBKKに戻るような行ったり来たり生活になるとは思うが、タイとマレーシアのスタッフ全員がひとつのチームとなって一緒にやっていこう話した。
体調も完全復活したし、これから頑張るぜー。
★ 昨日は久しぶりに0時過ぎまで残業した。
今日提出期限の企画提案書があるんだけど、マレーシア出張とタイの連休が重なって充分な作業時間が確保できていなかったから仕方がない。
それにしても先週月曜日のシンガポールから今日まで長かったー。
ちょっと疲れちゃったので今日のムエタイトレーニングは休むことにする。
久しぶりにちょっと長めにマレーシアにいたけど、やっぱりマレーシアはいいな。改めてそう思った。
マレーシアンチャイニーズたちと面接をしたり一緒に仕事を始めたところでナミが
「タイ人に比べるとみんな全然『大人』ですねー!」
と感嘆の声を上げる。
確かに仕事をしていてもタイ人は
「何をするか分からない、何をしないかわからない」
緊張感があるが(笑)、マレーシア人はある程度日本人の常識の範疇で予測できる人たちなのかも知れないと思った。
面接ひとつとっても
連絡無しでドタキャン当たり前のタイ人に翻弄され続けると、必ず時間前に現れるマレーシア人には大変な安定感、安心感を感じるのだ。
★ 昨日も書いたけどね、2週間根を詰めたから金夜の開放感が久しぶりにうれしかったなー。
ヒロ、ユキ、ナミといううちの日本人スタッフ3人は仕事が終わるとそれぞれ自分の飲み会に出かけていったけど、オイラは友達がいないので自宅でバジルパスタに白ワインで静かに乾杯したよ。
小さいけれど日常の中で開放の幸せを享受し続けることは大事なことだと思う。
そのためにはやっぱり人間は死ぬまである程度の「外圧」とか「緊張」を受けないといけないんだろうと。
今日はこれからどこかビールの飲めるテラスレストランでのんびりとランチを楽しむことにする。
★ 娘がバムルン病院で胎児検診を受けて来たところ、母親の鉄分補給が必要との診断があり、旦那のヒデが仕入れ先から新鮮なレバ刺しやお店のレバニラ炒めを自宅に運んでくれた。
オイラとかみさんと娘の3人が囲む食卓にレバ刺しとレバニラ炒めがある。
3人ともレバ刺しを食べたことがない。
陰鬱な空気を振り払うように
「人生1度は何事も経験しておくべきじゃないか」
という家族会議の決定は下され、オイラも一切れ口に運んでみる。
後味に残る微妙なけだるさ。
3人の目鼻口が顔の中央に寄ってしまう。
まあ、これでもういいだろう。1度は体験したんだから。
その後娘はレバニラ炒めにタイマンを張り、しばらく頑張って食べていたが
オエッオエッ言い出したので
「もういい、もういい、立たないで〜もうそれで充分だ〜 おお神よ 彼女を救いたまえ〜」
と途中からチャンピオンを歌ってやめさせた。
★ オイラの会社のタイオフィスは現在始業時間が9:00で30分の渋滞お目こぼし制度がある。
9:30までに出社すれば遅刻扱いにはしないが、9:00からこぼれた分は終業時間17:30以降に追加するというもの。
しかし、これから1時間の時差のあるマレーシア、シンガポールとリンクした仕事をするようになると、タイが9:30でもマレーシアは10:30となりクライアントからの朝一の要請などにうまく対応できない。
そこで
「タイオフィスの始業時間を30分早めることを検討中だ」
とスタッフ会議で話したらみんな黙ってしまった。
制度を制定してもそれを実行できなければ意味がない。
実効性のある導入の仕方、知恵を絞らないと。
★ かみさんがタイ人を旦那に持つ友人とランチを食べていて
「私の旦那を漢字一文字で表すと【容】なんです。だから容子さんと初めて会った時、私の旦那と同じ名前だ!と思ったんです」
と言われた。さらに、
「容子さんの旦那さんは漢字一文字で表すと何ですか?本当に真剣に考えて下さいね」
と言われ、しばらくの間真剣に考えた結果、
「私の旦那を漢字一文字で表すと弾力の【弾】だわ」
と答えたらしい。
オイラは弾だったんだ。
★ 「違う、違う、そうじゃないよ」
とかみさんが慌てて連絡をしてきた。
話を聞いてみると、【弾】ではなくて【緩】だと言う。
「だって『だんりょく、だんだん』って言ったじゃん」
「違った。【緩】 なんかこう緩い感じ」
それは「だん」じゃなくて「かん」て読むだよ。
「まあ、【弾】でも【緩】でもどっちでもいいよ」
「どっちでもいいのかよっ」
「意味180度ちっがうっし」
と三村ノリでツッコんでいるときにはすでに興味を失いスマホいじってた。
★ 世界中で知られているKFC。
その店先で温和な笑顔を浮かべているカーネルサンダース像を見て
「のんびりとしたケンタッキーの片田舎でカーネルおじさんの揚げるフライドチキンが近所の子供たちに大人気。それがいつしか世界中に広まって・・・」
というストーリーだと思っていた。
でも実はこのカーネルサンダース、若い頃から起業と失敗を繰り返し40業種以上の仕事に従事、65歳でまた無一文になってから
「フライドチキンのレシピ」
ひとつで再起業したというまさに波瀾万丈の人生を歩んで来た。
最近は〇〇おじさんの店や△△おばさんの店をよく見かけるし、
「おじちゃん、チーズケーキ焼いてみたけどどうだい?美味しいかい?」
と語りかけてくるような店構えが多いけど、
そんなカーネルおじさんの話を思い返してみると、実際みんなそんな生易しい話じゃないんだよ。
もう海千山千、百戦錬磨、修羅場をくぐり抜けてきた傑物揃いなんだよ、きっと。
そんなこというとシュークリームの味が不味くなるか。
★ 昨日はマレーシアでのプロジェクトスタート日。
クライアントのオフィスにはオイラの会社のスタッフが常駐するプロジェクトルームが用意されていて、初出勤となった。
電話だけが置いてあるデスクに座りノートPCを開くと、東京からマレーシアに赴任した20年前の気分が蘇ってきた。
周りのスタッフが歓迎の笑顔で「必要なものがあったら言ってね」
とにこやかにいろいろと世話を焼いてくれる。
担当のスタッフが社内を実にテキパキと案内しながら大勢のスタッフを紹介してくれて、早速関係者を集めて初回の全体会議を開くことになった。
「では今9時だから開始は9時10分ね」
これがすごい。
オイラの会社なら10分なんていう刻みはない(笑)。
せいぜいが30分、へたすると9時の次は10時となってしまう。
会議には10人ほど出席してきたが、全員が女性。
やっぱりマレーシアも女性が強いんだ。
1日を終えてクライアントの社長とナミと3人で夕食を食べた。
「どうでしたか、1日終えて?」
「女性のスタッフたち、みんなテキパキしていて優秀で素晴らしいですね」
と答えると社長はちょっと俯き加減で
「いやー、そう見えるかも知れないけど我が強いし遠慮はないしけっこう大変なんですよ」
とため息をついた。
まあ確かに40代の元気で声の大きい中華系マレーシアお姉様たち囲まれて毎日仕事するのはそれはそれでキツイかもな、とちょっと思った。
★ KL出張の日程を終えて現在KLIA2で作業整理中。
これからBKKに戻る。
KLでパートナーやクライアントとミーティングをするときは、BKKのスタッフをネットで呼び出し、ミーティングテーブルの上のiPad越しに参加する。
この写真ではヒロが顔を出しているけれど(笑)、こうしてモニター越しに海外出張中でも簡単にスタッフたちと打合せができるようになったので大変ありがたい。
でもそれなら究極、出張必要なのかということにもなるんだけど。
★ 今日は某日系クライアントの社長、担当者、ナミと4人でゴルフ。
普段は暑さでぐったりするタイやマレーシアでのゴルフだが、今日は朝から曇り。その上途中肌に少し感じるか感じないか程度の小雨が降る最高の天候だったので汗もかかずにスイスイとホールアウトすることができた。
ランチでビールを飲みながら現在はゴルフにハマっている社長が以前はハーレーダビッドソンにハマっていた話を聞いた。
所有していたハーレーは3台。1台約250万円。
しかしハーレーというのは買って純正のまま乗る人はいなくて、様々な部品を自分仕様にカスタマイズするバイクなのだと言う。
1台に費やす交換部品代が約800万円。
ハーレーにハマり込まなければ家が一軒買えたという、まあ大変な趣味と知ってビックリした。
オイラは自転車くらいにしておこう(笑)。
注文したビアンキのロードバイク2015年モデルが今週届くことになっていて楽しみなんだ。
★ 昨日の「ひと言」でも書いたけど注文しておいたビアンキのロードバイク、今週納車ということだったのに日曜日になっても何の連絡もないのでお店に行ってみた。
ここはロードバイク好きなタイ人の若い夫婦が経営している小さい自転車屋。
営業時間は始まっているのにまだ開いてない。
タイだからしょうがない・・・
気持ちを切り替えてトレックというメーカーのお店に見に行ってみる。
トレックもいいな〜。(写真左)
このロードバイク(写真中央)なんか軽量化の限界に挑んで4.7kg。指一本で持ち上げられるよ。でも価格は545,000バーツ(約177万円)。
けっこういい自動車が買えちゃうよね。
トレックを冷やかしてからもう一度ビアンキのお店に行ってみるとちょうど開店していて奥さんがいた。(写真右)
「あのー、オイラの注文したビアンキは?」
「まだ来ないのよー。」
「だって今週来るって・・・」
「それがタイだからしょうがないのよー」
えー、タイ人がそれ言っちゃあ・・・
★ はらま [さすが安定の山森ファミリーwwww]
★ Jun [>はらま 安定って・・・]