「地球の歩き方旅のホームページグランプリ2001」グランプリ授賞記念

シンガポール旅行記  by Kaori

(2001年4月)

 

出発

 いよいよ出発当日。パスポートを始め、ホテルのクーポンや予約確認書も持ち、胸を躍らせながら家を出た。今回は初めて空港までマイカーで行くことにしていた。いよいよ成田空港も間近というときに、私は運転中の夫に、「免許証はシンガポールに持っていくの?それとも車に入れておく??」と問い掛けてみた。すると夫は「えっ!?俺・・・、免許証置いてきちゃった。検問ではパスポートを見せればいいやと思ってた・・・」との返事。ゲッ、アンタ、なんで車を運転しているヤツが検問で免許証でなくパスポートを見せるんやっ!?と思ったが、忘れたものは仕方ないので、急遽パーキングエリアで運転を交代。私が免許証を持参していて誠に良かった。

無事、成田空港の駐車場に車を入れることができ、荷物を持ってエレベーターに乗り込んだ。途中、エレベーターが既に閉じかけているにも関わらず、男性が飛び乗ろうとしていた。ボタンの間近にいた夫は慌てて、「開く」ボタンを押した。・・・つもりだったが、そのボタンは「非常呼び出しボタン」だった!!夫は動揺し、「げっ!!!どぉしよぅっ、非常呼び出し押しちゃったよ〜、アハハハハー。」とエレベーター内の人々に向かって笑っていた。すると、インターホンから「どうしましたかぁ?」の声。夫は、まだ笑いながら、「す、すっいまっせん、間違えて押しちゃいましたぁ、あはははは・・・」だと。オイオイオイオイ・・・・。

自宅から空港までもハプニング続きだったが、ようやくチェックインカウンターに到着できた。「ご希望のお席はございますか?」と聞かれたので、エコノミークラス症候群を恐れる私は夫に「とりあえず通路側って言え。」とつぶやき、夫は「通路側から2席。」と言った。そうすると、「本日混みあっておりまして、お隣をご希望されますよね・・・?」と言われてしまった。席がないなら希望を聞いても仕方ないじゃん、とちょっと不満気味だったが、カウンターの係員は他の係員と画面を見ながら「ここは・・・、あぁ、ダメか・・・」等とぼそぼそと相談していたので「ゲッ、もう席がない!?」と焦ってしまった。しかしなんとか席が取れたようで、一安心だ。25列目だ。意外と前だねぇー、などと夫と話しながら、電話回線のチェッカーを買ったり、免税店で買い物するなどし、いよいよ機内へ乗り込んだ。

夫は携帯電話の電源を入れたまま搭乗していたようで、(もちろん座席に着いたら電源を切るつもりで手にもっていたらしい。)、スッチーに「切ってください!」と注意されていた。全く・・・。で、機内で25列目の座席番号を見つけたところ・・・、なんとビジネスクラスの座席だった!!あまりにびっくりしてしまい、喜ぶというより、むしろ「げっ、どうしよう!?分不相応だ、どうしよう・・・。」と不安に陥ってしまった。一方の夫は「えっ!?いいの?いいの??座って良いの??」と騒いでいるし・・・。やめて下さい、恥ずかしすぎる。確かにこの席は「25列目」で、私たちのチケットに記載されている座席番号だ。しかし、私たちが座ったら、とたんにスッチーがやってきて「お客様、座席が違いますよ。」と注意されるのではないかと思い、しばらく座れずにいた。小市民である。何だか通り過ぎていく人たちにもジロジロと見られているような気がするし(気のせい?)、ちょっと恥ずかしかった。そしてようやく座席に着いたのだが、座っても落ち着かない(^^。足元は広いし、座席もゆうゆう。荷物を前の座席の下に入れようにも、遠い・・・。シートベルトをはずさないと届かない。ひやー、すごいね、ビジネスクラス!驚きっぱなしだ。それにしてもなぜビジネスクラスに乗れたのだろうか?今年は当たり年だ、などと思いながら離陸した。

水平飛行に入るとすぐに食事だった。席が広いのでなんだか勝手が利かない(^^;。ビジネスクラスは座席を起こして食事を取る必要が無いことを初めて知った。それはそうだ。前の座席がどんなに倒れていても全く邪魔にならない。
食後、いつの間にか寝てしまっていた。気がついたときには食事のトレーは片付けられており、夫はもぐーぐー寝ていた。しかもイビキをかいていた。勘弁して欲しい。私はそれからシンガポールでの効率的なスケジュールを考えたが、夫は相変わらず寝ている。結局起きた時には既に離陸後4時間経っていた。あんた寝すぎや。夫曰く、目が覚めたときには「ハッ!?ここはどこだ!?」と思ったらしい。それくらい寝心地が良かったそうだ。

それから二人で広い座席を利用して、シンガポールの資料を広げまくり、いろいろ調べていたところ、スッチーさんから、「どうですか、こちらのシートの乗り心地は?」と聞かれた。ひやぁ〜、恥ずかしぃ、そっとしておいてくれぇ、と私は思ったのだが、夫は、「いやぁ、いいですねぇ〜、次からはビジネスクラスと思いましたよぉ〜。」などと調子のいいことを言っていた。ほほぉ〜、よぉ〜く覚えときなさいよ、その言葉!スッチーさんによると、「座席の関係でたまたまこうなりました。帰りがビジネスクラスですともっとよかったですけど、帰りは取れるかどうかわかりませんねぇ。」とのこと、そりゃそうだ。

 しかし、ビジネスクラスのシートはやはり楽で、何時間でも飛行機に乗れる感じがした。

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