驚きの漢方医
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マレーシアの人口の約三分の一を占める中国系マレーシア人。特にクアラルンプールなどの都市部ではその比率は更に上がり、中国文化は人々の生活に根付いている。今回はその中でも人々の健康に密接に関わる、医療を紹介してみよう。久々、マダムジャランレポートだ。実は、1週間ほど前から原因不明の胸の痛みにおそわれたマダムジャランは西洋医学の総合病院で診察を受け、助間神経痛と診断された。ところが診察後も痛みはいつまでも治まらない。更に、レントゲン、スキャンと検査はしたものの特に異常は見られない。だが、痛い。治したい。そんなある日、チャイナタウンに脈を取っただけで患部を当ててしまうという漢方の名医がいるときいたマダムジャランは、思い切って東洋医学の門を叩いてみることにしたのである。 |
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場所はチャイナタウンにある漢方薬のお店。 |
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先生の前におずおず進むと座るようにうながされ、手首をとられる。 先生は、黙って私の右手の脈をはかる。 そして次は左手。 ふむ、ふむとひたすらうなずいている先生。その間2分ぐらい。漢方ではこの脈には160種類の音があると言われている。指を微妙に移動しながらその音色とリズムを聞き分け、患部と症状を見事に探り当てていくのである。 (ちなみに左の写真はマダムジャランではありません。) |
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いきなり、先生が私の痛い胸の後ろ当たりを押さえて |
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薬はすでに煎じてあるものと自分で煎じるものと選べる。私はすでに煎じてあるものを調合してもらった。お店に来ていた他の患者さんが私に「私もいつも煎じてあるのを頼むの。家で煎じるのは大変だし、
変わらないのよ。」と教えてくれた。 薬ができる間、店の中をきょろきょろするマダムジャラン。 右の写真は鹿の角。そのほか鹿の足だとか、いったいこれは何だろう、という不思議なものが沢山あった。薬の中身は聞かない方がいいね。 |
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そうこうしているうちに薬はできあがった。 おまけにつけてくれたアメは「口直し」なんだろうが、味の凄さを物語っていてちょっと恐ろしい。でも、よくよく舐めてみると、これはアメではなくて、なま干しのオレンジの皮であった。これもまた凄い味で、さらに「口直し」を探さねばならない。全くすごいよ。漢方。おそれいりました。 こうしている間に次から次へと患者さんはやってくる。地元の人たちにも評判の驚きの漢方医だった。 |
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というわけで、この後もう一度通って漢方をのみ続けた。合計一週間。えっ。味?それはそれは、ちょーーーまずいよ。 |
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