★ スーツのパンツをドライクリーニングに出したら、折り返しのところがぐじゃぐじゃになって返ってきた。

クリーニング屋の店主はとてもごついオカマなんだけど、勇気を出して

「これ、直してよー」

とカウンターに持って行った。

ごついオカマの店主は、それを見るなり一瞬(あ、やっぱり戻ってきちゃった)という顔をしたが、

「えぇー、私が直すのぉ？」

と体をくねくねくねくねと動かしながら口をとがらせた。

「だって、オイラ直せないし、そっちがやったんだから直してよー」

と押し込むと、今度はくっとあごを引き、目をぱちぱちさせながら、

「じゃあ、私に修理代払ってよ」

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あ〜、なんだか面倒くせー話になっちまったな。

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「ねぇ、なんで、オイラが修理代払うの？」

「だって、最初からこうなってたもん！」

「そんなわけねーだろ」

押し問答をしながらも、オカマの店主はごつい手で引き出しから黒い糸と針を取り出した。

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もうなんでもいいから早くやってくれ。

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ごついオカマの店主はぐじゃぐじゃになった裾をあれこれいじくっていたが、

「なにこれ、マジ、わかんない！　できない、これ！」

「じゃあ、もういいよ、どこかで自分で直すよ」

「この道の先に提携している修理屋があるからそこに行きなさいよ」

「え、どこ？　あっち？」

「あーもう！　あそこよ、あそこ！」

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なんでオイラ逆切れされてんだよ。

パンツをぶら下げて教えられた修理屋に行ってみた。

これが提携先だったのか。確かにランドリーの垂れ幕ある。

パンツ直るかな・・・。