タマン・ペルタニアン
(Taman Pertanian Malaysia)
ヴァージンジャングルに覆われたマレーシアの大農業公園。そこで
JalanJalanは初めてのキャンピングに挑戦。アウトドアは好きだけどマレーシアでもできるのかと躊躇している人のために安全で快適なキャンプサイトを紹介しよう。
この公園は1986年、マレーシア農業省の管轄下に1258ヘクタールの敷地を擁してオープンした世界初の農業森林公園だ。ここにはマレーシアのありとあらゆる植物が天然に生息、又は人工的に栽培され、様々なデモンストレーションやショーと共にツーリストや地元の家族連れの人気スポットになっている。園内は余りにも広大なため徒歩での周遊は不可能。そのため乗り降り自由の周遊オープンバスが頻繁に運行されているので、行きたい場所から場所へはそれで移動する。また、自転車を借りてサイクリングという手もある。また、園内の72ヘクタールを使ってアニマルパーク(というほどのものではないが)も開かれており、山羊、羊や兎などの動物が飼育されていたり乗馬が出来たりする。
まず、キャンプの下準備。必要なキャンプグッズを調達しなければならない。KLで比較的グッズが揃うのは、アンパン通り(Jalan
Ampang)に面した一軒家をお店にしたOUTDOOR CENTER(クラウンプリンセスホテルからアンパン方面に2、3分行った左手)、もしくはヤオハンKL店のスポーツ用品売場だろう。OUTDOOR
CENTERでは、アウトドアのサークルを主宰して定期的にキャンピングをしているのでキャンプサイト等に関する情報も揃っていて、店員がいろいろとマレーシアのキャンプについて教えてくれる。JalanJalanはここで多くのキャンプサイト情報を入手。慎重に検討を重ねた結果、タマン・ペルタニアンに攻め込むことで衆議一致をみたのである。
タマン・ペルタニアンのキャンプサイト、カマー・リンバでキャンプをするためにまずその使用申込をする。公園入り口近くのオフィスで指定の用紙に書き込み、使用料を支払う。5リンギ(約220円)。実際、キャンプサイトまで歩いていくのは無理なので車乗り入れパスを発行してもらう。これがあると園内自由にドライブできるのでエラク便利。これはタダ。園内マップを貰いいざキャンプサイトへ。欝蒼とした森を5分ほど走ると少し開けたところに駐車場とキャンプ事務所があった。
そこで申込用紙を照会し、サイトへ案内してもらう。背の高い木々に日差しを遮らせて取られたスペースは、段々畑の様に弛い斜面に四角く区切られていた。スペースとスペースの間に照明やごみ箱が設置されている。所々に見受けられる炭の燃えカスが昨夜の余韻を醸し出している。
ふと見ると、すでに7、8人の若者グループが火の回りで楽しげに談笑している。おおそうか、マレーシアの若者もきっちりアウトドアしているではないか、と嬉しくなる。
林の中
に立ちこめる煙の臭いが、なにやら気持を昂ぶらせていくのであった。場所を選ぶとJalanJalanもいよいよテント張り。コールマンの5人用ドーム型。なにしろ簡単なので、様子を見に来てくれた若者キャンプグループが到着する前に完成してしまう。ガハハハハ。しかし我々はここで大変なことに気が付いた。とてもかゆいのである。ふと辺りを見ると巨大蚊が身体の回りをブンブン飛んでいる。「しまったっ!」我々は慌ててOUTDOOR
CENTERで購入した虫除けクリームを身体に擦り込む。これはもう絶対忘れてはならないことであった。
しばらくすると辺りは暗くなり照明にも灯が点るが、我々もランタンに点火。ぼちぼち夕食の時間になる。メニューは、クリームマッシュルームスープにサラダ、チキンの照焼き、いろいろきのこのバター炒めとホカホカごはん。
それぞれがキャンピングテーブルに並び始める頃になると不思議な事に蚊が一匹もいなくなってしまい、そのまま朝まで蚊の出没はなかったのである。
のだろうが、若者キャンプグループは明け方近くまでドンチャン盛り上がっていたのであまり寂しい思いをしないですんだ。意外だったのは気温だ。テントの中ではタオルケットに包まっていたのだが、時間と共に冷え込んでくる。シュラフとまではいかないがちょっと暖か目の装備をしていった方が快適に過ごせるだろう。
