The National Symphony Orchestra の演奏会にて

by Mas


レーシアに来て初めて触れたThe National Symphony Orchestra の演奏会は、せわしく日常を過ごす私達にゆったりとした何とも心地好い一時を与えてくれた。
JalanJalanのKL婦人部長(笑)、Limeさんから7月半ば頃、メールで丁寧なお誘いを受けた。「7/30、31の両日にKLで演奏会がありますので、ご都合が宜しければ是非...... 」 日本にいる時でさえ、オーケストラの演奏会なるものは記憶が正しければ2回しか行った事がない。(一回は中学の社会科見学で...) クラシックと言えばビバルディの"四季"、ドボルザークの"新世界"、ベートーベンの"第九" 等など、教科書に出てくる程度の知識しかないトウシロウさんである。しかしながら昔ホルンをかじっていた事のある"Mrs.Jalan"の影響で、時折我が家で流れるクラシックの音色に快感を覚えていた小生は"絶対に行こ〜"と即座に決めたのであった。


7月31日 8:30pm、KLのレイクガーデンに隣接する緑に覆われた静かな洋館"Experiment Theatre"には開演前から多くの人達が集まっていた。前売り、当日券ともに完売状態。「へ〜 こんな所にこんな建物があったんだ〜」とすっかりお登りさん状態で中に入ってみると日本人はほとんど見かけず、欧米人が少しと後はマレー、チャイニーズの若者がもっとも多かったのには少々驚いた。地元のNational Orchestraの演奏会なのだから当然と言われれば当然だよね。
エントランスではクラリネット、ホルン等の管楽器五重奏(って言うのかな?)が私達を優しく出迎えてくれた。(違うか?!) 入り口で受け取ったガイドで早速Limeさんの名前を確認すると、担当楽器はFrench Horn。って事は目の前でホルンを演奏している素敵な女性がLimeさんじゃないの!! 演奏が終わるのを待って、取りあえずは「初めまして!!」のご挨拶。演奏会を前にして周囲には何とも言えない緊張感が漂っていたように感じたのは私だけ?!
野村駐マ大使ご夫妻が席に着かれたところで一曲目のモーツァルト作曲「オペラ序曲COSI FAN TUTTE」の演奏が始まる。一番奥、最上段にはホルンを抱えた我等がLimeさんが陣取っているではないか。(棒倒しじゃないっての!!) 決して大きなホールではないが、それ故に何か交響楽団を貸し切っているような贅沢な気分だ。楽団を取り巻くように500人程の観客が美しい音色に酔いしれている。 二曲目はベートーベン作曲「交響曲第八番ヘ長調作品93」。この日指揮を取られているのは、早稲田大学交響楽団出身のオオタタカヒサさん。細身の方だがとてもパワフル。気持良さそうだなぁ、っとついつい素人的見方が垣間見られる。
休憩をはさんで三曲目の演奏が始まる。Ramlan Imam氏アレンジによるマレーシアトラディショナル「IKAN KEKEK」。弦楽器だけの、それもバイオリンもビオラも弓?を使わずにみな指で爪弾く(何て言うのかな?)とてもユーモラスなリズムのマレーっぽい曲で楽しい気分になってしまう。そうそう、ばらしちゃおうっと。この曲の始まりにLimeさんは管楽器としてはただ一人登場して席に着いてしまった。瞬間的に"お呼びでない"のに気がついたLimeさんは静かに消えていったが見逃さなかったぞ〜。
最後の曲は今日のスペシャルゲスト、Mr.Martin Kaaijを迎えてのソロギターと交響楽団とのアンサンブル。Joaquin Rodrigo作曲「CONCIERTO DE ARANJUEZ」。演奏が始まってすぐに「知ってる〜。何の曲だっけ」と頭を捻ってしまう懐かしさを覚える曲。爪弾かれるギターの音色が素晴らしい。う〜んん、いいなぁ。幸せを感じるちゃうなぁ今日は。
アンコール!!の大拍手の中、再度登場した楽団の皆さんも、取り囲む500人の観客もみな満足感一杯のいい顔をしている。こんな素敵な演奏会がこんなに身近にあったなんて。
演奏会を終えてLimeさんと「お疲れさん!!」の記念写真をパチリッ。
Limeさん、素敵な夜をありがとう!!
The National Symphony Orchestra の演奏会は毎月催されています。チケットはRM10 & RM20の2種類。JalanJalanでは次回からスケジュールの御案内をしたいと思います。あなたも素敵な夜を過ごしてみませんか。ホントにいいよ。




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