- マレーシアにだって伊勢丹、そごうにヤオハン、ジャスコまでちゃんとある。 が、しかし...せっかくここに住んでいるのだから、ローカルの台所、生活の源 ”ローカルマーケット”に行かないでどうする。マーケットを知らずしてマレーシアの食生活は語れない。てなことで行ってきたのは、ペタリンジャヤはオールドタウンにある市場。(我等がたくましい主婦達は週一でここに通う。)
- 雰囲気は...
- 一歩足を踏み入れた途端、まず強烈な匂いが襲いかかってくる。くさい!とっても く,くさーい!! 香辛料、ココナッツ、野菜、肉、魚、それぞれの匂いが喧嘩しているのか、仲良くし過ぎているのか、それはそれはノンスメルのない冷蔵庫状態である。(しかし慣れてしまえば大丈夫)
一階は野菜売りだけでもざっと50件以上はあり、魚屋、鳥肉屋、牛肉屋がそれぞれコーナーをつくって20数件並んでいる。肉はそれぞれ専門化されており、イスラム教のお国柄、豚肉は離れたところに隔離されるように店をかまえている。(もちろん店主は中国系) 一階にはその他、しゅうまい等の皮や麺を売る店、豆腐屋、花屋、簡単な食事ができる食べ物屋がある。
二階は乾物屋、お菓子屋、卵屋、果物屋、漢方薬屋の他、雑貨、洋服、靴にアクセサリー、バッグと盛り沢山に揃っている。しかし、ここは市場。決しておしゃれなもの、高級品を望んではいけない。(誰も期待はしていないって!) 三階と屋上はパーキングになっている。
と言った具合に様々な食品、日用品が所狭しと並んでいるのである。そのほとんどが専門化されていて面白い。(ポリ袋を売っている店はそれしか売っていないとか) これだけ同じような店が何軒も並んでいてもだんだんと"行き付け"ができ、通う店は決まってくる。お気に入りの店を紹介しましょう。(そんなたいそうな店ではないが...)
- 鳥肉屋
- 檻の中にぎゅうぎゅうに押し込められた鶏たちがいる。逆さに吊るされている鶏がいる。生きた鶏を選ぶことも出来るので、重さを量っているのだ。次に細長い刃物で鶏の首をスーっと引く場面が目に飛び込んでくる。一瞬身体が硬直してしまう。そして店の奥の方で内蔵を抜かれ、毟られて丸鶏となる。顔がついたままなのだからたまらない。しかしもちろん、部位別に買えるので(もも、むね、手羽先など)便利。そして何よりとても美味しい。
- 魚屋
- 一尾買いが基本だが、頼めばウロコやワタも取ってくれる。むき身にもしてくれるので嬉しい。ウロコがキラキラ光る髪を振り乱し、一生懸命下ごしらえをしてくれるオバちゃん。すり減った中国まな板(丸くて切り株のような)が年輪を感じさせる。各種ローカルの魚のほか、エビ、イカ、カニもある。魚の名前は全然わからない。総じて身は淡泊で油はのっていないので、だいたい唐揚げかフライにしてしまえば間違いない。(塩焼きはご法度)
- 野菜売り
- このお店の良いところは欲しいものを欲しいだけ買えること。新鮮な野菜を次から次と出してくれて
古い野菜の上にどんどん積んでいくので上の方から好きなだけ取り分けて、その辺にある新聞紙でくるっと丸めたり、ポリ袋に入れて、自分の決めた陣地(私のはニンジンのところね、とか)に置く。と、お店のオバちゃんが中身を確認して包み直していくのだ。"That's
all"と声をかけると、包まれた野菜をひとつづつ量りに乗せては袋に入れ、それはもう呪文を唱えるが如く暗算していく。
"one forty, one forty"(念を押すように繰り返したりする)
"two fifty, three ninty ...."
これが実に素早い。だから時々間違えていると思うが、オバちゃんの気の良さに免じて気にもしていない。
- 卵屋
- 卵屋のオバちゃんは最近、私達が行くと「おはよっごじゃーまーす!」と日本語で挨拶をするようになった。日本でも昔よく見かけた灰色厚紙成型デコボコ卵ケースに買いたいだけ取ってオバちゃんに渡す。
コツとしては山になっている卵の真ん中から取ること。山の頂上が下がるとすぐに新しい卵が補充されるわけ。 選び終わったらオバちゃんがひょいひょいと一度に四個もつかみ袋にいれてしまう。それが早いのナンのって... 私は二つ掴むのがやっとです。お値段は十個、日本円で70円位。市場のプリプリ卵は生みたて新鮮で生でも食べられる。でも、生卵は買ってから三日以内と自分では決めている。ちなみにマレーシアの卵はみな赤玉です。 白い卵が懐かしいー。
- 市場ファッション
- ついでに私達の市場用ファッションをご紹介しましょう。
・冷房設備なんてものはないので、極めて軽装で行くようにする。(Tシャツ&スパッツ等)
・市場は午前中だけなので新鮮なものを買うためにはできるだけ早い時間に行く。
・足元はかなり滑りやすく、且つ汚いので市場専用サンダルで行く。(私達はそう決めている。)
・一度にたくさん買うので両手があくウエストポーチがベスト。 盗難防止もかねて...
そのカッコたるや日本人離れしている。
- 市場はいつも活気に溢れ人々は皆エネルギシュである。マレー語、広東語、英語、タミール語が飛び交い、オバちゃん、オジちゃんの陽気な笑顔が私達を幸せな気分にしてくれる。 そんな市場が私達は好きです。日本人はどうしても日系デパート、スーパーに行ってしまいがちで、ほとんどこの市場では見かけませんが是非一度体験してみてはいかがでしょうか?
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