- 総人口が1900万人。日本とほぼ同じ国土を持ちながら人口は2割にも満たない。その比率も25才以下が全体の6割近くを占めるとにかくめちゃくちゃ若い国なのだ。人種は大きく分けて3つ。マレー人55%、中国人34%、インド人10%。そうなると宗教も大きく3つ。イスラム教、仏教、ヒンズー教。言語だって負けちゃいない。マレー語(アルファベット、イスラム文字)、広東語、北京語、福建語、客家語、タミール語、英語と広がっていく。全く異なる世界観、価値観の人々がひとつの国の国民として共同生活を営んでいるわけだ。違う価値観の人が一緒に暮らすということはお互いの価値観を理解するということではなく、違った人を受け入れて暮らす術を知っているということだな。
心からは理解し合えない人と共に生きるということ、とても凄いことだね。
中国系の人は相変らず経済観念に秀で、よく働く。マレー人はとてもおっとりのんびりしているのでいつも中国系に出し抜かれてしまう。だって彼らの人生はすべてアラーの思し召しなのだから。それでこの国の政府は「ブミプトラ政策」という世界でも珍しい建設的人種差別政策を採っている。「ブミプトラ」というのは、元々この地にいる「土地の子」という意味で、この政策では就学、就労から銀行借り入れや政府の許認可事項の細微にわたりマレー人が優先、優遇されるようになっている。
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