2003年
3月16日(日) 新年号
Sunday, Mar. 16, 2003

掘るぞ、どこまでも
日石マレーシア
石油開発

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2003年3月16日第7回戦は、Aリーグ天王山、6戦全勝同士のJalanJalanREDSの対決となり、気迫で譲らぬ両チームは長時間に及ぶ試合の末、6対6の同点で引き分けた。

REDSは、2002年大会で総合優勝を飾った王者。JalanJalanが総合優勝決定戦で破れ、涙を飲んだ大会最強のチームである。今シーズンは同じAリーグで戦うが、ここまで順当に6戦全勝。全く危なげなく優勝街道を驀進している。一方、JalanJalanもここまで6戦全勝。しかし、その内容はけして楽なものではなかった。巷ではREDS優勢が支配的な中で試合開始となった。

試合は、予想に反し、序盤からJalanJalan優勢で進む。初回、3回と得点し、6対0と一方的にリードするJalanJalanの前で、REDSはなす術がなかった。ナインの表情も動きも固い。最終回を6対1で迎えたREDS。試合はこのままJalanJalan圧勝で終わるのかと思われた時、REDS本来の底力が爆発。一挙5点で同点、試合を振り出しに戻した。なおも逆転のチャンスは続くが、JalanJalanが最後の踏ん張りを見せ、追加点を阻止。最終回裏、サヨナラの期待の中、REDSが守り抜き、両者譲らずのがっぷり四つ引き分けでゲームセットとなった。両チームは死力を尽くし、完全燃焼。審判が異例の「ナイスゲーム!」のコールをかけ、お互いの健闘を称えあう、最高のゲームとなった。これで両チームは6勝1分け同士となり、残り試合の得失点差にリーグ優勝の行方を託すことになる。今日現在までの得失点差はREDSが17点リードしている。(写真は、試合終了後の挨拶と思わず拍手が起こるJalanJalan応援団席)


JalanJalan vs REDS (03/3/16)
チーム名 1 2 3 4 5 6 7 合 計
REDS 0 0 0 0 0 1 5 6
JalanJalan 4 0 2 0 0 0 0 6
強打REDSを初回から無得点に抑えたJalanJalanはその裏、打線がつながり、一挙4点。3回には中押しの2点を加え、試合の主導権を握る。REDSも突破口を開こうと4番打者のバント、盗塁などで揺さぶるが、JalanJalanの好守にことごとく阻まれ、焦りを濃くしていった。しかし、最終回の5点差で諦めないREDSはさすが王者。JalanJalanの守りのわずかな乱れを突き、一挙5点。振り出しに戻す。その後、JalanJalanはサヨナラのチャンスを生かせず、勝負は来季に持ち越しとなった。(同点打で試合を振り出しに戻し、湧き返るREDSベンチ)

約3年半のマレーシア滞在を終え、この試合が本帰国前最後の試合となった、とがり秘密兵器兼マネージャー。その貢献を称え、試合後チーム全員でとがりの胴上げとなった。 最後の試合を負け試合にしたくないというナインの想いも通じ、REDS戦の熱戦がとがりへの帰国プレゼントとなった。 しかし、体は思ったほど高く舞い上がらなかった。
とがりマネージャー、お疲れ様でした。これからも来馬の時は、JalanJalanの応援に来てくれよっ!
試合終了後、ダマンサラプレスセンターにて開かれたMVP選考会でも試合の興奮は冷めやらず、しばし協議に入れないほどであった。前月、異例の「MVP該当者なし」から一転、今回は更に異例の「全員MVP」が満場一致で決定された。出場選手が全員ポイントとなる活躍をしていることに加え、控えにいた櫛山、川又、長内の3選手も一丸となった気迫が、チームの状態を一変させた、というのが選考理由。

第七戦個人成績

守備 選手名 打数 安打 本塁打 四死球 盗塁
1
一塁 野田 3 1 0 0 1
2
右翼 宮田 4 1 0 0 0
3
中堅 櫻井 4 1 0 0 0
4

遊撃

志村 3 2 0 0 1
5
捕手 池内 4 2 0 0 0
6
三塁 小澤 3 1 0 0 0
7
左翼 松原 3 1 0 0 0
8
二塁 相馬 3 0 0 0 0
9
投手 梅原 3 0 0 0 0

この試合初めて、定着していたオーダーを大幅に組み替えたJalanJalan。チームの士気高揚と対戦相手かく乱を図ったこの狙いが当たった。闘志をむき出しにした野田がチームのムードメーカーとして試合を牽引。クリーンアップにもタイムリーが出るなど、安打数は多くないながらも効率のよい得点を上げる。(好守で活躍する小澤を祝福するチームメンバー)


第29回リーグ戦 JalanJalan通算成績

選手名 打 数 安 打 本塁打 四死球 盗塁 今季通算打率 前期通算打率
桜井 23 14 4 2 1 609 634
小澤 20 8 0 2 4 400 484
松原 18 8 0 4 0 444 613
池内 24 12 1 0 1 500 654
志村 19 14 2 0 2 737 632
相馬 13 4 2 4 2 308 467
宮田 16 8 2 2 0 500 500
一元 6 2 0 0 0 333 308
山下 1 0 0 0 0 000 750
梅原 19 6 1 0 1 316 656
川又 2 1 0 0 0 500 600
櫛山 7 4 0 0 0 571 478
野田 17 8 0 0 2 471 -
福井 1 0 0 0 0 000 500
長内 0 0 0 0 0 000 -
Jun 0 0 0 0 0 000 1000
とがり 0 0 0 0 0 000 000

 

今月のハイライト 打った、打った!打撃編
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バントの構えでけん制する野田
さらにバントヒットを狙う野田
好球はクリーンヒットでかき回す野田

サインプレーで野田の盗塁をサポートする
豪快な空振り、宮田

初の3番で安打、櫻井
松井に習って安打優先、志村
クリーンアップでタイムリーヒット、池内
気楽に打てる6番で守備も光る、小澤
中押しのタイムリー、松原

8番に座るスラッガーは脅威、相馬
当たりは上向いてきた梅原

 

今月のハイライト 守った、守った!守備編
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試合を引き締めるキャッチャー池内
ダイビングキャッチ惜しくも及ばず池内
敵陣前で執念の好捕、池内

軽快な守備でREDSの芽を摘む小澤
サード線ダイビングキャッチでこのランナー
を刺した小澤 (線審はフェアのゼスチャー)

強烈なショートライナーを
がっちり好捕、志村

セカンド相馬の頭脳プレーで4-3-6の
ダブルプレー 
(右端は審判のアウトゼスチャー)

REDSのバント攻撃にも機敏に反応、梅原
練習の成果でパーフェクトな中継プレー
本塁タッチプレーで2塁走者を刺す


別人でしたね、JalanJalan。ここ2、3試合を観ていたら。なにかこう全体に吹っ切れたムードがあって、初回からとてもリラックスしていましたね。初回表を無得点に抑え、先頭バッター野田にヒットが出て、流れが一気に向いた。その分、REDSが固くなった。こういった目に見えない空気のようなものがいかに勝負に大きく作用するか、よくわかったと思います。そういう意味でも強引に気持ちを高ぶらせ、流れを引き寄せる野田、宮田のようなムードメーカーの存在はとても大きかった。私は個人的に彼ら「飲んだくれコンビ」に影の功労賞を上げてもいいと思いますよ。そして、ナイン一人一人が重要なポイントできっちりといい仕事をし、貢献した。打つときは打ち、守るときは守る。実にJalanJalanらしいいいゲーム運びでした。最終回表のREDS。これはさすが王者の地力です。ああいう回が出てくるのは仕方がない。しかし、それまでJalanJalanが完全に抑えこんでいたからこそ、結果引き分けに持ち込めたとも言えるんですね。これで再び優勝の行方はわからなくなりました。最終戦まで気を抜けない厳しい戦いになるでしょう。選手は自信を持ってリラックスして何よりもソフトボールを楽しむことです。そうすれば、必ず結果はついてきます。審判団が「ナイスゲーム」と言いました。選手も応援団も観客も心から興奮して楽しめた、大会史に残る名勝負でした。


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