banana.gif (1116 バイト)特集! ゴミはどこへ行った!?


レーシアで暮らしてみて、どうすんのかなと悩むもののひとつがゴミの出し方。種類別に分けて出すのが一番だとは知ってるけど、お上も強制しないし、「分別して出してます」なんて話も聞いたことがない。最初は多少の罪悪感を感じつつも、いつしか空き缶も生ゴミも一緒に捨ててます、なんて人が多いんじゃあないかな? 実は現在、全国規模のリサイクルキャンペーンの真っ最中らしい。ということで久々、JalanJalanがちょっと自分たちの目で確かめてみようじゃないの、と潜入したクアラルンプールのゴミ事情追跡リポートだ。 JalanJalan、なんて社会派!

今回のキャンペーンにともなってショッピングセンターなどに設置されたこの4色のゴミ箱。緑はAluminium(アルミニウム)、赤はKaca(ガラス)、黄はPlastik(プラスティック)、青はKertas(紙) と書かれている。しかし認知度が今一つのせいか、あまり集まっていないようだ。

回待ち伏せしたのはKL郊外にある、とあるコンドミニアム。ここに住んでいるJalanの仲間も「分けないでゴミを出してしまっている」と言っている。「掃除の人がいつも午前中にゴミを取りに来てる」というので待ってみることに。

 

マレーシアでお馴染みのゴミ箱。各フロアーに一つずつ置いてあった。 掃除のお姉さんがやって来た。カメラを向けられ、後姿にちょっと力が入る。 各階のゴミ箱がグランドフロアーに集められて・・・。

その後一つ一つのゴミを手作業で、大きなゴミ箱へ移してゆくお姉さん。よーく見るとこの時に、ゴミの仕分けをしていたのだ。しかし完全には仕分けきれていない様子。生ゴミの中に混じった空き缶までなんて、そりゃあ無理だよね。しかしきちんと仕分けて出してあったら、どんなにかお姉さんは楽なことか。この姿を見て(心を入れ替えよう)とJalanJalanとその仲間達は心に誓ったのだ。

 

ばらくすると収集車がやってきた。車体には「Alam Flora=花いっぱいの世界」の文字が。

 

まずはポーズをとるお兄さんたち。(なにが「まずは」なんだかわかんないけど) やっぱりマレーシア、みんな陽気、うれしいね。 作業開始。ゴミ箱を後ろに引っ掛けて、と。 もしやこのまま一気にいってしまうのか?

 

と思いきやお兄さん、腰をかがめて空き缶やプラスチック容器、新聞等を見つけてはポイポイと外に投げている。ここでもやはり分別作業をしていたのだ。 その後みんなできれいに拾い集めて。 はい、この通り。これをどうするのかと聞いたら「マネーマネー」との返事だった。どうやらお金になるらしい。

 

そうだったのだ。ゴミは清掃の人たちによって仕分けられていたのだった。もし私たちが、種類別にわけてゴミを出していたら、お兄さんたちは楽だし、お金にはなるし、環境保護には役立つしで、まさに一石三鳥なのだ。
集めた新聞紙等は後ろの座席に入れられていた。お兄さん達、どこに座るんだろう。お金になるゴミは扱いも違うのだ。 最後は水をまいてきれいに掃除。笑顔で手を振りながら帰っていったお兄さんたち。本当にご苦労様です。Terima Kasih!


兄さんたちはこの後、2〜3のコンドミニアムをまわってから、ジンジャン・ウタラへ行くと言う。どうやら、そこに大きなゴミ処分場があるらしい。ということで、お兄さんたちより一足先に行ってみることに。

 

正面に見えるのは有名なバツー・ケイブ。地図によると、この辺にあるはずなのだが…、うーん、見つからない。辺りをグルグルとまわってみる。 

あった、あった。これがマレーシアの夢の島か。

 

 

車を降りて近づいてみる。円くあいた雲間から光が差しこんで、ゴミの山が照らされてる様はちょっと圧巻だ。右手前でショベルカーが作業をしているのが見える。この工事現場へは近づけるようだ、ということで、社会派JalanJalan今回はどこまでも潜入してみる。



こは日本の鹿島建設の工事現場であった。しかもラッキーなことに、鹿島建設の方と、工事のコンサルタントをされている八千代エンジニヤリングの方から、大変貴重なお話をうかがうことができたのだ。お二人はまさにゴミ問題のプロ。勤務時間内、しかもアポなしにもかかわらず本当にありがとうございました。
それによると、現在KLには、こことプチョンの2ヵ所にゴミの処分場があるのだが、そのうち一ヶ所はパンク寸前で近いうちに閉鎖されてしまうのだそうだ。そこで登場するのが、今ここで建設中のトランスファー・ステーションと呼ばれる、ゴミを圧縮して輸送効率を高める施設で、2002年からクアラルンプールのゴミ処理の中心的役割を果たすことになるのだそうだ。ゴミの焼却、というのは実は大変にコストがかかる方法なので、クアラルンプールでは今まで手付かずだったけれども、近いうちには焼却処理も始まるとのこと。他の国々と同じく、マレーシアでもゴミ問題は深刻化しつつあり、今まさに国を挙げてのゴミ対策に乗り出したところ、というわけだ。まだまだ若い国であるマレーシア。ゴミ対策も始まったばかりだったんだね。ゴミ先進国の日本からやってきた私たちは、環境問題への意識は高いはず。ここで知らんぷりしないで、まずは身近なゴミの分別出しからやってゆこう。と、いつになく真面目に呼びかける社会派、JalanJalanなのであった。

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