鉄球の話



レー人のお宅には必ず一つはあると言われるこの鉄の玉。砲丸投げの玉よりは一回り小さく、直径10CM、重さ2KGくらい。いったいこれは何なんだろうと、今度はJalanJalan、チュラスに住むラソールさんのお宅へお邪魔。「マレーシア人なら誰でも知っているんですよ」というラソールさん。早速この鉄の玉をどう使うのかやってもらうことにした。まず、左の写真のようにコンロにコトリと置き、熱すること約10分。火を消すと熱々になったこの鉄球を用心深く新聞紙を被せるようにして掴み、右上の写真にあるような布でくるむ。熱した鉄球に新聞紙、その周りに布という状態になったわけだ。さてこれからどうするのかと思っていると、今回ラソールさんを紹介してくれたジャランのお友達、庄さんが上半身裸になって床に俯せ。傍らに座り込んだラソールさんはおもむろにこの布でくるんだ鉄球を庄さんの背中へ押し当てる。お〜、熱そう! と思ったが庄さんの口からは「ふぁ〜、これは気持ちいい〜」という言葉が・・・。そう、これは凝った患部にお灸のように押し当てながら治していくマレー風鉄球マッサージなんだね。マレーの人達にもこういうマッサージの習慣があったなんて。しかも熱した鉄球を使って。本当におもしろい。ラソールさんによると、指による指圧より疲れないし、血行がよくなって体にもいいという話だ。確かに鉄球をポンとコンロで10分ほど熱するだけというのも手軽でいい。鉄球を使わずに丸っこい大きめの石を使ってやるご家庭も多いと言うことだ。そりゃますます手軽だね。ちょっとからだコリコリのニッポンのビジネスマン&ウーマンのみなさん、一度このマレー風鉄球マッサージを試してみてはいかがですか。ほんっと、気持ちいいよ〜。
 


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