2001年
7月22日(日)号
頼んで安心
Nistrans
の引越し

シーズン総決算の最終戦は、AリーグとBリーグの同順位同士で争われ、1位から23位までの総合順位を決定する。昨年は13位14位決定戦を戦ったJalanJalanは今季、3位4位決定戦に望む。そして相手はトーメン。チームメンバーにマレーシアナショナルチームの選手を何人も抱え、常に優勝争いの一角を占める異色の強豪だ。プレイボールは朝8時、総合優勝決定戦をMECOMと戦うミツイ審判団のコールで。トーメン先攻、JalanJalan後攻。 逆転、逆転の試合展開にナインもベンチも総立ちの状態が続く。さすがにリーグ準優勝同士、伯仲した緊迫感だ。
あのトーメンとここまでキワドイ試合を展開できるJalanJalanの強さに我が子を見るように目を細めるとがりマネージャー兼秘密兵器。

試合終了後、JalanJalan記者クラブはダマンサラにあるプレスセンターにおいて43名の記者が投票を行い、満票にて吉原選手が初めてのチームMVPに輝いた、と発表した。満票によるMVP選出はチーム創設以来初めて。吉原選手は、超リーグ級の速球を武器にチームを初の入賞に導いた功績が認められた。チーム通算失点35は、今シーズン両リーグを通じ、最少。23チーム中、最も相手に得点を許さなかったチームとなった。

JalanJalan vs トーメン (01/7/22)
チーム名1234567合 計
トーメン00231017
JalanJalan04001207

アベックホームランで殊勲。桜井(左)と小澤(右)
0対0で迎えた2回裏JalanJalanの攻撃は、短打をつないで一挙4点。大きな先制となったが3回、4回とトーメンが得点を重ね、逆転。6対5で終盤を迎えたJalanJalanはこの日大当たりの桜井、小澤の1、2番コンビに値千金の連続ホームランが飛び出し、ここで再度試合をひっくり返す。このまま逃げ切りたいが、さすがにAリーグ準優勝のしぶとさで最終回にトーメンは同点に戻す。結局両チーム譲らず、試合は時間切れ引き分けとなった。


守備選手名打 数安 打本塁打四死球盗塁打率
1中堅桜井43100750
2三塁小澤42100500
3右翼宮田41000250
4左翼松原31010333
5捕手池内41000250
6一塁西尾32000

666

7二塁梅原20000 000
7二塁一元21000 500
8遊撃志村20000 000
8右翼福井10000 000
9投手吉原31000 333
1、2番に長短打が出て打線を引っ張った形。桜井の同点打と小澤の勝ち越し打が光る。また当りはヒット性だが野手正面のライナーといった不運も多かった。




表彰パーティー at シェラトン・インペリアルホテル

総合順位決定戦の当日、午後2時半から市内のホテルで表彰式を兼ねたパーティーが行われる。この日は、毎月第3日曜日に朝早くからお父さん方の応援に来てもらった家族への感謝も込めたファミリーパーティーで参加者は500人に上る。 パーティーが始まると早速表彰式。今季第3位(トーメンと同率)のJalanJalanが最初の表彰チーム。監督代行のJunが在マレーシア日本大使館大使より3位のメダルを授与される。チーム表彰の他、個人表彰もあり、今シーズンの打率トップはなんと7割3分3厘というハイアベレージ。
マレーシアでは一般的な風習、VIP席。この日も大使、日本人学校校長、日本人会事務局長、日本人会理事文化スポーツ委員長など「長」の付く人が一杯。その他上位3位までの監督にはこのVIP席が用意されたが、座りなれている他の監督と違い、居心地悪し。右の写真はJalanJalan。所在無いので勝手に乾杯して勝手に料理を取ってきて食い始めているが、その後、給仕が一皿ずつ料理をサーブし始め、2度食いする羽目になることをまだ知らない。
堂々3位入賞のメダルを首にかけ、ステージ上で記念撮影するJalanJalanチームメンバーとファミリーたち。シーズン開幕当初、この栄誉を誰が想像したであろうか。なんとなく集まってきたこのメンバーたちに次第にチームワークが芽生え、戦うこと、勝つことによって信頼や絆が培われていった。海外でこういう気持ちのいい仲間ができることはとてもうれしいことだ。来月は初のJalanJalanチームゴルフコンペの計画も進行中。更に結束を深め、来シーズンはいよいよ優勝を狙う。強豪、ミツイ、MECOM、トーメンらとどのような戦いを繰り広げるのか、今からわくわくする。ともかく、3位入賞おめでとう。シーズンを通して、みんなご苦労様でした!

 

今シーズン、チームの成長ぶりには実際、目を見張るものがあった。一戦一戦戦うごとに強くなっていく感じだ。しかし、このJalanJalanがこれから本当の意味で王者になっていくためには何が必要であろうか。私は優勝チームミツイの監督の弁にその解の一端を見る。彼は、「私たちミツイは優勝しましたが、得点数(攻撃力)ではWINGSに負け、失点数(守備力)ではJalanJalanに負けました。しかし、ミツイには「総合力」があったのだと思うのです」と印象を語っている。そうだ、この「総合力」こそが常に優勝を争えるミツイの強さなのだ。強い選手の入団(赴任)と退団(帰任)でほとんどのチームが戦力や順位を大きく上下させる中、一個人の貢献に頼らず常に「チームとして強い」チームを作り上げること、そしてそのレベルをキープすることこそ、本当に難しいことなのだ。特に彼らのように職場の同僚同士による「企業チーム」でなく、試合の日に集まる「寄せ集めチーム」であるJalanJalanには更に難しいテーマだ。しかしKLのアパッチ野球軍、JalanJalanにならそれができるはずだ。今季は3位、おめでとう。来季はまたビシビシと辛口で容赦なく斬るから、そのつもりで。

 

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