タイトル | : Re: あの沈殿物は? | |
投稿日 | : 2008/02/02(Sat) 04:31 | |
投稿者 | : Leica | |
ホスト名:203.153.16.7 |
ミネラルとは、マグネシウムやカルシウムなど結晶質の鉱物です。
ミネラルウォーターとは、これらの鉱物が含まれていて飲料となる天然水や地下水です。
(ミネラル分が非常に豊富な海水(海洋深層水)を使用したミネラルウォーターや、人工的にミネラルを添加したミネラルウォーターもあります)
このミネラルの含有量は、硬度という数値で表され、その値によって硬水や軟水に分類されますが、世界保険機構(WHO)の基準では、
軟水 0-60mg/L 未満
中程度の軟水 60-120mg/L 未満
硬水 120-180mg/L 未満
非常な硬水 180mg/L 以上
とされています。
日本の水は、地中での滞留期間や河川が短いので、軟水が多いのですが、ヨーロッパの水は、石灰質の地層を長い間かけて通ってくるので、ほとんどがミネラルを多く含んだ硬水です。
ミネラルは元々は結晶質の元素ですから、ミネラルが多く含まれているこれらのミネラルウォーターが、温度の急激な変化などで化学変化し結晶化するのは特におかしいことではありません。
凍結解凍時に薄い膜のような沈殿物が出来たり、キラキラした浮遊物が出来るだけでなく、沸騰させた時もポットなどにミネラルが結晶化して残る事があります。
ちなみに、日本産のほとんどのミネラルウォーター、東京都の水道水の硬度は60mg/L 前後の軟水ですが、ヨーロッパのミネラルウォーターのエビアンやヴィッテルは、硬度300mg/L を超える非常な硬水です。
"私もそうでした。"さんが書かれていた「C」とは、フランス産のコントレックスの事かと思いますが、このミネラルウォーターは、1468mg/L も硬度がある極めて高い硬水で、非常に多くのミネラル分を含んでいます。ですから、これを凍結解凍したり、沸騰をさせた場合に、結晶化しミネラルの沈殿物や浮遊物が出来る可能性は極めて高いです。
ミネラルウォーターを凍らせ解凍して使いたいが、結晶化されたミネラルの沈殿物や浮遊物が気になるのであれば、マレーシア産や日本産のミネラルウォーターを使うか、ヨーロッパのミネラルウォーターを選びたいのであれば、硬度 60mg/L と日本の水に極めて近い軟水のボルヴィックを使うなど、ミネラル分の少ないものを選択するのがよろしいかと思われます。
栄養として身体に必要なミネラルを取るのは良い事ですが、ミネラルを取りすぎると胃腸が重く感じたり、下痢をする事などもあります。
以前日本で、コントレックスが「飲むだけで痩せる」と噂されていたのは、上記に書いたように極めて高い硬水なので、ミネラル分を必要以上に摂取し下痢をして体重が減るからだと思われます。(下剤の主成分はミネラルのマグネシウム塩です。もちろん下剤とミネラルウォーターでは含有量は全然違いますが)
コントレックスの製品表示には「乳幼児の飲用はお控えください」との注意表記がなされているくらい多くのミネラルが含まれています。
硬水のミネラルウォーターを日本の軟水と同じように飲用し、ミネラルを必要以上取りすぎないよう、気をつけたほうがよろしいかと思います。
ここのトピックの論点とは異なりますが、以前日本でミネラルウォーターにカビが混入していたものが販売されていた事がありましたが、それについては下記のサイトを参考にされるとよいかと思います。
夕刊フジBlog
"専門家に聞く「ミネラルウオーター」の正しい飲み方"
hhttp://www.yukan-fuji.com/archives/2005/02/post_1438.html