「地球の歩き方旅のホームページグランプリ2001」グランプリ授賞記念

シンガポール旅行記  by Kaori

(2001年4月)

 

旅行(その2)

 帰りはレストランの入り口でホテル名を告げたところ、たまたま(?)来ていたニルワナガーデンズのバギーでホテルまで戻ることになった。この日はマナマナビーチクラブで大きなパーティーがあるらしく、バギーの運転手から参加を勧められた。どうやらディスコパーティーらしい。疲れていたこともあり、「後で行くから、今はいい。」と日本人的に断った。結局行かなかったのだが、マナマナに近い私たちのホテルでは夜通し音楽が聞こえ、ちょっぴり騒々しい夜だった。

 翌日はあらかじめ日本から予約していたバニヤンツリーのスパを体験しに行った。私たちは4つあるカップルコースのうち、「The Asian Affair」を予約していた。これはメインのマッサージがスウェディッシュマッサージで、その他サウナ、スクラブ、マッサージ、ドリンクを含め2時間S$300 ++/ 2personだ。予約した時間までは別の部屋で待つことになった。この部屋からは海が一望でき、大変リラックスできる。いよいよ時間になり、部屋に通され、バスローブに着替えるように言われた。それからサウナ室に移動、ドライサウナに5分間、スチームサウナに15分間入る。その後、シャワーを浴び、マッサージルームに戻り、お水を1杯いただく。そしていよいよマッサージの始まりだ。まずはスクラブ。塩でごしごしこすってくれるのだが、大変気持ちよい。傷口にもしみない。スクラブの後は、室内にあるシャワールームで塩を洗い流す。既にお肌はつるつるだ。そしてマッサージ台に戻り、いよいよスウェディシュマッサージの始まり。マッサージャー(?っていうのかな?)は「Strong or Soft?」と聞いてきたので、迷わず「Strong!」。途中、「強すぎないか?」など常に私たちの様子を気にかけながらマッサージしてくれた。

 エステの後はバニヤンツリー内で食事をとるつもりだった。本当はタイ料理「サフラン」に行きたかったのだが、このレストランは夜のみの営業のようで、また、現在は夜もクローズ中とのこと。仕方が無いので、プールサイドのレストランで食事をとることにした。席はもちろんオープンエアーを陣取る。ミーゴレン、ナシゴレン、ビンタンビール2杯、アクアで76.8S$!たっかい!しかし、ナシゴレンについていたサテーが美味しかったのでヨシとしよう。ちなみに他のホテルからスパを受けに行く場合は予約表が必須だ。ホテルの入り口のガードマンが非常に厳しくチェックしており、予約表を見せる必要があるからだ。非常に厳しいガードを施しているようだ。

 ビンタン島では海、プール、食事、エステを満喫することができ、再度シンガポールに入国だ。帰りのフェリーでは、行きとは違うコメディーが上映され、またもや夫はシンガポーリアンと共にバカうけしている。ドッキリカメラのような内容だった。そしてタナメラフェリーターミナルに到着し、無事入国できた。フェリーターミナルから宿泊予定の「マリーナマンダリンホテル」まではタクシーを利用した。ターミナルにはタクシースタンドもあり、十分な数のタクシーとチャータータクシーが待機しているので安心だ。

 ホテルのエントランスに到着したところ、中から出てくるお客はなんだかお金持ちっぽい、きちんとした格好をした欧米人ばかり・・・。夫はというと・・・、なんと短パンだ!ビンタン島からすっかりリゾートモードのまま来てしまっていた。夫は「げっ!どうしよう。こんなに高級ホテルとは思わなかった。どうしよう。」と焦っている。しかし、今さらどうしようもなく、そのままホテルに入らざるを得なかった。夫は明らかに浮いていた。かわいそうに。ホテルは吹き抜けで、鳥の鳴き声がしており、重厚ではあるが開放的な雰囲気だ。後で気がついたが、廊下には鳥かごがかけられていた。あの鳥の声は生の鳴き声かもしれない。

 フロントには日本人の方がいた。夫が短パン姿ではあったが、無事チェックインでき、部屋に案内してもらえた。残念ながら景色はサンテックシティー側(シティービュー)だったが、ポーターさんによるとライトアップされた街並みは香港みたいでとってもきれいですよ!とのこと。室内も大変感じがよい。またPC専用に電話ジャックが設けられており、回線も2回線設けられていた。便利、便利!またシャワーブース、バスタブは分かれており、洗面ボールも二つ。タオルも豊富で、アメニティも充実!シンガポールでは珍しく(?)歯ブラシもある。シャンプーはリンスいらずの優れもの。大変居心地がよかった。

 夫は早速スーツケースを開き、短パンをはき替えていた。夫の準備が整ったところでマリーナスクウェア内に出かけ足裏マッサージを受けることにした。ホテルとマリーナスクウェアは直結しており、フロント階から階段を下りると、そこがマリーナスクウェアだ。そしてすぐ左手に足裏マッサージ「KENKO HEALTHY FAMILY FOOT REFLEXOLOGY」があった。早速、お店に入り、椅子に座り、マッサージ師の登場を待った。他にも待たされている客がいたが、暫くすると客の数に見合ったマッサージ師が続々と入り口からやってきた。夫の担当マッサージ師は見るからに「すごそう」だった。夫はおびえ、「ちょっと、この人いかにも凄そうくない??」とすがるような目でこっちを見た。しかし、仕方ない。私はというと若い女性マッサージ師だ。マッサージ師は手にパウダーをつけ、まず足の指からマッサージを始めた。あまりの痛さに足の指がもげてしまうのではないか、と思った。足の指からどんどんかかとの方向にマッサージしていくのだが、かかとのマッサージの後には、とどめ(?)として棒でかかとのマッサージをしてくれる。まさにとどめをさされたようだ。こめかみの辺りから脂汗が出るのを感じた。勘弁して欲しいくらい痛かった。痛みを我慢したのが功を奏して、マッサージの後には冷え性の足もすっかり温まり、やはり体にいいんだろうなぁ、と思った。
ところで、あんなにたくさんのマッサージ師は一体どこから湧いて(?)来るのか?実はこのお店はマリーナ地区にいくつかお店を構えているらしく、総勢40〜50人のマッサージ師を抱えているらしい。椅子の数だけマッサージ師がいるということか・・・。

 さてこの日の夜はナイトサファリに行く予定だった。しかし前日よりお腹の調子が悪かった上に軽く発熱までしているようでもあった。このままではナイトサファリに行くことが出来なくなりそうだったので、とにかく薬を手に入れることにした。そこで日本で加入していた保険の現地オフィスに問い合わせ、可能なら市販薬で治したいと伝えたが、シンガポールの薬は日本に比べて効き目が強いとのこと。保険会社のアドバイスに従い、日本語で対応可能なお医者さんにホテルまで来てもらうことにした。そんなオウギョウなぁ、と思ったが、ナイトサファリに行きたいので仕方ない。実際、半分寝込んでいるし、このままでは翌日の予定も危うい。そして待つこと1時間。お医者さんがホテルまで来てくれた。幸いなことにこのときは発熱しておらず、腹痛のみ。お見立てによると「胃腸炎」とのこと。下痢止め、胃腸鎮痙剤、抗生物質、解熱剤を頂いた。薬を飲んだ時は既に7時を過ぎていた。ナイトサファリのアニマルショーが8時からなので、急いでナイトサファリに向かった。薬が効くまで少々時間がかかり、本調子でナイトサファリを見学することは出来なかったが、それでもトラムで園内を回ることができ、大変有難かった。それにしても、夫と全く同じものを食べていたのに、どうして私だけがあたったのだろうか?今回の旅行は本当に「当たり」っぱなしだ。食にだけはあたりたくないものだ。

 さて、ナイトサファリについて。8時からエントランスの奥でアニマルショーが催される。具合が悪いこともありじっくりと見物することが出来なかったが、猫科の動物のジャンピングなどを見ることが出来た。チケット売り場は更に奥にあり、そこでトラム付入場券を購入した。20.45S$/1人だ。日本語トラムはこの日は4本運行されるようだったが、20:30の時点で既に3本が出発していた。最終便は21時とのこと。それまでトラム乗り場の横にある「キャットトレイル」というウォーキングルートを歩いてみることにした。ここにはかわいい動物が多いようだった。川で戯れるかわうそや、小さなマメジカなどがいた。それからトラム乗り場に戻ったのだが、日本人ツアー客の多いこと多いこと!全員乗れるのか?と心配になったが、なんとトラムを2連結にし、急場を凌ぐ。全長30m位にはなっていた。周囲の外国人も驚きだ。日本語トラムだけにガイドの説明も良くわかり、ツートンカラーのマレーバクや、インド象、きりん、ライオンやトラ、フラミンゴ・・・・などなど他にもたくさんの動物を見ることができた。暗闇の中で動物を見たのは初めてだったが、非常に幻想的だった。次回行くときは、キャットトレイルだけでなく、ぜひ他のウォーキングトレイルも歩いてみたい。ちなみにナイトサファリは熱帯雨林の原生林を(一部のみ?)利用しているためか、夜は本当に涼しい。昔はたとえ熱帯地域でもこのように夜は涼しくなっていたのだろうなぁ、と思いを馳せた。

 そしていよいよ最終日。ルームサービスでちょっと遅めの朝食を取り、体調を整えてからチャイナタウンポイントに出かけた。ここはボディーショップなども入っているショッピングセンターだ。多くのお店が「一つ買えば、一個無料」等と張り紙をしており、ここのボディーショップも例外ではなかった。(ちなみにボディーショップには「1個買えば、アイクリームが1個3(あるいは5)S$(日本円で2〜300円)」と表示されていた。)上の階に上るにつれて骨董品店など、あまり多くの需要がないと思われる品物を扱っているお店が増え、客もほとんど入っていなかった。私たちはビタミンショップに入ったが、お店のお姉さんがおしゃべりでおしゃべりで・・・。ここでも帰れなくなるかと思った。どうやら日本人相手に商売を考えているらしく、アドバイスを求められた。しかし彼女は日本語が話せないので致命傷だとがっかりしていた。商売熱心だが、決して嫌みはない。そして日本の情報を提供した見返りに、旅行情報をくれた。彼女にセントーサには行っていないと言ったところ、「何で行かないの!?」と言われた。何で?と言われても・・・。セントーサはよほど良いところらしい。

 ようやく解放(?)され、チャイナタウンの散策に出かけることができた。チャイナタウンポイントの隣の建物には(同じくチャイナタウンポイントの別棟かも知れない)漢方薬局屋がずらりと並んでいた。あまりの凄さにカルチャーショックを受けてしまった。本当は漢方を購入したかったのだが、さぁ、購入の目的は?と考えたところ、思いつくものも無い。そんなわけで、何も購入せずに通り過ぎ、チャイナタウンの中心部へと移動した。

 さて、チャイナタウンは玉手箱をひっくり返したような街だった。古いもの、新しいもの、洒落たもの、壊れたもの等あらゆるものが混在している。中国の寺、ヒンズーの寺、モスクなども近接して存在する。行き交う人々も多国籍だし、地元の人、観光客が混在している。チャイナタウンのごく一部しか散策していないが、それでも次から次に予想もしない色んなものが現れるので、十分楽しむことが出来た。

 それからホテルに戻り、プールに行き、しばし休憩。夕食はやはり出かけずに、ルームサービスでオーダー。夫には「フィッシュヘッドカレー」を注文させた。一口だけ無理やり食べた。たった一口しか食べられないなんて、大変悔しい。涙、涙のフィッシュヘッドカレーだ。絶対リベンジせねばならない。

次へ



に戻る