2002年
4月21日(日)号
Sunday, April 21, 2002

avenuタイ
微笑みの国へ

KL日本人会ソフトボールリーグ第9戦は、今シーズンここまで6勝2敗、リーグ第2位でJalanJalanを追うガッツとの対戦。今期の優勝の行方を大きく左右する、両チームにとって極めて大事な1位、2位決戦となった。この試合にJalanJalanが勝てば、ガッツは優勝戦線から脱落、仮にJalanJalanが残り2試合を全敗し、現在3位のトーメンが全て勝っても、得失点差でJalanJalanの優勝はほぼ確定する。しかし、逆にJalanJalanがこの試合を落とせば、ガッツが残り2試合を全勝し、JalanJalanが残り2試合のどちらかを落とした場合、ガッツの逆転優勝が決定することになる。とにかく、JalanJalanはこの試合で情勢を決定させてしまいたい。ガッツは優勝戦線に踏みとどまるために絶対に落とせない。日本人学校グラウンドは、両者の思惑を激突させるクライマックスを迎えた。

試合は、1回の攻防から、意外な展開を見せた。ガッツ投手の乱調により、先頭打者から9人連続のフォアボール。JalanJalanは追う展開でありながら、労せずして逆転し、その後も得点を重ねる。一方、一体感のある守備陣は熱投梅原を完璧にバックアップし、ガッツの追加得点を阻む。ゲームは大量10点差のまま5回コールド、JalanJalanが2位ガッツを突き放し、今季リーグ優勝当確を決めた。JalanJalanの今季コールド勝ちは、9試合中7試合。(写真上、優勝当確に沸くJalanJalan。写真左、一二塁間の打球に飛びつく櫛山。セカンド相馬、ライト宮田)


A リーグ 成績表(4月21日現在)
TEAM
試合数
得点
失点
勝ち点
得失点差
1
Jalan Jalan
9
8
0
1
149
47
17
102
2
トーメン
9
6
2
1
98
87
13
11
3
マコタ
9
5
2
2
100
54
12
46
4
ガッツ
9
6
3
0
78
62
12
16
5
MELCOM
9
5
3
1
105
64
11
41
6
ピンクパンサー
9
4
4
1
110
102
9
8
7
ファンキーズ
8
4
4
0
100
74
8
26
8
アトム
9
4
5
0
91
104
8
-13
9
シルバー
8
4
4
0
60
85
8
-25
10
3J's
9
2
6
1
54
85
5
-31
11
バングラーズ
9
1
7
1
44
140
3
-96
12
ベアーズ
9
1
8
0
59
144
2
-85


B リーグ 成績表(4月21日現在)
TEAM
試合数
得点
失点
勝ち点
得失点差
1
MECOM
9
8
1
0
141
60
16
81
2
REDS
8
8
0
0
92
45
16
47
3
MITSUI
9
7
2
0
123
69
14
54
4
HITACHI
9
5
4
0
93
54
10
39
5
WINGS
9
4
4
1
85
76
9
9
6
JSKL
9
4
4
1
105
104
9
1
7
ニッショウイワイ
8
4
4
0
83
84
8
-1
8
SUMITOMO
9
3
6
0
73
101
6
-28
9
セーフティーファースト
9
3
6
0
74
116
6
-42
10
P.カンチル
9
3
6
0
43
94
6
-54
11
MCMタイガー
9
2
7
0
67
104
2
-37
12
JCV
9
1
8
0
69
138
1
-69

この日は、現在、中国遠征中のよりてるが、事実上の優勝決定戦を受けて、この試合の応援のためだけに来馬。初回ガッツの4点先取にも全く動じないJalanJalan新ナインを驚きをもって賞賛する。途中でユニフォーム、スパイクを渡され、最終回となった5回表、ライトの守備につく。美技、エラーともになし。ベンチでは、久しぶりのとがりマネージャーとナインの活躍に顔がほころぶ。

試合終了後、ダマンサラのビールかけの会場控えの間に於いて、試合のビデオを見ながら慎重に検討の結果、この試合唯一の貴重な本塁打を放ち、セカンドゴロダブルプレーの美技立役者となった相馬がMVPを受賞した。相馬の受賞は、入団後3ヶ月でスピード受賞となった先月に続いて2試合連続、2回目。JalanJalanチームでの2試合連続受賞も初めて。

JalanJalan vs ガッツ (02/4/21)
チーム名 1 2 3 4 5 6 7 合 計
ガッツ 4 0 0 0 0     4
JalanJalan 9 5 0 0 X     14

1回表、ガッツはしぶとい打撃でヒットを連ね、4点を先取。ガッツがここまで防御率で24チーム中3位という実績を考えると、JalanJalanにとっては、微妙なプレッシャーがかかる点数だ。しかし、1回裏、ガッツ先発の乱調により、記録的な9人連続、打者一巡の四球。二巡目は、ストライクを取りに来たボールをジャラン打線が強振、連打と併せて一挙9点の猛攻で、試合を一気にひっくり返した。その後、投手梅原が安定、守備も随所に美技を交え、ガッツの追加点を許さない。一方、2回裏、JalanJalanは、コントロールの定まらないガッツ投手から、更に5点を追加。ゲームの流れを決定付け、そのまま5回コールドで寄り切った。



対ガッツ戦のハイライトシーン
(大型パネルをご希望の読者の方は、Jスポ編集部までお問合せください)

抜群の安定感で初回以降ガッツ打線を
無失点に抑えた梅原

ピッチャーゴロをセカンドホースアウトで
しとめる梅原、志村
2打数2安打、チーム首位打者(規定打席)に
躍り出た4番松原
池内からの送球でセカンド盗塁を阻止する志村

守備 選手名 打数 安打 本塁打 四死球 盗塁 通算打率
1 中堅 桜井 3 2 0 1 2 625(32-20)
2 三塁 小澤 1 0 0 1 1 520(25-13)
2 代打 一元 1 1 0 0 0 375( 8- 3)
3 遊撃 志村 2 1 0 1 1 655(29-19)
4 左翼 松原 2 2 0 1 1 680(25-17)
5 右翼 宮田 2 0 0 1 0 481(27-13)
6 捕手 池内 1 0 0 2 0 529(17- 9)
7 一塁 櫛山 1 0 0 2 0 643(14- 9)
8

二塁

相馬 2 1 1 1 0 500( 6- 3)
8 二塁 川又 0 0 0 0 0 666( 3- 2)
9 投手 梅原 1 0 0 1 0 640(25-16)
9 代打 山下 1 0 0 0 0 750(4-3)


フォアボール総数が11個に上ったこの試合は、打数、安打数とも少ない。7安打で14点の超省エネ勝利。


祝賀ビールかけ大会のハイライトシーン

試合当日夕刻、ダマンサラプレスセンターにて開催されたリーグ初優勝当確祝賀ビールかけ&BBQ大会。選手及び家族、関係者が多数詰め掛けた盛会となった。

リーグ初優勝当確報告後、Jun主将の胴上げ。途中、後方一回転を含むの恐怖アクロバット胴上げとなり、主将は気絶する。

乾杯の挨拶後、おもむろに始まったビールかけ。強力水鉄砲にビールを挿入する奴、シュノーケル装着の奴などが入り乱れ、一気に修羅場となる。

この試合、MVP受賞、相馬へのビール祝福。普通なら怒るが、この日は相馬も大ご機嫌で、手荒い洗礼を受ける。

ビールかけ後、全員シャワーを浴び、室内会場にて、試合ビデオ鑑賞検討会。櫻井の本塁憤死判定や、「あれは、取れる!」「グラブをかすってる!」といった自チーム選手のプレーをビデオで指摘する。

 

ビール滝の中で息ができずにもがくJun主将。パンツの中にビール瓶を差し込んで行ったのが櫻井の手であることをカメラは逃さなかった。

シュノーケルの空気口にビールを注入するとがりマネージャー。吸うとビールが入ってきてのたうつ梅原。

 


オリンピックチームの監督への就任要請、お受けしました。私は、こういう派手なものが好きなんですね。アイ・ラブ・派手、ですね。ところで、星野君、この間までこの地味なコラムで「斬る!」なんてやってたくせに、今はずいぶん派手なことになってますね。リトル嫉妬ですね。阪神にマジック65が点灯なんて言ってる奴がいますが、馬鹿げてますね。ないんですね、そんなマジックは。いや、そんなことより、やりましたねー、JalanJalan。私がこのコラムを始めてからずっと負け知らずのままリーグ優勝当確ですか? 驚きましたね。とにかく、一試合ごとに強く、成長して行っている、こんな印象を深くしています。打撃や守備といった技術面はもちろんなんですが、精神力がついた。相手の得点にも泰然としている。自分たちが何をすれば勝てるのかを体得したとでも言うんでしょうか。そういった開き直りすら感じる試合運びでした。さて、残り2試合。これはJalanJalanにとって消化試合ではありません。総合優勝決定戦に向けての調整としてとても大切な試合になります。主将も様々なフォーメーションを試してくるでしょう。選手は、常に相手がBリーグ覇者との想定でゲームに臨む必要があります。中身の濃い試合展開を期待しています。


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