1998年
3月17日(火)
広告は
やっぱり、やっぱし
DIK
がっぷり四つの攻防が延々と続き、1時間45分の息詰まる闘いとなった。(涙にくれる応援団↓)
初回3者凡退の後、今期初めての先取点を許した。しかし全く焦りはない。2回、たかしの通算5打席連続ヒット&盗塁、よりてる四球の後、Masの犠牲フライで同点、ゆーじんのヒットですぐに逆転だ。同点で迎えた4回、主将Junがランナー二人をかえす強烈な勝ち越し2塁打をライト線に放つ。そして、ベンチのイケイケムードに応えるように、エースぷよが今日も気持良さそうに「はんさむまきう」(本人命名)を投げ込む。
そして迎えた6回、ランナー二人をおいて、またしてもJunがやってくれた。5点差に引き離す貴重な2塁打を得意の流し打ちできれいに決めた。(この男、今日は一味違う..) しかし、強豪JSKL(日本人学校)はそのまま沈黙を続けるような柔な相手ではなかった。その裏、勢いづくJalanJalanに怒涛のごとく反撃の火の手を挙げた。
JalanJalan vs 日本人学校
チーム名1234567合 計
JalanJalan02120319
日本人学校1110061x10
  敢闘賞〜Jun主将
勝利もMVPも、そして何よりも副賞として用意されていた「こっちーのチュッ!」を土壇場で逃した悔しさは量り知れない。しかしながら、気迫の連続二塁打と4打点は、この日12回目の結婚記念日を迎えたMrs.Jalanに「ありがとう」の気持と共に贈られた。その晩、副賞がついてきたかは定かではない。


守備選手名打 席安 打本塁打四死球盗塁
1三塁笹木52100
2遊撃Jun52000
3投手ぷよ40000
4左翼たかし42001
5二塁よりてる20020
6一塁Mas42100
7中堅野口30010
8捕手ゆーじん21000
8捕手カズ21000
9右翼深沢20000
9右翼たか22001
チームのリズムは寸分の狂いもないまま、この「魔の6回」を迎えていた。しかしながら、体力と精神力に問題を抱えるエースに疲れが見えはじめ、次第に球は甘くなり制球力を失っていった。打ち込まれるエースの背中にチームメイトが熱い声をかける。「OK OK、打たせていこ〜ぜっ!!」 そして打たれまくった...。 底力のあるチームが勢いに乗ると手が付けられない。あっと言う間に同点、そして逆転されて長いイニングが終わった。
一点ビハインドの最終回。先頭打者は監督Mas。何がなんでも出塁しなくてはならない事は本人が一番よく知っていた。「右だ、右に打っていけぇ〜」 主将の檄が飛ぶ。
そしてカウント2-3から投じられた球が、左中間に強烈にはじけ飛んでいく。土壇場で飛び出した同点ホームラン。『苦しい時の大家さん頼み』とはよく言ったものだ。シュンとしていたベンチがにわかに息を吹き返す。「続け〜〜!!」 見せ場はさらにひろがる。カズ、たかの連続ヒットの後、今日ホームランを打っている笹木、当り屋Junと打順は続く。(いけるぞ...)みんなそう信じていた。 しかし... 天はすでに見離したのか、二人の強烈な当りはことごとく野手の正面をつき、勝ち越し点を奪うことはできなかった。この時点で1時間30分を経過しており、規定により延長戦はない。JalanJalanの勝ちはもうなくなっていた。「よくて引き分け」というのは守っている者にとって、底知れないプレッシャーを与える。いやなものだ。緊張感がグラウンドを走っている内に、気がつくと無死ランナー2、3塁。(まずい、後がない...)と思う間もなく、ライトライン際にポトリと打球が落ちてゲームセット。あまりにあっけない終わり方だった。
悔しい負け方だったが、強豪相手にチームが得たものも大きい。「フラれて人間強くなるんっす!」のエースの格言通り、このチームもさらに強さを増すことだろう。


今回からこのコラムを担当することになった星野仙三だ。ちょっと辛口だがよろしく 頼むぞ。さて、試合を観て俺が感じたのは「勝負勘」の差だ。ゲーム全体の流れの中 でどこが勝負どころなのか、これを見極めるには一朝一夕にはいかん。経験がものを 言う。リーグ創設時からの歴史を持つJSKLチームとにわかチームのJalanJalanではそ こに違いが出た。チーム力自体はむしろJalanJalanが上だろう。だが、JSKLは6回裏 の少ないチャンスを活かしてゲームをものにした。試合巧者というやつだ。ここはど うしても出してはいけないランナー、守りきらねばならない守備、打たねばならない 打順、こういうものを体で察知し、どれだけきっちりプレーできるか、JalanJalanの 次の課題だ。まあ、今回は最初だからぼんやりしたことを書いたが、次回からはばっ さり斬るぞ。覚悟しておけ!




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