2000年
7月3日(月)

マレーシアのことなら
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勝ち星なし同士で向かえた今シーズン第8戦目。後がないJalanJalanに選手が集まらない不運が重なる。ここで監督代行のJun主将は、ソフトボール界のパルプンテ、とがりの封印を解いた!

吠えた! 笑った! 泣いた!

この日のJalanJalanはまさにがけっぷち。開幕以来負け続けの7連敗。そして相手は同じく勝ち星なしのファンキーズ。勝てるとしたらここしかない。ここに負ければ事実上の最下位確定だ。ところが、どうしても一勝を挙げたいダブルヘッダーに人数が集まらず前日夜まで確認メールが飛び交う。深夜も12時を回る頃、監督代行Junは大きな決断を迫られていた。秘密兵器とがりの起用だ。「相手だけが危険なら迷うことはないんです。味方も危険なんです」と胸の内を明かす。しかしここを勝負と見た代行はとがりをメンバーリストに入れる。ポジションは秘密兵器。翌朝先発マウンドに立つとがりの姿には予期せぬ効果があった。「この試合は落とせないんだ」という必死の思いがナイン全員に駆け巡ったのだ。

果たして大会史上類を見ない22対20の猛乱打戦を制したのは我らがJalanJalanであった。合計42得点は大会記録。打って打たれて打たれて打ってのシーソーは、もう試合経過をきちんと語ることなど誰にもできない。とがりが投げ、とがりが打ち、そして、全員が打ち、全員が守り、全員が勝ち取った初勝利だ。最後のセンターフライを松原選手が捕球するとまるで優勝の瞬間のような騒ぎ。待ちに待った勝利にナイン達は抱き合って喜びを表すのだった。

JalanJalan vs ファンキーズ
チーム名1234567合 計
ファンキーズ1105400 20
JalanJalan55606× 22

喜び満面。試合終了後の挨拶。


第一試合が終了すると休憩の時間もなく第二試合となる。相手は常に3位以内をキープしている強豪アトム。42得点の試合を終えたばかりのJalanJalanとこれから今日の第一試合を始めるアトムでは普通であれば大きなハンディがある。ところが長いトンネルを抜けたJalanJalanにとっては相手が誰であれ、その勢いを止めることはもはやできなかったのであろう。一回の表を難なく三者凡退に討ち取るとその裏は打者一巡の猛攻で6点を奪取。その後危なげない試合運びで常にリードを保ち、11対8の横綱相撲で2勝目を挙げたのであった。

JalanJalan vs アトム
チーム名1234567合 計
アトム03010138
JalanJalan622010×11

一試合消化した後のJalanJalanには疲れより勢いがあった。



守備選手名打 席安 打本塁打盗 塁
1捕手池内5200
2左翼桜井8510
3中堅松原7302
4三塁カズ8400
5一塁西尾7601
6遊撃Jun6300
7右翼梅原7400
8二塁高橋4310
8右翼宮田5410
9投手とがり3100
9二塁山下2000
ダブルヘッダーの通算個人成績は左の通り。上位打線、下位打線の隔てなく打棒が爆発した2試合だ。初ホームランが高橋一元、宮田に飛び出し、どこからでも打点が稼げる打線だ。下の写真はアトム戦、満塁走者一掃の二塁打を放つ4番カズ。

 

久々に見応えのある試合だったな。長短併せて打線に当たりが出て繋がったし、守りもだいぶ締まってきた。松原のプロまがいのスライディングキャッチなどチームが乗っているときはこういうプレーが飛び出すものだ。とがりのピッチングでナインの心が一つに固まっていくのがスタンドのワシの目からもわかったわぃ。こういう試合をしていれば常勝MECOMだってそう簡単には勝てないだろう。全員が大振りをせず、しっかりとミートを心掛けておったし、守備も不用意な返送球で無駄な点を献上するということがほとんどなかった。基本を守った試合をすればそうそうは負けないものだ。この試合でJalanJalanがそれを身を持って習得したことを期待したい。

 

久しぶりにグラウンドに顔を出したkaobal名誉監督。とがりのピッチャーを見にやってきた。「わしゃ、おもろいもの見れたらそれでええねん」と秘密兵器の活躍を確認するとまたどこへともなく去っていった。






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