特集!ストローフラワー

トローフラワーって知ってますか? リボンフラワーっていうのは日本でもよく見たけど、ストローフラワーはJalanJalanも初耳。だけど、これが今マレーシアで、特に女性たちの間で大流行しているっていうから黙っていられない。最近はちょっと暇そうな会社(笑)では、決まって受付嬢や秘書達がこれをせっせと作っていたりする。家に帰れば、子供も一緒に親戚一同みんなで作っている。カラオケに行けば、客待ちのホステス達が黙々と制作に励み、「この不景気にもかかわらずよくぞ来たっ」とばかりに歌いに来た客に渡す。これは趣味と実益、一石二鳥というわけだ。とにかく猫も杓子もストローフラワー。いったいそれは何なのか、どうやって作られるのか、早速JalanJalanは街に出てみるのであった。

やちょっとした商店街や大きなショッピングセンターなどで簡単に手に入るこのストローフラワー制作セットだが、今回JalanJalanは、クアラルンプール郊外、スバン地区にあるスバンパレードに行ってみた。真ん中の吹き抜けをぐるりと取り囲むようにショップが並ぶ独特のレイアウト。日本式に言うとその2階に「LILY HANDCRAFT」なる店がある。ここは普段、手芸屋さんとして毛糸や手芸用品を販売していたり、編み物ワークショップなども開いている。店の中央にあるテーブルではいつも常連客らしいのが毛糸でモコモコの人形やセーターなど編んだりしていて不思議だな〜と思っていた。ところが今日行くと、ショーウィンドウはこのストローフラワーの完成品が所狭しと飾られている。店内のテーブルも編み物ではなく、ストローをチョキチョキしている客ばかり。う〜む、ほんとに流行っているんだな〜。

内に入るといつもは毛糸玉で一杯のショーケースに、色とりどりのストローが並んでいる(写真右)。この真ん中の段に積み重なっているのが最初は何だかわからないね。上の段は、フラワーを作るのに必要な茎や葉っぱ、雌しべや雄しべ、ガク、それからテープやハサミといった工作道具まで一式並んでいるのだ。

ョーウィンドウの中は、ストローから作られた様々な花のブーケ達。ゆり、菊、牡丹、ヒマワリ、バラなどなど、どんな花でも自由自在なんだぞっといった趣(写真左)。実際に店の中から見ていると、このショーウィンドウの前に立ち止まり、しばらく見ていく若いカップルや女性グループがとても多い。

ちこち見ていると、店員から「やってみるか?」と誘われた。ここでストローセットを買うとタダで作り方講習をしてくれるというのだ。JalanJalan、あまりこの手の趣味はないのだが(笑)、マレーシア女性の流行りもんとなればトライしないわけにもいかない。そこで1セット購入。右の写真にあるのが、4色のストロー束。ミルクシェークを飲むようなちょっと太めのストローだ。これが一束80セント。その他、茎、葉っぱ、ガク、雄しべ&雌しべ、粘着テープ、ストローに波を打たせるしごき棒などなど。材料費で約30リンギ。店員さんに尋ねたら、このストローフラワー、隣のタイからやってきたらしい。材料はタイからの輸入。

料を揃えると、中央のテーブルで講師のお姉さんが作り方を教えてくれる。まず、何の花を作りたいか、おもむろに申し述べる。しかし、「バラ」などと言うと、「まだバラは早い」などと諭されてしまう。バラは上級者向けなのだ。ストロー道は、そんなに甘くない。そこでまず、初心者向けの「ヒマワリ」辺りからということになるのである。ふと横を見ると、まだ小学校1年生といった風情の女の子がシャカシャカとハサミを入れてたりして、手芸屋の中のJalanJalanはちょっと恥じらうのであった。しばらく真剣に作っていると、テーブルの周りには10人ほどの女性が席に着き、大盛況のストロー講座。中にはわたしゃ編み物一筋といったオババも混じって、ワイワイガヤガヤ、井戸端状態となる。さらに恥じらうJalanJalanであった。




ストローフラワーのできるまで
まずはヒマワリ。花びらになる15本のストローとハサミを用意。 1本のストローを4等分に切っていく。 ストローをつぶして写真の形に切り取る。これが花びら一枚分。 これをガクの台に雄しべと一緒に乗せながら、粘着テープで留めていく。同様のやり方で花びらを短くして増やすと菊になる。



次は小花。このようにストローに小さく切り込みを入れていく。これは細かい作業。 小花用の茎にまず雌しべを粘着テープで留め、そこにストローを巻いていくと切り口が立って小さな花びらになる。 巻き終わったら粘着テープで留め、小花用のガクを茎の下から花びらを覆うようにはめ込む。 茎の周りに茎用のテープを巻きながら、途中で葉っぱを挟み込む。



そして上級編のバラ。まずストローの4分の1くらいのところまで縦に切り込みを入れる。 ストローを切り開き、内側に丸め込む。 切り込みの終点まで丸め込んだら、それをひねりながら外側に巻いていく。 終わりまで巻いたら、茎とガクを合体させ、茎用のテープを巻いていく。



ジャジャ〜ン。これらが完成品。JalanJalanが作ったんじゃないけどね(笑)。




、いうわけで今回はストローフラワーを紹介してみました。これ、オフィスなんかではチャイニーズの女性がマレーの女性に教えていたりする。何年か前にはやはりチャイニーズの女性を中心に「刺繍絵」なんかも流行りました。やっぱり中国系は手先が器用なんだね。この手の物はとても好きなのだ。まぁ、米粒に見事な絵を描いてしまう国から来ているからね。このブーム、いつまで続くかわからないけれど、しばらくは街中に色とりどりの花が咲き乱れることでしょう。何となく暗く沈みがちなご時世にちょっとカラフルな話題。もしマレーシアの女性や家庭からこんな花をもらったら、心から労ってあげよう。けっこう苦労して作ったはずだから・・・・ね。







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